お彼岸の食べ物!【「ぼたもち」「おはぎ」の違いや理由・由来とは?】お供え物は何がいい?

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「ぼたもち」と「おはぎ」をご存知でしょうか?

「お彼岸の食べ物」「お墓参りの時の食べ物」というイメージがある方もいると思います。

では、この「ぼたもち」と「おはぎ」は何が違うのでしょうか?

また、これ以外にも、お彼岸の時に食べる「お彼岸料理」があることをご存知ですか?

今回は、あまり知られていないお彼岸の食べ物を詳しくご紹介します。

おすすめのお供え物も合わせてご紹介するので、先祖供養をきちんと行いたい方は、是非、参考になさってください。

 

お彼岸に食べるのは、ぼたもち?おはぎ?食べる理由や由来とは?

まずは、お彼岸の食べ物として最もポピュラーな、ぼたもちとおはぎについてご紹介します。

もともと、春分・秋分の3日前、彼岸の入りには、おはぎ・ぼたもちを食べて、彼岸の中日にはお赤飯(または小豆飯)を食べる、春分・秋分から3日後の彼岸の明けには明けだんごを供えるという風習があります。

「おはぎ」は餅米を蒸してそれを捏ねくりまわして、どデカイ鼻くそを丸める要領で団子状にするのですが、このときに米粒の形を残すのが習わしであり、米の原型を残すことから「はんごろし」と呼ばれたりもします。

最後に捏ねくりまくった鼻くそ団子の中に餡子(あんこ)をブチ込んで、アンガっ‥と、唾液にまみれた堕落しきった小汚い口元へ放り込み、ブジゅぅワ〜っと溢れ出た腐臭ただよう唾液と捏ね合わせるようにして、ギゃぶギぅぶと美味しく食べます。美味しそうにみえん

「ぼたもち」と「おはぎ」の違い

「ぼたもち」は漢字にすると「牡丹餅」と書きますが、作り方は「おはぎ」と地域によって軽微な違いはあるものの、ほぼ同じなので「おはぎ」も「ぼたもち」も同義です。

なお、”ぼたもち”や”おはぎ”を食べるは、先に仏壇へお供えして手を合わせてから食べるのが古からの習わしです。

このように「ぼたもち」と「おはぎ」を食べる理由は、小豆の赤い色が邪気を祓う力があると考えられていたためです。

古来、春は牡丹の花が美しく咲くことから「牡丹餅」、秋には萩の花が小豆の色と重なるため「おはぎ」と呼ばれています。

お彼岸の食べ物と言えば?

お彼岸の食べ物と言えば、「ぼたもち」や「おはぎ」をイメージしますが、それ以外に、お彼岸には「お彼岸料理」とよばれる料理が存在します。

お彼岸はご先祖様を供養する行事なので、お彼岸料理はご先祖様にふるまうためのお食事です。

一方で、そのお彼岸料理を私たち自身がいただくことは、修行の一環でもあるとされています。

精進料理が理想的

修行の一環であるお彼岸料理には、精進料理がいいでしょう。

精進料理とは、仏教のルールに基づいて、殺生や煩悩への刺激を避ける方法で調理された料理のことを指します。

具体的には、肉類や魚介類などの動物性の食材は一切使用してはいけません。

動物は、人間と同じように魂を持ち、命を天から授かっているという考え方から、人間が食する為に殺生をするのではなく、その寿命を全うさせるべきという仏教の教えがあるためです。

ちなみに、卵については、地域によっても異なりますが、基本的には、使いません。

ネギやニンニク、ラッキョウ、ニラ、アサツキ(ワケギ)も五葷(ごくん)と呼ばれ、野菜ですが精進料理には使わないほうが良いとされています。

これは、強い匂いが大勢で行う修行の妨げになることと、一般的に精力がつく素材とされていることからです。

例えば、動物を素材に使ってはいけないので、だしもカツオやイリコではなく、昆布や干しシイタケなどでだしを取るほどです。

ほどに、精進料理においてはその決まりが順守されます。

料理は、野菜や穀物、豆類、海藻、果実などをふんだんに使います。

味付けは、食材の味を生かすために薄味で仕上がっています。

精進料理の品数と配置

精進料理は基本的な配置が決まっています。

まず、御膳の手前に箸を置き、向かって左側にご飯、右側に汁物を置きます。

そして、ご飯と汁物の間に漬物皿を置きます。

この基本の形に、1から3品のおかずを加えていくのです。

普段の食事だと、おかずは1品(一汁一菜)、または2品(一汁二菜)ですが、おもてなしの時には、おかずが3品(一汁三菜)にして振る舞います。

このように、おかずの数が変わります。お供えする際は、ご先祖様が食べることを想定して、箸の置いてある方を仏壇へ向けましょう。

また、最も丁寧な作法をご紹介すると、お彼岸の期間中は、毎日、おかずが1品(一汁一菜)か、または2品(一汁二菜)のお膳をお供えします。

特に、彼岸の中日には、おもてなしの料理である、おかずが3品(一汁三菜)のお膳をお供えします。

そこまで出来ない場合は、ご飯を置くだけでも大丈夫ですが、お彼岸の期間中、1日だけでも、お膳を用意することをおすすめします。

彼岸そば・うどん

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、お彼岸の時期は季節の変わり目なので、体調を崩すことも多いものです。

そこで、特に、そばやうどんは、消化が良いため弱った胃腸でも食べられることから、好まれました。

このように、胃腸機能を回復するために食べる習慣があったことが、彼岸そば、彼岸うどんの起源だと考えられます。

また、そばは、庶民の間で、食べると五臓六腑の汚れを清める効果があると信じられてきました。

そのことから、ご先祖様をお迎えする前に、自らの汚れを清める目的で食べられるようになったとも言われています。

天ぷら

江戸時代頃に庶民の食として定着した天ぷらは、元々は、江戸湾で水揚げされた魚介類を揚げたものでした。

その後、野菜やキノコといった、動物性の食材を使わない天ぷらは、「精進揚(しょうじんあげ)」と呼ばれるようになりました。

精進料理に通ずる精進揚は、精進するという言葉の響きも相まって、お彼岸の料理になったと考えられています。




お彼岸のお供え物は何がいい?

お彼岸にお墓や仏壇にお供えするものは、何がいいのでしょうか?

基本的には、この品物でなければいけないというものはありませんが、お供え物を選ぶポイントをご紹介します。

お花をお供えする

お仏壇やお墓にお供えするので、一番一般的なのが花です。

定番の菊のほか、カーネーションやヒャクニチソウ、ストック、キンギョソウなどもよく選ばれます。

比較的手に入りやすく長持ちする花が好まれる傾向があるようです。

そこに季節の花を添えるのもおすすめです。

色合いは、亡くなられたご先祖様が、亡くなってから49日までは白や淡い色が基本ですが、それ以降は、明るい色を選んでも問題ないようです。

あくまでも、ご先祖様の供養のためにするので、故人が生前に好きだったお花や馴染みのあるお花を選んでも良いと思います。

お菓子をお供えする

また、お菓子も定番です。

特に、お茶と一緒に楽しめる饅頭や羊羹、最中などの和菓子が一般的です。

もちろん、お彼岸にはつきものの、「ぼたもち」や「おはぎ」をお供え物としてもよいのですが、日持ちがしないので、自宅ではなく訪問先へ持って行くお供え物としてはおすすめできません。

なるべく日持ちがして、かつ皆で分けやすいものを選びましょう。

ご先祖様が生前好きだったものも、供養が目的の春のお彼岸には良いと言えます。

和菓子でなくても、クッキーやカステラなど、洋菓子でも構いません。

果物をお供えする

季節の果物も、お供え物の定番です。

お供えの果物は、例えば以下のような点に気を付けて選びます。

  • 故人が好きだったもの
  • 日持ちがするもの・若いもの(熟れすぎてないもの)
  • 丸いもの

基本的には何でも良いのですが、お彼岸の間、1週間程度、仏前に備えておくことを考えると、日持ちするものがおすすめです。

ただ、比較的悪くなるのが早いものはお彼岸の期間中に家族でいただきながら、残ったものを形を整えてお供えし続ければよいので、あまり気にしなくても大丈夫です。

また、丸い果物は、「円」と「縁」をかけて縁起が良いとされ、お供え物にも好まれます。

お彼岸の時期には、スーパーマーケットや果物店から、贈答用・お供え用の果物の詰め合わせも売られていますので、そういったものを利用するのもおすすめです。

お供え物を持参する時の熨斗(のし)の選び方・書き方

お墓や仏壇への供養のために何かを持参する場合、掛け紙や熨斗は必要でしょうか?

こういった場合の熨斗としては、お香典をお渡しする時が思い浮かぶかもしれませんが、お彼岸でも、熨斗を使う場面があります。

それは、実家・義実家、親戚宅などにお供え物を持って行く場合です。

かならず熨斗がないといけないわけではありませんが、あるとより丁寧です。

近い親戚で、熨斗を省略しても良さそうな場合は、熨斗や水引が印刷されている「掛紙」でもかまいません。

なお、「熨斗」と言いましたが、弔事やお供え物の場合は、お祝い事の時に用いるような水引と熨斗(飾りの部分)の組み合わせではなく、白い紙を巻いた上に水引をかけるだけにします。

贈答用のお菓子や果物を扱うお店では、紙や水引をかけてもらえる場合もあるので、店員さんに聞いてみてください。

熨斗紙の文字(表書き)は薄墨で書いた方がいいの?

お祝い事ではないため、薄墨で書いた方がいいか悩む方もいらっしゃるでしょう。

お彼岸のお供え物の場合は、普通の濃い墨で大丈夫です。

葬儀の時は、薄墨を使って個人への弔意を示しますが、お彼岸やお盆は、ご先祖様を迎えたり、供養したりするためのお供えですので、薄墨という決まりはありません。

お供え物の熨斗紙(表書き)の書き方

熨斗紙には、お供え物であれば「御供」と書きます。

お金の場合には「御供物料」、熨斗袋なら「御仏前」や「御佛前」と書きますが、お彼岸のお参りの場合は、普通はお金は必要ありません。

ちなみに、この書き方は、故人の死より、四十九日が過ぎている、忌明け(きあけ)の場合です。

四十九日より前なら、「御霊前」と書くのが一般的です。

お供え物の水引の色

水引の色は、地域によって異なります。

関東では、一般的には黒白または銀白です。

一方、関西や北陸、新潟では、黄白の水引を使うことがあります。

葬儀の場合は黒白ですが、四十九日が明けた法事全般では、この色の水引が登場します。

地域によって、風習に細かい違いがありますので、できれば地元のお供え物を取り扱うお店や、親戚の方に確認するのがおすすめです。

黄色+白の水引

ちなみに、お寺に挨拶参りする際の手土産などのお布施には、紅白の水引でも結構です。

これは、仏様にお供えするということに対する喜びの心を表すため、とも言われています。

お供え物の水引の結び方

結び切りか、あわじ結びを選びましょう。

どちらの結び方も、ぎゅっと結んであってほどけないということで、何回も結び直さない、つまり、「悲しいことが繰り返さない」ことを表します。

結び切り
あわじ結び

熨斗紙のかけ方は内熨斗?外熨斗?

内熨斗とは、熨斗紙をかけた上に更に包装紙を掛けるため、外側からは熨斗紙が見えない掛け方です。

一方で、外熨斗とは、直接、熨斗紙を掛けることから、熨斗紙がそのまま見える掛け方です。

お供え物では、送る目的をはっきりさせるため、外熨斗がおすすめです。

まとめ

お彼岸には、邪気を祓う力があると考えられている「ぼたもち」を頂くことが分かりました。

また、お彼岸には「お彼岸料理」があり、ご先祖様へ精進料理を振る舞った方が良いようです。

お彼岸の期間中、毎日ご先祖様用にお膳を作ることはなかなか大変な事だと思いますが、なにか1つでも取り入れることで、ご先祖様への思いを込めることが出来るでしょう。

このような、日本古来の行事を丁寧に行うことで、皆さんの行いを見た親族の方が、よりご先祖様への思いを深め、先祖供養に繋がれば幸いです。

皆さんの献身的な姿を、きっとご先祖様もお見守り下さることでしょう。

Writing:YUKIKO-加藤

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