寺院(お寺)の一般的な正しい参拝方法は?マナー・服装・お賽銭など

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神社の参拝方法って色々と言われていますが、寺院の参拝方法やマナーって、どうなっているのか……迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回は占い師の筆者が、寺院の一般的な参拝方法やマナー、服装、お賽銭などについてまとめました。

そもそもお寺に参拝?参詣?

お寺に行くことを「参拝(さんぱい)」すると言いますが、一方で「参詣(さんけい)」とか「○○詣で」と呼ぶこともあります。

あれ? 参拝と参詣、どっちが正しいのかな? と思った時は、以下を参考にしてみてください。

ちなみに、参拝や参詣という言葉は、神社でもお寺でも使われるものです。お参りする対象による違いではありません。

参拝=拝する(拝む)

参拝するというのは、寺社にお参りし、さらに拝むこと。お寺の場合は「ナムナムする」ということになるでしょう。

ちなみに神社の場合は「二礼二拍手一礼(子ども向けに言うと、「パンパンする」でしょうか……)」をすることで、参拝したことになります。

参詣=詣でる(行く)

参拝に対して、ただ寺社に行くだけの行為を「参詣」と称します。

寺社に行っただけで、ナムナムとか、パンパンをしない場合は、「参詣してきた!」となりますが、実際には寺社を訪れたら皆さんそれなりに参拝もなさることと思います。

総じてさほど細かい違いではありませんが、一応、言葉としてはこのような使い分けがなされていると知っておくと良いかもしれません。今回の記事では「参拝」という言葉をメインで使わせていただくこととします。

お寺に参拝する意味は?

お寺に参拝する時は、本来であれば「念仏を唱える」のが良いとされています。

お寺は、仏様の御前に出て自分自身を磨く修行の場でありますから、いわゆる「悟りを開く」ように無心になり、日々の雑多な物事は頭から追い出して、自分がより良い自分になれるよう、自らを鍛えることを目的とします。

煩悩を捨て、心の重荷を捨て去らなくてはなりませんから、お寺にお参りをして「お金が儲かりますように」とかお願いしてはいけません。

むしろ、お金など物理的ではない部分に存在する自己の価値や周囲との関わり、生き方について考える場所であると言えるでしょう。

お寺に参拝する作法(やり方・マナー)5段階!

お寺さん参拝の方法は、大きく分けると5段階です。

お寺によって違うところでは、

  • 鐘がある
  • 香炉がある
  • お焼香をする

などがありますが、その場合についても解説します。

主立った5つの段階を覚えておけば、お寺への参拝で戸惑うことはありません!

1.山門で一礼する

寺院には多くの場合、山門があります。

潜る際には、山門の内側へ向かって軽く一礼をしましょう。

さらに、山門の両側に仁王像が立っている場合、それぞれに向かって手を合わせ、一礼をすると丁寧ですね。

お寺の参道は真ん中を通ってもOK

神社の参道は、中央を神が通られるため、人は中央を通ってはならないと言われています。

しかし、寺院の場合はこの限りではありません。周囲の人に配慮をして、参道中央を歩くこともできます。

2.手水舎で「左手→右手→口」を洗う

手水舎での作法は、神社でのお手水の作法と同じです。

柄杓を使い、左手を洗い、右手を洗い、口を漱いで、身を清めます。

ただし現在、新型コロナウイルス感染症の拡大が影響し、手水舎は閉鎖されたり、利用が制限されることも少なくありません。現地の表示に従いましょう。

※手水舎の詳しい作法についてはこちら

※鐘がある場合はここで撞く

寺院に、参拝客が撞ける鐘を置いてある場合があります。

鐘を撞きたい時は、このタイミングで「ゴーン」しましょう。カルロ~ス

鐘は浄化をする音

鐘の音は神聖なものです。

不浄な物を浄化する力があるとされており、そのために寺に設置されているのです。もし撞ける鐘があるならぜひ、撞いてみて、音で心の中の煩悩を消し去る力を実感してみてください。カルロ~ス

なお、ここで鳴らすのを忘れたからといって、本堂からの帰りに鳴らすのはマナー違反です。これを「戻り鐘」あるいは「出鐘」と呼び、死者を送り出すための鐘であるとされているからです。

※香炉があれば煙でお清めをする。お線香、ろうそくのお供えはこのタイミング

お寺に、もくもくと煙が出てくる大きな香炉があるかもしれません。

香炉から出てくる煙も、鐘の音と同じく身を清め、空間を浄化するものと考えられています。香炉があればこのタイミングで、煙を身体に浴びて自分自身を清めましょう。

また、お寺によっては、お線香やろうそくを自分でお供えするところもあります。同じようにこのタイミングでお供えをすると良いでしょう。

3.本堂へ。お賽銭を入れ、鈴があれば3度鳴らす

いよいよ、本堂へのお参りです。といっても小さなお寺さんなら、ここまですぐかもしれませんね。

まずはお賽銭箱へ、お賽銭を入れましょう。いくらが妥当なのか……という重大な件については後述しますので、参考にしてくださいね。

賽銭箱の上に鈴が設置してある場合もあるので、3度「ガランガランガラン」と鳴らすのが良いでしょう。

お寺には本来鈴はいらない?無いことが多い

「賽銭箱の上の鈴」は定番ですが、お寺よりも神社にあることが多いでしょう。

というのは、神社の鈴は、神様を呼ぶという大事な役割を担っているためです。

神様は基本、鈴で呼ばれないといらっしゃらないと言われています。これに対して、仏様は千里眼を持ち、鈴で呼ばれなくても良いので、鈴がないという話です。

したがって、お寺に鈴がない場合も心配しないことにしましょう。

4.手を合わせ、一礼する

お賽銭を入れたら、手を合わせて一礼をします。

お寺では願い事はしない!

あくまでも「本来は」という話ではありますが、お寺は願い事をする場ではなく、煩悩をゼロにして解脱する場所です。

……いや、そこまでではありませんが、何らかの利益を期待してお願いするような場所ではないことは確かでしょう。

日々の過ごし方等について、自分自身を研鑽するために手を合わせます。

お寺では拍手はしない!

お寺での参拝では、拍手は不要です。静かに手と手を合わせましょう。

※お焼香がある場合はここで行い、合掌、一礼する

お寺によっては、仏前でお焼香を焚ける場合もあります。

お賽銭→合掌→お焼香、と覚えておくと良いでしょう。

お焼香は、右手でつまみ、顔の前まで持ち上げ、左手を添えて香炉に落とします。最後に合掌して一礼を。

5.合掌を解いて、一礼→退出

すべての手順を終えたら合掌を解き、「普通のお辞儀」をして、本堂の前を退出します。




神社とお寺に参拝する時のマナーの違い

神社とお寺の参拝は、手水舎での作法など共通するところもあります。

神社には鈴があるが、お寺にはたいてい鈴がない……という話は、上の項目でお話しましたね。

逆に神社には鐘がない、という側面もあると思います。鐘は「梵鐘(ぼんしょう)」というのが本当の名称で、「梵」というのは、サンスクリット語で「神聖な」という意味の言葉(Brahma)が由来になっています。

そもそもが日本のものではなく、日本古来の文化である神道に鐘の出る幕はないのです。他にはこんな違いもあります。

お寺の参道は真ん中を歩ける

お寺の山門の項目で言及しましたが、お寺の参道は中央を歩くことができます。

神社の参道は中央を「神様の通り道」としているため、中央は歩かないことになっています。

寺院では拍手をしない!

こちらも既出ですが、神社の参拝で拍手をするのに対し、寺院の参拝では拍手をしません。

間違えてしまう人が多いポイントで、神社の参拝で拍手をしないのはそれほど目立ちませんが、寺院の参拝で拍手をしてしまうと相当目立ちます。

注意をしたいところです。

他の参拝客やお坊さんとすれ違うときのマナー

お寺に参拝していると、大きなお寺であればあるほど、他の参拝客やお坊さんとすれ違うことも増えてきます。

そんな時はどうするのがスマートでしょうか?

お坊さんとすれ違う時は合掌を

お坊さんが自分の横を通ったり、あるいは自分がお坊さんのそばを通らせていただく時には、合掌をしながら軽く頭を下げると良いでしょう。

ちなみに合掌とは、右手が仏を表し、左手が生物すべてを示しており、その2つが合わさることで「仏との一体化」を示すものです。同時に、僧侶への敬意を表す行動でもあります。

他の参拝客とは会釈をしてすれ違う

他の参拝客が参拝中にそばを通ったり、お堂の中の廊下をすれ違うような時は、合掌の必要はありませんが、頭を下げて会釈をしながらすれ違うとスマートです。

お寺に参拝する時の服装

お寺に参拝する時は、どのような服装をしていけば良いのでしょうか?

あくまでもマナー上という話であれば、肌の露出は控え、いわゆる「きちんとした服装」でお参りするに越したことはないでしょう。

とはいえ、毎回毎回、きっちりとしたスーツ姿で参拝する必要性はありません。

お寺さんは平和な場所です。ミリタリーファッション、鋲がいっぱいついたセンスのもの、争いごとを想起させるような服装は避けると良いですね。

また、お寺の場合は山にあることも。歩きにくい地面が想定できるなら、運動靴を装備するのも必要なことです。

お寺に参拝するときのお賽銭はいくら?

お賽銭を出す時は、よく語呂合わせで金額を決めたりします。

特にご縁は、「5円」と掛け合わせられることが多く、お賽銭の金額にはよく使われますよね。

しかし、これを言っては元も子もないかもしれませんが、語呂合わせは単なる気分で金額を決めるものに過ぎません。

そして、お賽銭の金額には決まりがありません。いくらでも大丈夫です。

極論、1円でも良いですし、50万円でも構いません(もっとも、これでは既にお賽銭ではなくてお布施かもしれませんが)。

お賽銭とは何の金額なのか?

お賽銭が何の金額なのか、考えたことがありますか?

お寺のお賽銭は「代償」ではありません。お寺も、既に触れたとおり、願い事を叶えるための場所というわけではなく、自己を研鑽する場所です。

神社は、また少し違います。仏ではなく神が祀られており、神は代償に応じて願いを叶える存在という側面を持ちますので、お寺とはまた違うとも言えるのかもしれません。(それでも神社のお賽銭の金額にも決まりがありませんので、そこは一緒ですね)

仏様は人々を守り、悟りをもたらしてくださる存在ですので、お賽銭はその御礼と考えれば良いでしょう。

仏教では昔から托鉢という宗教上の風習もあり、食糧や金銭は僧侶以外の方から施しを受けるものでもありました。

お賽銭も同様に「施し」ですから、お寺さんの側、まして仏様の側から「いくらにしてください」というものではないのです。

生理中はお寺に参拝してはいけない?

「生理中はお寺に参拝してはいけない」と言われることもありますが、これはあまり現実的な説ではありません。

ただ、古代から女性の月経は、血液が流出することから穢れと捉えられてきた一面があります。

女性の月のものに限らず、動物の死骸、ケガをした男性であっても、血液や死を連想させるものは穢れと関連づけられ、特に神様のおわす神社などでは敬遠されました。

一方で、寺社を参拝するということは、過去には容易なことではなかったはずです。遠方や高所に建てられた寺社は、体力の落ちた「穢れの時期」に参拝するものではなかったため、生理中の参拝は避けるべきだ、といったような説に発展したとも考えられます。

現在では全く根拠のないことですので、女性の皆さんはしっかりと標準装備の上、参拝をするようにしましょう!

お寺に参拝しても効果(御利益)あり!

お寺へ参拝をする際に期待できる効果、御利益は、神社の御利益とは少し違うかもしれません。

現世の利益をそのまま願うものではありませんが、お寺で静かに手を合わせ、合掌によって仏様と一体化し、心持ちを落ち着けることで、余計な考えを頭の中から追い出し、自分に必要なものが見えてくる……。

それによって、直接的ではないにしろ、神社参拝の効果、御利益を得ることは充分に可能でしょう。

さあ、煩悩まみれの人生を脱却し、寺院参拝で自分の本当の目的を見つけ出してください。もちろん参拝の際には、謙虚な姿勢とお気持ちをお忘れ無く。きっと仏様があなたを導いてくださるでしょう。

Writing:陰陽師の末裔/占い師・パワーストーンアドバイザー
あん茉莉安(ホームページ

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