本ページは筆者が備忘録として残していたものです。
社会に出ると仕事や人付き合いを覚える対価として、それまでに習った自然現象のことや幼き頃の思い出、純粋無垢な気持ちを失います。
それら数ある思い出の中の1つに小学校の理科や中学の地学などで習った、太陽や月、地球の動き方の授業がありんす。
しかし、オッさんオバハンになるにつれて、どんどんとそんなことを忘れてしまいます。
ちょっとあの頃にかえってみるつもりでご覧ください。
以下では超簡単に「月の動き方」と「太陽の動き方」と「地球の動き方」を解説しています。
目次
太陽の動き方
「太陽は動いていない」と言う方がいると思いますが、厳密には太陽は動いているのです。
太陽は地球と同じように自転もしていれば公転もしていますが、月のように地球の周りを短期間でグルグルとは回っていません。(後述)
自転とは自分で回転するから「自転(じてん)」と言います。
太陽の自転周期は25.38日とされていますが、地球は太陽の周りを楕円を描きながら回っていますので、それを加味した場合の自転周期は27.2743日になります。
このような太陽が回転しているという事実は、太陽の表面にドス黒い斑点があって、日が経つごとにその斑点がズレていったことから、太陽が回転している事実が明らかになっています。ちなみにこの黒い点を「黒点(こくてん)」と言います。
太陽の自転の方向
太陽の自転の方向は「反時計回り」です。
地球の動き方
さて、メインとなる地球の動き方ですが、二十四節気や七十二候、雑節の説明をするとき、太陽が楕円を描きながら動いているという話をしました。
しかし、これは正しい言い方ではなく、正式には「地球が太陽の周りを楕円を描きながら動いているので、地球から太陽を見た時に、あたかも太陽が動いているように見える」のです。
「地球の動き方」と調べると必ず出てくる言葉が「公転」と「自転」です。
自転とは、上記で説明した通り、自分で回転するから自転です。
地球の自転周期は24時間、厳密には「約23時間56分4秒」です。
つまり、1日でグルっと1周している計算になります。
地球の自転の方向
地球の自転は「東向き」と言われています。北極星を中心として考えるならば「反時計回り」になります。
地球の公転の方向
公転も同様に太陽の周りを「反時計回り」に回っています。これは太陽の自転と同じ方向になります。
では、公転とは何か?
公転とは、対象物の周りをグルグルとウっとうしいほど回転することです。公転には、「公」という漢字が用いられていますが、この漢字が充てられている理由は判然としていません。
一説には自転の「自」の反義語としての「公」が採用されたと言われたり、もしくは、太陽の周りを動く惑星群の様相を俯瞰し、これを「公開されている」と定義して「公」の漢字を付すことで示した。‥などとも考えられています。
話は逸れましたが、この場合の「対象物」とは「太陽」のことです。
太陽と地球の距離はおよそ1億4960万kmと言われており、地球は太陽の周りを365日、厳密には「365.242 190 402日」かけて1周します。
しかし、このように話すと頭が混乱してきます。
そこで自転と公転とを分けると、考え方がスッキリとしてまとまります。
「自転しながら公転する」の意味
地球は自分で回転もするし、さらに太陽の周りをもグルグルと回るという器用な動きをします。人がこれを真似すると間違いなく酔っ払ったオッさんになります。
以下の映像を見れば言っていることが理解できると思います。
出典:Youtube
いかがですか?
上掲の動画の左端の動きに注目です。このように地球は自転と公転を繰り返しながら、太陽の周りを回っているのです。本当に器用な動き方をしています。フィギュアスケートの選手みたいですね。
あなたも実際にやってご覧なさいな。おそらく競馬場で大負けして酔いつぶれているオッさんのように、お目目がグルグルになってゲロをブチまけてしまうでしょうな。オホ
「月の動き方」
月は地球とほぼ同じような動き方をしています。
月は地球と同じように自転をしながら、地球の周りを、ひたすらグルグルと回っています。すなわち公転しているんです。
月の自転周期は約27日です。27日かけてグルっと1回転します。
一方で月が地球の周りを回る周期、すなわち公転周期も約27日なんです。同じなのでちょっと混同してしまってややこしくなってしまいますが、シッカリと切り分けてください。
上掲の動画をご覧になって気づいた方もいると思いますが、月は地球が太陽の周りをグルグルと周ろうが、地球を追いかけながら常に地球の周りを回っています。
ある意味、月も太陽の周りを回っているとも言えます。
月の自転の方向
月の自転は地球と同じ「反時計回り」になります。
月の公転の方向
月の公転の方向は「東向き」と言われています。すなわち地球と同じく「反時計回り」になります。
月が地球を追いかけて回っている理由と原理
実は地球と月の間には引力関係があり、互いに引き合っています。
例えるなら運動会で紅組と白組に分かれて綱引きをするような感じです。
双方が引き合うので、地球は→月へ、月は→地球へ引っ張られます。これが月が地球を追いかけて回転している理由です。
⬆️かといっていきなりこんな大胆な衝突の仕方はしない!
しかし、面白いことにお互い引き合っているにも関わらず、いっこうに衝突する気配が感じられません。
実は、この2者の間には力学でいうところの「角運動量の保存則」が働いていることにより、適度な距離感が保たれているからなのです。
では、月はなぜ、落ちてこないのか?
月と地球との距離は「384,400 km」と言われています。しかし、この距離は縮まることなく、今日まで月と地球の関係があり続けています。
しかし、これは大きな間違いで月は常に地球に落ちながら(引き寄せられながら)、地球の周りを回っているのです。
なのにいっこうに距離が縮まる気配を見せません。
むしろ逆に月は地球から年間約3㎝〜3.8㎝ずつ離れていっていると言われるぐらいです。
この原因は、地球の海水の「潮汐力(ちょうせきりょく)」に拠るものです。潮汐力とは、分かりやすくいうと海水(潮)の干満(かんまん)が起こる作用のことです。
地球には海の水が豊富にありますので、海の水が月の引力に引き寄せられます。
するとどうなるか?
地球は「水の惑星」とも例えられるように、実に約71%が水(海水)で成り立っている惑星です。その海水が月に引き寄せられると、海水が地球の自転にブレーキをかけることになり、すなわち、地球の公転速度が落ちるのです。
こうした海水の運動は大陸と衝突したり、海底との摩擦もありますが、このような作用もすべて地球の自転にブレーキをかける(遅らせる)要因になります。
よく、砂浜に行くと波が繰り返し打ち寄せている光景が見られますが、この波が発生するメカニズムには上記のような月の引力が大きく影響を及ぼしています。
この状態になると、少しややこしい話になるのですが、逆に月が地球から離れていく作用が発生してきます。
地球の自転が遅れるとどうなるか?
ここからは少しややこしくて長いお話になりますので、少し割愛して簡単にまとめます。地球の自転の回転力が遅れるということは、地球の自転が持つ角運動量が減少することになります。
地球の自転が持つ角運動量が減少すると、逆に月の公転の角運動量が増加します。
月の公転の角運動量が増加すると逆に月が地球から離れていく作用が発生します。これがまず、月が地球に落ちてこない理由になります。
角運動量とは簡単に言うと、回転運動の特徴を示す基本となる量のような意味合いになります。
例えば、自転する物体があったとして、その物体の半径が減ったとします。すると、自転する速度が上昇する作用が生じます。これを「角運動量の保存則」と言い、これと同じような作用が月と地球の間で起こっているからなのです。
月は回っているのにいつも同じ模様(面)を見せている理由
月は地球と同じように自転も公転もしていますが、地球の中から月を見た時、月の形は変わるものの見える模様(面)は同じです。
よく月の模様がウサギが餅つきをしている模様に見えることから「月にはウサギが住んでいる」という俗信まで出回るほどです。
月は回っているのにいつも同じ模様(面)を見せている理由は、上述しましたが、月の自転と公転が同じ周期になるからです。(約27日)
なぜ、月の自転と公転の周期が同じなのかは現在でも判然としていません。様々な学術論が飛び交っている最中です。