月食とは?いつ?種類、起こる仕組みを徹底解説…赤い理由はアレだった!

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2021年に日本でも見られる「月食」は一体どのようにして起こるのか、また何月何日に見られるのか、気になりませんか?

今日は月食のことを徹底解説しちゃいます! これを読めば、月食を見たい時にばっちり役に立ちますよ!

※2021年5月26日の月食は「スーパームーン」の月食です!スーパームーンについても記事内で解説していますよ!

月食とは?

月食とは、月の表面を、太陽光によってできる地球の影が通過する時に起こる現象です。これによって月が、地球から見た時に暗く見えたり、欠けたように見えるのが月食です。

元々、地球と月は太陽の光を反射して輝く天体なので、太陽と月のちょうど真ん中に地球が割り込んでしまった時は、地球が太陽の光を遮ることになます。月はその中を通過しなければいけません。というよりも、月がゆっくりと動いているところに、月よりも動きの速い地球の影が通過していく、と言ったほうが正確です。

この影響で、地球から見ると月食が起こるのです。

月食起こるためには月、太陽、地球が一直に並び、地球の影が満月と重なる」という特殊な条件が成立する必要があります。

通常、天球上では太陽の通り道(黄道)に対して、月の通り道(白道)が傾いています。したがって、満月の時に常に太陽、地球、月が一直線になるわけではなく、月食も「満月ならばいつも起こる」というわけではありません。

あくまでも、満月の日に、月と太陽の間に地球が入るという偶然が起こった時だけの現象です。

また、月食は種類によって分類されています。

「半影食」「本影食」「部分食」「皆既食」

と4つの区分に分けられており、一般的な月食に分類されるのは「本影食」です。

次章では月食や日食、皆既月食などの違いについて詳しく解説します。

月食の種類/「半影食」「本影食」「部分食」「皆既食」の違い

先ほどの章で月食の仕組みについて、「月の上を地球の影が通る」とお伝えしました。

しかし地球の影にも種類があります。

太陽光が地球に当たり、影ができる時、真ん中は濃い影となり、その周囲はボンヤリとした薄い影になるのです。

この、真ん中の濃い影を「本影(ほんえい)」。

周囲の薄い影を「半影(はんえい)」と呼びます。

地球の影に対する月の位置によって、月食の種類も次のように分けられています。

半影食

月の一部または全部が半影だけに入った状態。影が薄く、月がちょっと暗くなったように見えるかもしれませんが、実際にはボンヤリしていて、欠け具合がはっきりとはわかりません。

本影食

一般的に月食と言えば、コレのこと。月の一部または全部が本影に入った状態。本影は濃い影なので、月がはっきりと欠けたように見えます。

しかしこれも、以下の「部分食」と「皆既食」に分けられます。

「部分食」

月の一部だけが本影に入り込む現象が「部分食」です。

満月の中でも、影に入っていない明るい部分と、入っている暗い部分ができるので、明るさのコントラストが出て最も月食らしさを感じられる月食と言えそうです。

「皆既食」

月の全てが本影に入り込む現象を言います。

満月全体が暗くなり、赤っぽく見えるのが特徴的。ちなみに月食が赤くなる理由は後ほどご紹介します。

月食?月蝕?漢字はどっちが正しいの?

「げっしょく」という現象を表記する時、「月食」と書かれる時と、「月蝕」と書かれる時があるのを見たことがありませんか?

一体どっちが正しい漢字なのでしょうか。

「食」は、よく知られるように「食べる」という意味の漢字です。

一方「蝕」には、「虫が食う、むしばむ」という意味があります。

ただ、天体現象に関して言えば、「食」という文字は「蝕」の通用字であるとされます。そして、食という文字には、食べる(Eat)の他に、「天体が欠ける」という意味があるのです(『広辞苑』による)。

したがって、月食と書いても、月蝕と書いても正解。意味も全く同じです。

ちなみに!月食と日食の違い

日食と月食の違いは、「欠けるモノ」の違いです。

月食はさきに解説したとおり、月が欠ける現象。

これに対して日食は、太陽が欠けるように見える現象です。

日食か月食かの違いは、太陽と月と地球の位置関係によって生じます。

日食が起こる時の天体の順番

日食が起こる時の天体の順番は

  • 太陽⇒新月⇒地球

となります。太陽光はまっすぐ進みますが、地球との間に月がありますので、地球からは「いや太陽見えねぇよ!!」という状態になるわけです。

この時、太陽光は地球から見て、月の裏側だけに当たっていますから、月の状態は「新月」です。

月食が起こる時の天体の順番

月食が起こる時の天体の順番は

  • 太陽⇒地球⇒満月

となります。日食の時と同様に、太陽光はまっすぐに進みます。通常であればこれが月に届いて満月となりますが、そのド真ん中に地球が入ってしまうので、月の立場からしてみれば「太陽光の邪魔すんなよ!地球の野郎!!」となる。これが月食です。

月食よりも日食のほうが珍しい

世界中で頻繁に見られているようなイメージがありそうですが、厳密に言うと、月食に比べて日食の方は珍しい現象であり、なかなか拝むことができません。

また、月と地球の距離が、年間で3~4cmほどずつ離れていっているので、数世紀~数億年経つとかなりの距離になると言われています。その頃には日食も月食も見れなくなってしまうでしょう。

今のうちに(?)見られる日にちと場所を知って次の月食をぜひ見てみてください!

月食はいつ見られる?日本で見られる本影月食の日時

さて、こうなると月食を見たい! というわけで、月食はいつ見られるのでしょうか。

月食が見える日時は計算によって出せますので、実はかなり先まで見える日にちがわかっています。

今回は、直近で日本国内で見られるものに限定して、日時を紹介したいと思います。

※カッコの中に、その日に見える月食の特徴を記しました。その読み方と意味についても、続いてご紹介します。

  • 2021年05月26日 18:45~21:53 皆既月食(皆既となるのは20:09~20:30頃)
  • 2021年11月19日 ~19:47 部分月食(月出帯食)
  • 2022年11月08日 18:08~21:49 皆既月食 
  • 2023年10月29日 4:33~5:53 部分月食(地域により月入帯食になる可能性あり)
  • 2025年03月14日 皆既月食 ※国内の一部では部分月食(月出帯食)。下記参照
  • 2025年09月08日 1:26~4:56 皆既月食
  • 2026年03月03日 18:49~22:17 皆既月食

2021年、2025年には2度の月食が日本国内で見られるようです。楽しみですね!

また2021年の皆既月食は、スーパームーン(月と地球との距離が少し近づき、月が最も大きく見える)の皆既月食として、1997年9月以来24年ぶりの大きな月食イベントとなり、注目度も高いと言えます。

ちなみにスーパームーンの時の地球と月との距離は、35万7,000キロ。月が最も小さく見える日と比べて、大きさ(見た目)は14%大きく、明るさは30%明るくなります。

※2025年3月14日の月食については、月食の開始が14:09、終了が17:48であり、日本では満月が地平線上に出る時刻と、月食の終了時刻がほぼ重なります。このため、東の空に満月が昇る時に月食が見られる可能性があるのが水戸より北、さらに東寄りの地域。反対に東京以南、あるいは新潟など北陸地域では月の出よりも前に月食が終わってしまい、見られないと考えられます。また該当する地域であっても、東の空に月が出た時、空が明るいために月食を観測できない可能性も高いでしょう。




月出帯食と月入帯食。読み方と意味合いは?

月出帯食の読み方はげっしゅつたいしょくと読みます。

対して月入帯食の読み方はげつにゅうたいしょくと読みます。

月出帯食は、月が欠けたままの状態で地平線から昇ってくること。

対して月入帯食は、月が欠けたまま地平線に沈むことを意味しています。

月食は必ず満月の日に起こるもので、満月は夕刻に東の地平線から月が出て、明け方に西の地平線に沈むと日本では決まっています。

したがって月出帯食の場合は、夕刻の月食。月入帯食の場合には、明け方の月食であることがわかるのです。

月食が赤い理由

月食の時に、月が赤く見えると感じたことはないでしょうか。

何故、普段の満月はそんなに赤くないのに、月食の時に月が赤く見えるのか、気になりませんか?

実はこの仕組みは、夕陽が赤く見える原理とよく似ています。

日本では虹の光を「七色」と言いますが、これは空気中の水分などの働きで、太陽の光がいくつもの色に分けられる現象。つまり太陽の光は、色々な色の光の集合体です。

光の色が違うということは、光の波長が違うということ。

そして光には、波長によって地球の大気を通れる時と、通れない時があります。

月食の場合は、太陽の光によって地球の影が月に投影されますが、地球の周囲にある大気の中を通った光は月まで届くことができます。

しかし、青い光は波長が短いため、大気の中を通り過ぎる際に散乱してしまい、月まで届くことができません。

反対に、赤い光は波長が長く、大気中で屈折して、月にまで届きます。

こうして、月食の時には赤い光だけが月まで届き反射するため、私たちの目には月が赤く見えるのです。

月食時の天体の動き

月食は太陽と月が地球を挟んで起きる現象なのは前述したとおりですが、ではどの様にして月と太陽が動いているのでしょうか?

実は、太陽も月も、地球から見るとどちらも東から西、同じ方向へ動いています。しかし、太陽のほうが月よりも動きが速いのです。地球の影が移動する速度は、太陽が移動する速度と同じですので、月の動きよりも地球の影の動きのほうが早いということになります。

したがって月食の日には、太陽光によってできた地球の影が、満月の上を東から西へ通り越してしまう現象が起こります。

つまり月食の「欠ける動き」は満月の東側から始まり、皆既月食の場合はすべて月が隠れます。部分月食の場合は全て隠れることがなく、一部だけ欠けたまま、欠けた部分が東から西へと移動することになります。

その後、東側から再び満月が現れるので、その時点で月食は終了です。

月食が生み出す運気、占星術的な意味

月食は古来、「不吉な出来事の前兆」として解釈されてきました。月食だけではなく日食も同様です。日本神話に見られる『天岩戸』つまり、太陽神である天照大神が岩戸に隠れて出てこなくなってしまった、というエピソードは、日食のことを表しているお話ではないかと言われています。

日食や月食について、科学的にどのような仕組みによって起こっているかがわかっていなかった時には、滅多に見られない異常な現象について「不吉だ!」という見方が一般的だったのでしょう。まして地上に様々な恵みをもたらしてくれる、「太陽や月」という神と同様の存在が欠けてしまったり、電気の光がなかった時代に地上が暗くなってしまうのですから、これは当然の解釈と言えるかもしれませんね。

現在では、もちろん月食も日食も、不吉な異常現象ではないことがわかっています。ひと安心です。

それでは、スピリチュアル的には、月食はどのような意味をもたらすものなのでしょうか。

占星術的に見ると、月食とは、過去と現在とをつなぐ大いなる道。月食をホロスコープ上で見ると、太陽と月とが一直線の正反対に並びます。この時、心の中に呼び覚まされるものこそ、黒歴史。ああいや、深い意味ではなく、心を映す月というもののに影ができる月食という天体イベントだからこそ、心の中の影が呼び覚まされるのです。そしてそれは過去の経験に依拠するもの。逃れることのできない記憶です。

しかし救いは、この過去の記憶を満月の引力に上手に委ねることができれば、その黒歴史をしっかりと浄化し、乗り越えて、未来に向かっていけるということ。

満月はそもそも、「そこから欠けていくもの」。すなわち、「あるものを減らす、なくす」というパワーに満ちています。ですから満月の時にサイフを振ると言われるのは、振ることによってお金が入ってくるように祈るというよりかはむしろ、お財布を月光に晒し、お財布の中に溜め込んでしまった悪運を除去することがその目的です。

このパワーは月食の日、消化すべき過去を消化し、自分の栄養に変えるパワーとして働きます。より深いトラウマに向き合うこと。それは辛いことでもありますが、しっかりと向き合うことによって、自分にとって本当に大切なものが見えてくるチャンスでもあるのです。

月食を見ながら素敵な夜を!

2021年も新型コロナウイルスの影響で巣篭もり生活になりそうですが、いい塩梅に月食が起こるということで、この機会に皆既月食や部分月食を見てみてはいかがでしょうか?

自分も時間あるときは空を見上げ、月食拝めたならなぁなんて思ってます! そしてまたいずれ、密を気にせずにみんなで月食を見られる時も来るでしょう。

皆様も素敵な夜をお過ごしください!!

Writer:夜野大夢

監修:占い師 あん茉莉安

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