【七夕飾りに込められた意味を知ってる?】笹竹を使う理由・短冊の色の意味など詳しく解説!

スポンサードリンク

七夕と言えば、色とりどりの七夕飾りを思い浮かべるのではないでしょうか?

折り紙で作った飾りを笹に付けて、短冊に願いを込めることは、皆さん1度は経験していることだと思います。

昔は何気なく作っていた笹飾りも、1つずつ込められた意味があることをご存知でしょうか?

他にも、笹竹を使う理由や短冊の色の意味など、「そう言われてみれば、どうしてだろう?」の疑問にお答えします!

七夕の雑学を学んで、皆に自慢しましょう。

七夕伝説はどんなお話?

七夕の色々な雑学を学ぶ前に、七夕伝説と七夕の基本を確認しておきましょう!

★七夕伝説★

昔々、天の神様の娘で機織りの上手な織姫(おりひめ)と、働き者である牛使いの彦星(ひこぼし)が結婚しました。

ところが、2人は仲良く遊んでばかりで働かなくなります。

そのことに怒った天の神様は、2人を天の川の両岸に引き離すことにしました。

すると、今度は悲しみのあまり2人はまた働くなってしまったのです。

そこで、仕事に励むことを条件に、年に1度、天の川を渡って再会できることを約束したのです。

こうして2人は、年に1度七夕の日に、カササギにのって再会を楽しむようになりました。

七夕とは?

七夕(しちせき)」の行事と、「棚機津女(たなばたつめ)」の故事が合わさってできた行事です

七夕は、古代中国の伝説に由来する「七夕(しちせき)」という行事と、日本古来の「棚機津女(たなばたつめ)」の故事が合わさって生まれた行事です。

江戸時代に五節句の1つに制定され、現在も続く伝統行事で「笹の節句」とも呼ばれています。

七夕飾りの意味

七夕飾りには、全て意味があります。

1つ1つに込められた思いを知っておきましょう。

飾りは、代表的な物に紙衣(かみこ)、網飾り、巾着、吹き流し、千羽鶴、くずかごなどがあります。

折り鶴(千羽鶴):家族が長生きしますように


千羽鶴は、長寿を表します。長生きが出来るようにと、長寿祈願をしました。

吹き流し:裁縫が上手になりますように


機織りが上手だった、織姫の織り糸を表現したのが吹き流しです。

5色で作り、薬玉に下げることで、魔除けにもなります。

織姫にちなんで、機織りや裁縫が上達するように願いました。

網飾り:幸せをすくい上げられるように


網飾りは、魚を捕る漁網(ぎょもう)を表しています。

幸せがすくい上げられるようにという願いや豊作大漁を祈願しました。

財布(巾着):お金が貯まりますように

 


折り紙を、財布や巾着の形に折って飾ります。金運の上昇やお金が貯まりますようにと願いました。

本当の財布を飾ることもあるようです。

神衣・紙衣(かみこ):裁縫が上手になって、着るものに困りませんように

七夕の由来となった、棚機津女(たなばたつめ)の織る衣裳、「神御衣(かみこ)」に通じるとされているものです。

折り紙や和紙で作った、人形や着物を飾ります。

裁縫の上達や、着るものに困らないように願いました。

人形の場合には、災いや穢れの身代わりになってもらう意味もあるようです。

くずかご:整理整頓、倹約の戒め

 


折り紙で作ったかごに、飾りの紙くずなどを入れて飾り、物を粗末にしない心を表します。

整理整頓や、倹約の心を育む意味があるようです。

短冊:習い事が上達しますように

短冊に願い事を書いて飾ります。

本当は5色あり、それぞれ込められた思いが違います。

七夕は、もともと、機織りや裁縫の上達などの技術向上を願う行事だったため、〇〇が欲しいという願い事ではなく、習い事の上達を願う方が良いようです。

提灯(ちょうちん):お盆の提灯を表す


七夕はお盆前の風習とも結びついているので、お盆のちょうちんを表しています。

輪っかつづり:縁が繋がりますように


連なった輪っかのように、縁がつながるように願いました。




七夕の笹を飾る方法

七夕飾りは、七夕前日である6日の夕方に飾る物とされます。

古来、「1日の始まりは日没である」という説があり、七夕飾りは、七夕前日である6日の夕方に飾る物とされます。

現在では、せっかく作った七夕飾りなので、1〜2週間前から飾る方が多いようです。

笹竹を用意して、飾りをつけ、短冊に歌や願い事を書いて吊します。

飾り方には特に決まりはありません。

飾り1つ1つの願いを込めながら、バランスよく飾りましょう。

笹飾りの処分方法

七夕飾りは、7月7日当日の夜には取り外します

神社でお焚きあげをしてもらい処分するのがおすすめです。

七夕の通例では、7月7日当日の夜には七夕飾りを取り外します。

願いを込めて作った笹飾りは、どのように処分すればいいのでしょうか?

ご家庭で処分する場合には、可燃ゴミの日に捨てます。

その際には、白い紙で丁寧に包んで捨てる方法をおすすめします。

一番良いのは、神社などで燃やしてもらうようにすると良いでしょう。

神社で燃やしてもらうことを「お焚き上げ(おたきあげ)」と呼びます。

そもそも、お焚き上げは、願い事が炎で浄化されて、天に届くように祈ることです。

そのため、七夕飾りの処理方法としては、より良い方法といえます。

ちなみに、大型ショッピングモールや商店街などで、七夕飾りの願い事の短冊を募っている場合でも、七夕の終了後に、人々の想いを大切にまとめ、お焚き上げに出してくれるところもあるようです。

神社で行われる七夕行事では、確実にお焚きあげをして下さると思うので、願い事を叶えたいと熱くお考えの方は、神社で短冊を書くことをおすすめします。

短冊が色とりどりの理由

短冊は、本来5色(青、赤、黄、白、黒)で、中国に伝わる陰陽五行説に基づいている

願い事や七夕にちなんだ事を書く短冊は、本来5色とされ、青(緑)、赤、黄、白、黒(紫)を用います。

これは、中国に古くから伝わる陰陽五行説に基づいています。

五行説の考え方では、世の中は、木・火・土・金・水から構成されていて、この5つの要素が影響を及ぼし合い、循環しているとされています。

この木・火・土・金・水にそれぞれ、色を振り分けて、青(または、緑)は「木」、赤は「火」、黄は「土」、白は「金」、黒(または、紫)は「水」と表されているのです。

世の中を循環させる5色を使うことで、邪気を祓うという意味があります。

こいのぼりの吹き流しや薬玉に結ぶ糸もこの考えに基づいたものです。

七夕の短冊は、5色あるだけではなく、それぞれの色に相応しい願い事があるとされています。

  • 青色:人との接し方の願い事
  • 赤色:恋愛などの人間関係の願い事
  • 黄色:家族や親戚関係の願い事
  • 白色:学業の願い事
  • 黒色:仕事の願い事

せっかくお願い事を短冊に書くなら、色に沿ったお願い事をするのはどうでしょうか?

ちなみに、5色の短冊を5枚1セットと考えて、願い事を書くと効果が高まるとも言われています。

5つも願い事が書けるのに、効果が高まるとは、なんとも嬉しい行事です。

今年の七夕は、5つのお願い事を用意しましょう。




なぜ七夕に笹竹を使うのか?

七夕に笹竹を使う理由は、魔除けの役目、抗菌作用の活用、健康長寿への願い。

七夕に笹を用いるのにはいくつかの理由があります。

1つ目は魔除けとしての役目です。

青々として、まっすぐ伸びる笹竹は、榊(さかき)と並んで神聖な植物の1つとされています。

例えば、地鎮祭などの神事においては、「斎竹(いみだけ)」と呼ばれる竹が登場します。

この竹は、不浄を防ぐため、四隅に葉付きの青竹立てて、しめ縄を張り、四手 (しで)という紙をを垂らします。

新しい家が建ちそうな土地に、あるのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

また、竹を3本組んで松で囲むお正月の「門松(かどまつ)」も神聖な植物だからこそ、季節の節目に使われます。

このように、神聖な植物とされてきた笹竹が、一番青々と茂るのが七夕の時期です。

魔物は、若々しく、瑞々しい、生命力溢れる竹を嫌うことから、魔除けとしての役割りを果たすとされてきたのです。

2つ目は、笹竹の持つ抗菌の効果です。

夏の盛りである七夕の時期は、暑い日も多く、供物が腐りやすく、医療が発展していなかった時代では、命を落とす危険性もありました。

そこで、雑菌を防ぎ、防腐作用もある竹は重宝しました。

現代でも、笹竹は抗菌効果があると言われ、また、笹の葉香りも良いので、ご先祖様へのお供物の下に敷いたり、供物に巻くなどして使われています。

最後に3つ目は、健康長寿への願いが込められていることです。

この時期は、体調を崩しやすく、水の事故も多い時期です。

小さなお子さんやお年寄りが、尊い命を落とさないようにしたいという願いを笹竹に込めたのです。

笹の葉を船の形にして川に流すようになったのも、このような健康への願いが込められていると言われています。

【豆知識】幻の竹の花は不吉の前兆?

竹は、種類にもよりますが、60年~120年に1度花を咲かせます。

まさに、幻の花ですが、クリーム色や紫色で、細い稲の穂のように垂れさがった花は、あまり美しいとは言えません。

しかし、この竹の花、次の花が咲く年数もさることながら、神秘的な現象を伴います。

花が咲き、実をつけると、竹は枯れてしまうのです。

詳しくお話すると、「一斉開花」と「部分開花」に分かれます。

「一斉開花」は、若い竹も古い竹も関係なく、竹やぶ全体が開花後枯れてしまいます。

一方で、「部分開花」は、竹やぶの一部の竹が花を咲かせて枯れる現象です。

いずれにしても、めったにお目にかかれない竹の花は、竹を枯らすことも意味しているので、一般的に、凶作や地震など天変地異があると言われ、不吉な事とされてきました。

しかし、そのような根拠はありません。

ですが、開花後の実は、大変な被害をもたらすこともあります。

竹の実は、野鼠の餌となるようです。

非常に稀な出来事のため、通常の食物連鎖では、あり得ない野鼠の大量発生が起きてしまうこともあり、急増してしまった野鼠が、他の植物や畑などを食害することも知られています。

この竹の花が引き起こした野鼠による被害は、インドでmautam(bamboo death)と呼ばれていて、壊滅的な農業被害をもたらしました。

そのため、「竹の花は不吉の前兆である」と言う民間伝承が生まれたとも言われています。

「笹」と「竹」どっちを使う?「笹と竹の違い」

 竹と笹の違いは、大きさ

竹も笹も、イネ科タケ亜科に属する植物です。

一般的には、大きいものを「竹」と呼び、小いさいものを「笹」と呼びます。

 竹は、「高い」や「丈」が転じた呼び名が付いたとも言われており、笹も「ささやか」などの「ささ」からその名が付いたと言われています。

では、単に大きさだけの違いなのでしょうか?

「竹」と「笹」のことをもっと詳しく見て見ましょう。

大きさ

大きさは、基本的に、「竹」は大きく育ちますが、「笹」は大きく育ちません。

しかし、「メダケ」と呼ばれる「笹」は、「竹」よりも大きく育ちますし、「オカメザサ」と呼ばれる「竹」は、「笹」よりも小さいというように、例外もあります。

葉っぱの模様

「竹」の葉は、葉脈が格子状です。

それに対して、「笹」の葉脈は平行です。

明らかな違いですが、残念ながら肉眼では区別することが難しいようです。

茎の部分の皮

茎の部分にある皮に注目しましょう。

「竹」は、成長するにつれて皮がはがれ落ちて、茎の部分はツルツルします。

タケノコをイメージすると分かりやすいですが、タケノコについている皮も、成長と共に剥がれていきます。

反対に、「笹」は、茎の皮が、枯れるまではがれ落ちることはありません。

植物学的な定義では、成長するとタケノコの皮が落ちるのが「竹」、残って茎を包むのが「笹」と言われています。

この違いが1番分かりやすいので、茎の皮が落ちていたら「竹」、茎の節に皮が残っていたら「笹」、と見分けましょう。


「竹」の枝は、茎の節目から枝が 2 本出ています。

一方で、「笹」は、茎の節目から 5~6 本の枝が出ています。

 

このように、「竹」と「笹」は、大きな違いはなく、どちらも昔から日本では、有難い植物とされてきました。

ですので、「竹」か「笹」のどちらを七夕に使っても問題はありません。

ちなみに、「竹」と「笹」はともに、地中に茎を持っていて、この茎で、生殖繁殖を行います。

また、成長後は茎が木質化し、組織が堅くなる「木」の特徴を持っているにも関わらず、太さが成長しきってしまうと、その後はもう成長はしないという「草」の特徴も持っていて「草」なのか「木」なのかさえも、今だに明瞭になっていないのです。

【豆知識】「竹」や「笹」の七夕飾りを長持ちさせるワザ

「竹」や「笹」は、地下茎から水を吸い上げていることから1度根元から切ってしまうと、長持ちさせることは難しいと言われています。

せっかく、作った笹飾りも、家に持って帰ってきたら、あっという間に乾燥して葉が丸まってしまうなんてこともあるでしょう。

そんな時は、長持ちさせるワザを使いましょう。

1つ目は、酢水に浸けることです。

水が3に対し、酢を2の割合で酢水を作ります。

買ってきた本物の笹を、その酢水に生けておきましょう。

水に生けるのと比べると、葉を長持ちさせることができます。

2つ目は、濡れた新聞紙で茎元の部分を包んでおくことです。

とにかく、水分を必要としているので乾燥は大敵です。

飾るために、水や酢に浸しておくのが難しい場合には、濡れた新聞紙を巻きつけ、その上にアルミホイルでカバーするなどして、乾燥を防ぎましょう。

それでも、やはり1週間以上、新鮮なままで持たせることは難しいと言われています。

長く持たせたい場合には、造花や鉢植えで七夕飾りを作ることもおすすめです。




2歳児でも出来る!今年は笹飾りを作ろう!

七夕飾りは意外に簡単に作れます。

お子さんと一緒に作れば思い出になりますし、喜ぶ顔を見ることも出来るでしょう。

折り紙で簡単にできる!手作りの七夕飾り

ちょうちん

1、折り紙を横半分に折り、折ってある方と反対側を両方ともに外側に1センチ折り、表とは違う色を見せます。※上記写真は1センチ折り目をつけていないちょうちんです。

2、折ってある方を下にして、縦に垂直に切り込みを入れていきます。

3、2を丁寧に開いて、色の違う部分を上下になるようにし、端と端をのりで止めます。

4、端に穴あけて、糸を通し、出来上がりです。

網飾り

1、縦半分に折り紙を折ります。

2、さらに縦半分に折り紙を折ります。

3、幅1センチくらいの切り込みを、上から順に横にはさみで入れていきます。

4、切り込みを入れた反対側も、同じように、1センチくらいの幅で、先ほどの切り込みと交互になるように切りこみを入れます。

5、丁寧に広げて伸ばして、端に糸を通して出来上がりです。

まとめ

楽しいだけに思っていた七夕飾り作りも、1つ1つ願いが込められた飾りであるということが分かりました。

また、短冊も色によって込める願いも変わります。

皆さんは、今年の七夕にどんな願いを込めるでしょうか?

七夕は、子供だけの行事ではなく、古くから日本に伝わる大切な節句行事の1つです。

お子さんと七夕飾りをしてみたり、ショッピングモールで短冊を書いてみたり、ライフスタイルに合った七夕を楽しんでお過ごしください。

1年に1度、夜空を見上げて織姫と彦星を想うことで、みなさんの願いも届くかもしれません。

Writing:YUKIKO-加藤

七夕の関連記事

スポンサードリンク -Sponsored Link-



当サイトの内容には一部、専門性のある掲載があり、これらは信頼できる情報源を複数参照し確かな情報を掲載しているつもりです。万が一、内容に誤りがございましたらお問い合わせにて承っております。また、閲覧者様に予告なく内容を変更することがありますのでご了承下さい。