季節を彩る行事の1つに「七夕」があります。
ひな祭りや端午の節句のように、七夕にも、相応しい行事食があることをご存知ですか?
今回は、七夕料理にスポットをあてて、七夕料理の意味や由来などをご紹介します!
七夕料理に込められた意味を知って料理を振る舞えば、食卓の話題にもなることでしょう。
この記事をご覧になって、今年の七夕は、是非七夕料理に挑戦してみて下さい!
目次
七夕伝説はどんなお話?
初めに、そもそも、七夕伝説がどんなお話だったのか、ここでおさらいしておきましょう!
★七夕伝説★
昔々、天の神様の娘で機織りの上手な織姫(おりひめ)と、働き者である牛使いの彦星(ひこぼし)が結婚しました。
ところが、2人は仲良く遊んでばかりで働かなくなります。
そのことに怒った天の神様は、2人を天の川の両岸に引き離すことにしました。
すると、今度は悲しみのあまり2人はまた働くなってしまったのです。
そこで、仕事に励むことを条件に、年に1度、天の川を渡って再会できることを約束したのです。
こうして2人は、年に1度七夕の日に、カササギにのって再会を楽しむようになりました。
七夕は節句?伝統ある行事食とは?
七夕は節句の1つです。
正確には「五節句」の1つです。
奈良時代に、唐の時代であった中国から伝わったのが、「五節句」です。
現在は、「五節句」と書きますが、正しくは「五節供」と書きます。
つまり、「季節」のふしめに、「供える」という意味です。
これは、中国の陰陽道の考え方で、季節ごとにお供え物をして、邪気を祓うという意味があります。
日本では、季節ごとの旬の収穫物を神々に供物として捧げることで、「五穀豊穣」や「無病息災」、「子孫繁栄」などを祈ってきました。
また、供物を家族や知人と一緒の食卓で口にすることで、人々との絆を深める行事でもありました。
「節供」が「節句」となったのは、「節句」が、節目の日を意味する節供の当て字として江戸時代から使われるようになったからです。
それ以後よく用いられるようになり、現在では「節句」の表記が主流となっているようです。
七夕は節句の1つ
五節句とは、その名の通り5つの節句を指します。
七夕もこの五節句の1つとされている行事です。
それぞれ1年の節目の時期であり、奇数の重なった日に設定されています。
五節句は以下の通りです。
1月1日の人日(後に1月7日)の節句、3月3日の上巳の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕、9月9日の重陽(ちょうよう)の節句。
何となく、分かりやすい行事が含まれていますが、1月7日の人日(じんじつ)と呼ばれる七草の節句や、9月9日の重陽(ちょうよう)の節句は意外かもしれません。
邪気を祓うことを目的とされたのが「節句」だと考え、「供え物」をしたり、「供え物」を口にしたりすることは、この2つの節句でもきちんと行われます。
七草の節句では、ご存知の通り、春の七草を使ってお粥を作りそれを食べることで邪気を祓いますし、重陽の節句でも、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を飲んだりして、邪気を祓っていたのです。
現在では、重陽の節句だけ、あまり浸透していないですが、桃と同じく、菊の美しく咲く時期に設定されています。
ちなみに、五節句のうち、「七夕の節句」と1月7日の「尽日(じんじつ)の節句」は、先祖を供養する日、盆行事ともされてきました。
七夕の字は、「七」の日の「夕」と書くように、7月7日の夜のこと指しています。
十五夜は、15日の夜で満月になることを意味していますが、7月7日は満月の少し手前の半月の夜、「上弦の月」の頃です。
古くから、「上弦の月」の頃には、「あの世」と「この世」が半分ずつになる日で、両方の世界の境目が曖昧になると信じられてきました。
つまり、境目が曖昧である、上弦の月から十五夜までの期間は、ご先祖様達がこの世に存在する日とされていたのです。
このように、七夕の日は、本来、ご先祖様を供養する盆行事でした。
1月7日の「尽日(じんじつ)の節句」も、七夕と同じように「上弦の月」の頃にあたるため、盆行事として、ご先祖様を供養をする日だったのです。
- 1月7日 人日(じんじつ) 七種(ななくさ)の節供
- 3月3日 上巳(じょうし) 桃の節供
- 5月5日 端午(たんご) 菖蒲の節供
- 7月7日 七夕(たなばた)
- 9月9日 重陽(ちょうよう)菊の節句
行事食って何?
七夕の日に食べる食べ物は、言わば「行事食」です。
行事食とは、様々な季節の行事やお祝いの日に食べる特別な料理のことを言います。
それぞれ旬の食材を取り入れて、体調を崩しやすい季節の変わり目に、栄養と休息を与えたり、家族の健康や長寿を願ったりする意味もあります。
さらに、お供えするような食べ物は、神様へお供えする食べ物ということになり、神饌(しんせん)とも言えます。
神様へお供えした食べ物を頂くことで災厄を祓い、神様の恩恵を受けることにも繋がります。
七夕に食べる食べ物ってどんなの?
ももの節句の菱餅や、端午の節句の柏餅のように、七夕の日に食べ物として相応しい料理があります。
七夕の日には、これらの料理でおもてなしをしましょう。
七夕の行事料理は「そうめん」!
あまり知られていませんが、七夕の行事料理は「そうめん」です。
七夕は、麦の収穫祝いも兼ねていて、無病息災を祈願してそうめんを食べるようになったと言われいます。
【豆知識】どうして色のついた「そうめん」が入っているの?
小さい頃は、色のついた「そうめん」を巡って子供達の間で争奪戦になりませんでしたか?
色のついた「そうめん」をたまたま掴むとなんだか嬉しくなりますよね。
では、なぜ、数本だけ色がついている「そうめん」が入っているのでしょうか?
その理由は、中国に古くから伝わる陰陽五行説に基づいています。
五行説の考え方では、世の中は、木・火・土・金・水から構成されていて、この5つの要素が影響を及ぼし合い、循環しているとされています。
この木・火・土・金・水にそれぞれ、色を振り分けて、青(または、緑)は「木」、赤は「火」、黄は「土」、白は「金」、黒(または、紫)は「水」と表されています。
世の中を循環させる5色を使うことで、邪気を祓うという意味があります。
こいのぼりの吹き流しや七夕の短冊もこの考えに基づいたものです。
本来は「青・赤・黄・白・黒」の五色が入っていましたが、いずれの色を用いることが多くなったようです。
七夕に「そうめん」を食べる由来
そうめんの由来は、唐代の中国から奈良時代に遣唐使によって伝えられた「索餅(さくべい)」というお菓子のような小麦粉料理です。
「索」という字には、「縄をなう」という意味があるように、小麦粉をこねたものを、縄のように編んだお菓子のようなものです。
本場の中国では、小麦粉と米粉を水で練ったものに、塩を加えて縄状にし、それを乾燥させて保存していたそうです。
乾燥させて保存していた索餅は、茹でて、醤油や味噌、酢のようなものを付けて食べていました。
そんな「索餅」を7月7日に食べる風習は、中国に残るある伝説が元になっています。
「帝の子供が不幸なことに亡くなってしまったのが、7月7日です。
するとそれ以来、国では熱病が流行っていたので、人々は、帝の子が霊鬼神となって熱病を流行らせたと考えました。
そこで、帝の子の好物であった「索餅」をお供えして、祀ることで熱病が治まることを祈願しました。」
この伝説が元になり、7月7日に「索餅」を食べると、1年間無病息災で過ごせるという信仰に繋がりました。
やがて、「索餅」は「そうめん」へと変化し、現在の姿になったのです。
そうめんの歴史
奈良時代に日本に伝わった「索餅」は、麦の収穫期に合わせて麦餅を作るという風習と合わさり、宮中行事に取り入れられました。
この時代の「索餅」は、夏の保存食であり、季節限定の商品でした。
奈良時代の貴重な情報を豊富に含む、東大寺正倉院に保管されてきた『正倉院文書(しょうそういんもんじょ)』には、奈良時代の首都、平城京において、「索餅」の取引きが行われていた記録も残っています。
平安時代に入ると、宇多天皇(うだてんのう)の頃に、七夕や盂蘭盆(うらぼん)といった、民間で行われていた行事や祭事、風習が宮中行事にも取り入れられることになりました。
その際に、七夕の節供では、中国の故事に沿って、病除けの祈願として「索餅」を食べました。
また、7月7日に献上された「索餅」を天皇が食べる祭事もあったようです。
この頃になると、「索餅」は、平安京の東西市でも売られていたことから、庶民でも簡単に手に入れることが出来るようになっていたのです。
他にも「索餅」は、元旦に行われた歯固めの儀や、相撲節会などのハレの日の祝い事の行事食として用いられました。
この頃から、時代を経て「索餅」は「そうめん」へと変化を遂げます。
当初は、宮中を中心に食べられていた「そうめん」も、徐々に庶民が口にできる食品へと代わって行ったのです。
その後、江戸時代に入ると、七夕では「索餅」に代わってそうめんが供えられるようになります。
「そうめん」は、このように1年間の無病息災の祈「索餅」りが込められているのですが、「そうめん」を天の川や織姫の織り糸に見立ててることから、七夕に「そうめん」を食べるようになったという説もあります。
この説は、七夕の由来になった「乞巧奠(きこうでん)」と呼ばれる中国の7月7日の夜に、牽牛星(けんぎゅうせい:彦星)と織女星(しょくじょせい:織姫)を祭る儀式が関係しています。
「乞巧奠(きこうでん)」は、巧みな技を持つ織姫と彦星にあやかって行われる行事であり、「技芸が巧みになるように乞う祭り」という意味です。
「そうめん」を、織り糸に見立ててることで、縫物の上達を祈願したのです。
現在では、「索餅」の方が、なかなかお目にかかれないお菓子となってしまいましたが、各地の神社では、現在でも神饌として使われています。
実際には、江戸時代中期に姿を消したとも言われている「索餅」ですが、民間では、奈良などの地方で、「しんこ菓子(しんこ、しんこ団子、しんこ餅)」に姿を変えて存続しています。
「しんこ」と呼ばれる団子は、昔は、うるち米を臼で挽いて米粉にして各家庭で作られていたようです。
「しんこ」の中でも、棒状になっていて、ねじった形のものは、「索餅」の名残が形から受け取れます。
関西では「しんこ」と呼ばれますが、関東では「すあま」と呼ばれることもあるようですが、「すあま」になると、棒状のねじった形は失われていることがほとんどですので、「索餅」とは違った起源で始まったお菓子なのかもしれません。
現在では、和菓子店で購入することができ、注文にて、婚礼や祭礼、出産祝いや仏事などで用いられて、人々に振る舞われます。
その際は、祝い事には赤と緑の線、仏事には黄色と緑の線を色づけしていることが多いようです。
例えば、奈良市にある、大安寺で行われる『正御影供(しょうみえく)』と言われる法要では、米の粉を練って、花や豆を形作った飾りと一緒に、「しんこ」が供えられて、参拝者に配られます。
どうして七夕に「そうめん」を食べるのか?
「索餅」から、庶民の夏の食べ物として定着して行った「そうめん」ですが、七夕に「そうめん」を食べるようになった理由は他にもいくつか挙げられます。
七夕に「そうめん」を食べるようになった理由をまとめてみましょう。
「索餅」伝説と無病息災祈願
「索餅」の由来となった伝説で、「7月7日に索餅を食べるとその一年無病息災で過ごせる」と言われていたことから、「索餅」から発展した「そうめん」を食べるようになった。
七夕の由来となった「乞巧奠(きこうでん)」の影響
中国に伝わる「乞巧奠(きこうでん)」は、7月7日の夜に、「技芸が巧みになるように乞う祭り」であることから、そのことにあやかって、そうめんを白く長い糸に見立て、縫物の上達や織姫のように良い布が織れるようにと願ったから。
そうめんの形状から長寿を祈った
年越し蕎麦もそうであるように、古くから、日本では、細くて長いものは縁起が良いものとされていることから、そうめんに関しても、細く長いそうめんの形状から、長寿と幸せを祈った。
そうめんを食べる意味として「天の川に見立てて食べる」という説もありますが、こうした考えは最初からあったものではなく七夕行事が姿を変えていく中で作られたもの。
「そうめん」を食べる理由を知ってから、七夕料理として「そうめん」を振る舞えば、いつもの「そうめん」も有難く思えそうです。
【豆知識】「そうめん」と「お中元」
ちなみに、七夕の時期は、お中元の時期(通常7月1日~7月15日までの期間)と重なることから、お中元のお供え物(贈り物)として、そうめんがよく使われます。
お中元では、お世話になった人に贈り物をするのが習わしで、お中元やお歳暮は、目上の人への「進物(しんもつ)」であり、「お祝い」ではありません。
そのため、一度贈った相手には、毎年欠かさず贈らなければならない原則があります。
これは、年2回、年神様や氏神様、ご先祖様にお供えするのと同じように、毎年決まった時期に贈ることに由来しています。
七夕に食べると縁起の良い食べ物
そうめん以外にも、七夕に食べると縁起の良い食べ物はあります。それぞれ詳しく見て見ましょう。
七夕には「精進料理」?
七夕には、お盆前に身を清める風習が結びついています。
そのため、旬の野菜を天ぷらにした精進料理などもおすすめです。
精進料理とは、仏教のルールに基づいて、殺生や煩悩への刺激を避ける方法で調理された料理のことを指します。
具体的には、肉類や魚介類などの動物性の食材は一切使用してはいけません。
動物は、人間と同じように魂を持ち、命を天から授かっているという考え方から、人間が食する為に殺生をするのではなく、その寿命を全うさせるべきという仏教の教えがあるためです。
旬の夏野菜を中心にからりと揚げた天ぷらは、そうめんと一緒に食べても美味しいです。
【豆知識】知っていますか?「そうめん」と「冷麦(ひやむぎ)」の違い
そうめんは、製法によって「手延べそうめん(てのべそうめん)」と「機械そうめん(きかいそうめん)」に分かれます。
小麦粉に食塩と水を混ぜて練り、綿実油などの食用油や小麦粉やデンプンを塗ってから、「より」をかけながら引き延ばして乾燥、熟成させる製法を「手延べそうめん」と呼びます。
この製法は、「手延べ干しめんの日本農林規格」を満たさくてはいけないという厳しい管理の下で作られます。
一方で、機械を使って、小麦粉に食塩と水を混ぜ、よく練った生地を帯状に細く切って乾燥させる製法で作るのが、「機械そうめん」です。
また、日本農林規格(JAS規格)では、「乾めん類品質表示基準」として、太さによって麺の名称が変わります。
麺の太さが、直径1.3mm未満のものを「そうめん」、直径1.3mm以上1.7mm未満が「冷麦」とされています。
- そうめん 麺の直径 1.3mm未満
- ひやむぎ 麺の直径 1.3mm~1.7mm
- うどん 麺の直径1.7mm以上
- きしめん 麺の幅 4.5mm以上、麺の厚さ2.0mm未満
ちなみに、保存性の高い乾麺ですが、他の麺に比べると、タバコシバンムシなどの虫がつきやすいようです。
長期間保存されたそうめんは、油分が抜けて、サラサラとした口当たりになり、食味が増すと言われています。
手延べそうめんの賞味期限は、多くの業者が製造してから3年6ヵ月以内としているようです。
保存に注意しながら美味しくいただきましょう。
「笹の節句」に食べる笹巻き
七夕は、別名「笹の節句」と呼ばれています。
笹の葉には防腐作用があるため、笹巻き寿司や粽(ちまき)など、笹の葉を利用したものが作られるようになりました。
端午の節句でも振る舞われる笹巻ですが、甘いお菓子から、お寿司のように主食になるものまで、バリエーションは様々です。
地方ごとに違う七夕料理
「そうめん」以外に、七夕の日の行事食として扱われている特別な食べ物が全国各地には残っています。
例えば長野県では、現在でも継続して食されている七夕の行事食があります。
小麦作りの農家が多かったこともあり、七夕の時期に収穫できる小麦を七夕の行事食として神様にお供えするしきたりが昔からあったようです。
この小麦を使った行事食は、「ほうとう」と呼ばれ、季節の食べ物や煮物、饅頭などと一緒に行事食として提供されています。
「ほうとう」は、どういった食べ物かというと、小麦粉を練って作った、うどんに似た平たくて太い麺を、旬の食材である野菜と味噌ベースの出汁で煮込んだ、煮込みうどんのような食べ物です。
同じ「ほうとう」で、長野県の中にあっても、お湯で茹でてから、水でさらし、きな粉やあんこ、胡椒やダイコンおろしをかけて、お餅のように食べる事もあるようです。
特に、長野県の松本市では、江戸時代の中期頃にはすでに、七夕文化が盛んに行われてました。
ちなみに、松本市の七夕は、8月7日に行われ、家の軒先に七夕人形を吊るすという独特の風習も残っています。
他にも、七夕にそうめん以外の行事食の食べ物として挙げられるのが、先ほど「索餅」のところでご紹介をした、奈良県の「しんこ」です。
七夕で、そうめんに次いで多く食べられているのが、この「しんこ」です。
団子状になった「しんこ団子」は特に有名で、他にも、饅頭やうどん、ぼたもちもありますが、そられに共通しているのは、粉を練って作ると言うことです。
七夕の行事食のはじまりとも言える、「索餅」が、小麦粉と米粉と塩を水で練って作ることから、小麦粉や米粉を使った食べ物が、七夕の行事食として浸透していると言えるでしょう。
七夕に食べると縁起の悪い食べ物
七夕に食べると縁起の悪い食べ物は、特にありません。
しかしながら、精進料理が縁起の良い食べ物とされているのですから、殺生した食べ物や煩悩への刺激がある料理はさけたほうがいいのかもしれません。
具体的には、肉や魚料理、激辛料理などでしょうか。
夏バテする時期とはいえ、弱った胃腸に1日ぐらい精進料理などのように身体に優しい食事をとるのもいいかもしれません。
簡単な七夕料理のレシピ(献立表)
七夕には、やっぱり「そうめん」です。
いつもと違う「そうめん」のレシピをご紹介します。
その前に、美味しく「そうめん」を茹でる方法をおさらいしておきましょう
美味しい「そうめん」の茹で方
- たっぷりのお湯で茹でる
- 沸騰するまで強火
- 冷水でしっかり洗う
大きいなべを用意し、水をたっぷり入れて、沸騰したらお湯の中にバラバラと入れます。※1人前で、2束、100グラムに1リットルのお湯が目安。
麺を入れた後、再び沸騰させますが、この時にふきこぼれないように火加減を調節します。
茹で上がった麺は、すばやくザルに移して、水で粗熱を取った後に、清水を流しながらよくもみ洗いします。
温かいにゅうめんや炒め物などに利用する場合は、、再加熱することを考えて、あらかじめ茹で時間を短め(1分~1分30秒)にする。
七夕ジュレそうめん
- 冷たい出汁に、粉寒天を入れて混ぜたら、火にかけて沸騰させる。
- まぜながら弱火で2分ほど火を通します。
- めんつゆ(濃縮は表示の通り)と、叩いた梅干しを加えて混ぜ、火を止めます。
- 器に入れて冷蔵庫で冷やし固めます。
- 茹でたそうめんを器に盛って、具をのせます。(薄焼き卵、カニかま、枝豆、オクラ、などお好みで)
- 出来た寒天をスプーンでくずしながら、そうめんの上にのせます。
- 白炒りごまをすって、上からかけましょう。
星形に繰り抜いた、卵焼きやパプリカ、きゅうり、にんじんなどを飾ると七夕料理らしくなります。
そうめんに色を付けたい場合は、そうめんを茹でるお湯に、耳かき1杯分くらいの食紅を、大さじ1くらいの水で溶かしたものを鍋にいれ、沸騰させ、そうめんを茹でます。
食紅は、熱に強く、変色の心配はありません。
七夕占い
七夕は、星座に関係する行事ということもあり、星占いが思い浮かびますが、中国には七夕にちなんだ占いがあります。
「浮針卜巧」と呼ばれる占いで、その占い方は独特です。
朝、茶碗に水を入れて、庭に置いておくと、水面にほこりが浮かびます。
昼過ぎに、針をそっと水面に浮かべて、その針の影が、雲や花のようであれば、成功となり、器用な人だと認められる。
逆に、影が粗くでるようであれば、不器用な人だと認識される、というものだそうです。
現在では、地方によって、七夕の風習も変わってくるようですが、手芸の出来具合を競ったり、針などを使って占ったりすることは、一般的のようです。
ちなみに、占いとは少し違いますが、七夕にちなんだ「おまじない」をご紹介します。
「星映し」と呼ばれるおまじないで、器に水を張って、それを覗き、織姫と彦星の2つ星が映っていれば、願い事が叶うというものです。
なんともロマンチックなおまじないを是非お試しください。
まとめ
七夕の行事食は「そうめん」だということが分かりました。
また、何となく口にしていた「そうめん」も、長い歴史がある食べ物で、込められた意味があることも分かりました。
桃の節句や、端午の節句を盛大に行っても、七夕を節句行事として、盛大に行うご家庭は少ないと思います。
しかしながら、七夕もれっきとした節句の1行事です。
今年は、七夕の日に、七夕料理に込められた思いを話題にしながら食卓を囲むのはいかがでしょうか?
案外好評で、毎年の恒例行事になるかもしれません。
笹飾りや短冊に願いを込めるだけではなく、是非これからは、七夕料理にも注目してみて下さい!
Writing:YUKIKO-加藤