“12/31の大晦日”皆さんはどのような過ごし方をしていますか?
忙しい師走を走り切って、ぐったりしてしまい、何となく新年を迎えてはいませんか?
しかし、もう少し、あと少し頑張りましょう。
今回は、来年を素晴らしい年にするためにの、“12/31の大晦日”にやるべきことを時系列でご紹介します。
また、世界の大晦日のユニークな過ごし方なども、合わせてお話するので、まだ大晦日の予定が決まっていない方は是非参考にしてください!
①“12/31の大晦日”の日中に行うこと:大掃除と正月準備
今更ですが、大晦日とは、1年の最後の日です。
「晦(みそ)」とは、「かい」、「つごもり」とも読み、月が出ないこと。
ひと月の最後の日のことを言います。
ひと月の最後であり、1年の最後の日だから、「大」がついて、大晦日となりました。
そんな、最後の締め日には、大掃除をしてはいかがでしょうか。
古くから、「元日には歳神様が降りてこられるので、掃き掃除をすると福が逃げてしまう」と考えられてきました。
そのため、大晦日には1年の最後の掃き掃除をする、「掃き納め」をする習慣があるのです。
大掃除が終わったら、お正月の支度を始めます。
・しめ縄や門松を飾る。・鏡餅を飾る。・おせちを作る。
先ほどお話したように、お正月には家を守ってくださる、歳神さまが降りてくると考えられています。
お正月飾りは、この歳神様をお祀りし、お迎えする為に飾るのです。
大掃除とお正月支度は、年末のうちに必ず終わらせましょう。
②“12/31の大晦日”の午後に行うこと:氏神様への参拝
初詣はよく知られていますが、年末に参拝をする方は少ないと思います。
今年、初詣に行ってお願いをしたのであれば、それがどうなったか、今年1年無事に過ごせたお礼を兼ねて、氏神様に報告に行く必要があります。
誰でも相談されたら、相談されたことがどうなったか、きちんと報告してくれる人には、大切にしてあげようという思いが沸くと思います。
お願いをしたら、きちんと報告とお礼をする。
そうすることで、新年のお願いもきっと、叶いやすくなるでしょう。
年末には氏神様に1年のご報告をするため参拝してください。
③“12/31の大晦日”の夕方に行うこと:お風呂に入る
現在では、深夜の0時が1日の始まりとなっていますが、旧暦の頃は1日の区切りは日没までした。
大晦日に入る今年最後のお風呂は、“年の湯”と呼ばれます。
昔は、頻繁にお風呂に入れなかったため、入浴できるのはお祭りや儀式の時のような、特別な日に限られていました。
大晦日に入るお風呂は、そんな特別な日を迎えるための大切な行事の1つです。
出来れば、日没までにお風呂に入って、年の終わりにきれいに身を清めましょう。
④“12/31の大晦日”の夜に行うこと:年越しそばを食べる
江戸時代から続いている年越しの習慣と言えば“年越しそば”を食べることです。
そばのように「細く長く」生きられるようにという願いを込めて蕎麦を食べます。
また、蕎麦の麺は切れやすいため「災いを断ち切る」という意味も込められているようです。
そして、蕎麦は、金運をアップさせる開運フードとも言われています。
金細工職人が作業場で散った金粉を、そば粉の団子を使って掃除をしていたことから、「金を集める」が「金運を集める・願う」ことに通じると言われ、金運フードと言われています。
しかし、その蕎麦も、年が終わるまでに食べ終われなければ幸運を逃がし、縁起が悪いと言われています。
年越し蕎麦は、年が変わるまでに食べ終わりましょう。
⑤“12/31の大晦日”の夜中から年始の朝にかけて行うこと:家でゆっくり過ごすと除夜の鐘をつく
0時になったら、初詣にすぐに出掛けたいところです。
でも、歳神様は、年の変わり目にかけて、お正月にだけやってくる神様です。
歳神様は、あなたのお宅へ福を持って訪問してくださいます。
12月31日の深夜にやってきた歳神様は、1月7日の七草粥を食べる頃まで滞在されます。
ちょうど、松飾りを片付ける頃にお帰りになるのです。
そんな、歳神様ですから、家に誰もいないと、「せっかく来たのに誰もいないなぁ」とがっかりされてしまいます。
12/31~1/1の朝にかけては家にいて神様をお迎えするという考え方もあります。
とはいえ、除夜の鐘をつきたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
除夜の鐘はいつつくのが正式なのかご存知ですか?
そもそも、除夜の鐘は、108つある人の心にある煩悩を祓うために行います。
煩悩とは、人の心を惑わせたり、悩ませ苦しめたりする心のはたらきのことを言い、四苦八苦(4×9+8×9)=108という俗説もあるようです。
本来は、日頃から修行を積むことで煩悩を取り除くのですが、除夜の鐘には厳しい修行を積んでいない私たちもこうした心の乱れや汚れを祓う力があるという信仰が、除夜の鐘の儀式となって続いています。
だからこそ、普通の日ではなく、大晦日に鐘を打つのです。
さらに、除夜の鐘には、煩悩を祓うだけではなく、鐘の音そのものに、苦しみや悩みを断ち切る力が宿っているとも考えられています。
ちなみに、ほとんどの鐘の回りにある突起は、「乳(ち)」と言われるもので、この乳の数も108つあるということです。
さてさて、遠回りしましたが、いつついたらいいのか?をご紹介します。
107回目までは前年のうちについて、最後の1回は新年になってからつく(深夜0時に最後の1回をつく)のが正式なつき方のようです。
108つの煩悩をすべてきれいに祓って新しい年を迎えるという意味があるかもしれません。
歳神様とお迎えする役目は家族と交代制にして、除夜の鐘をつきに行くのはいかがでしょうか。
世界のユニークな年末の風習
世界でも、年の最後にする風習が色々あります。
今年の年末は、いつもの過ごし方にプラスして世界の風習も織り交ぜるのはいかがですか?
世界の運も引き寄せましょう!
ボリビア
ラテンアメリカのボリビアでは、大晦日のディナーに専用のケーキを焼きます。
ケーキの中にはコインが入っていて、コインが入ったピースを当てた人は幸運が訪れるという言い伝えがあります。
スペイン
大晦日の真夜中に12粒のぶどうを食べると良い年を送れるという風習があります。
まさに、“年越しぶどう”とも呼べる、ぶどう12個を1粒ずつ教会の鐘の音に合わせて、願いを込めながら食べて行きます。
1粒1粒が新年のひと月を表していて、1年の幸運を祈ります。
このぶどうは、“幸運を呼ぶ12粒のぶどう”と呼ばれています。
デンマーク
大晦日までに、使わなくなったお皿を集めて、友達や家族のドアにお皿を投げつけます。
「お皿を投げつけられた家は幸せになる」という言い伝えからのようです。
沢山のお皿やカップなどの食器を投げつけられた家ほどラッキーな家で、それだけ忠実な友人を持っている証になるそうです。
デンマークと言えば、有名磁器ブランドが数多いことで知られていますが、高級磁器食器も割られているようですよ。
アイルランド
アイルランドの大晦日は、不運や悪霊を追い払うために、パンを壁に投げつけます。
この風習は、翌年も十分に食べ物が得られるという願掛けでもあるようです。
また、街のいたるところで“ブレンナ”と呼ばれる焚き火が行われます。
これは、妖精たちが迷わず町へ降りてこられるように、その年の全ての物を燃やしてしまおうというダイナミックな、バイキング時代からの古い言い伝えによるものです。
チリ
チリの人々は、大晦日になるとお墓に親戚一同が集まります。
永遠に存在する家族のメンバーである故人も迎えに行くという風習からです。
プエルトリコ
プエルトリコでは、日本と同じように家の中をきれいにする大掃除の習慣が残っています。
日本と違っているのは、大掃除が終わった後、バケツに入った水を窓から放りだします。
これは、家の中に溜まった1年分の邪気を祓い、古い年を洗い流し、新たな1年を迎えるという意味が込められているのです。
スコットランド
スコットランドには、ずっと続けられている“ホグマニー”と呼ばれる年越し行事があります。
スコットランドで大晦日を意味する“ホグマニー”は、大晦日から元旦の未明まで夜通しで続けられるお祭りです。
年が明けると誰が一番先に家に入ってくるかを家族で見届けます。
1番乗りの人が、黒髪、肌黒、背の高いハンサムな男性、しかも、片手に石炭、もう片方の手にパンを持っていたら、その一家には幸運が訪れ、食べ物に困らなくなるとされています。
このため、黒髪の男性は人気で、その日は引っ張りだこです。
現在では、予約制のようです。
似た感じのお友達がいるなら、我が家に来てくれるようにお願いするのも面白いと思います。
エクアドル
エクアドルでは、大晦日に顔写真を燃やします。
人々は、その年を象徴するような写真を集めて燃やし、過去を処分します。
おわりに
世界中でも、1年の最後は特別な日のようです。
新年をいい年にするように、今年がいい年だった方も、良くない年だった方もこうして年を越せることに感謝して、新年を迎える準備をしてみて下さい。
皆さんにいい年が訪れますように。
Writing:YUKIKO-加藤