「牡丹華」「戴勝降于桑」の意味・由来・読み方【穀雨(二十四節気)七十二候・末候】

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このページでは二十四節気「穀雨」の七十二候・末候における「牡丹華」「戴勝降于桑」の意味・由来・読み方についてご紹介しています。

牡丹華の読み方

牡丹華は「ぼたんはなさく」と読みます。

牡丹華とは?

牡丹華とは、二十四節気の「穀雨(こくう)」をさらに3つの節気に分けた「七十二候」の1節です。

七十二候」の1節であるにあてられた語句になります。

72の節気を持つ七十二候においては「第十八侯(第18番目)」の節気、「末候(まっこう)」にあてられた語句になります。

太陽の黄経は40度を過ぎた地点です。

穀雨期間中のその他の七十二候の種類・一覧

初侯:葭始生
次侯:霜止出苗
末侯:牡丹華

牡丹華の意味・由来

日本(略本暦)での解釈

牡丹華の意味とは、『牡丹が堂々とした大輪の花弁を開花させる頃』です。

牡丹には以下のような別名がたくさんあることから、この花は古来、特別視されていることが分かります。

「百花王」「花王」「花神」「花中の王」「百花の王」「富貴草」「富貴花」…etc

これらの別名は牡丹が大輪の花弁を開花させることから、その堂々とした大輪の花弁を見て「花の王」とされたのでしょう。

「富貴草」「富貴花」の「富貴」は「ふうき」と読み、言葉から感じ取れるイメージ通り、「高貴」「気品」「金持ち」などの意味合いがありんす。すなわち「高貴で気品がある花」と解釈できます。

中国(宣明暦)の穀雨の末候・第十八侯の七十二候は「戴勝降于桑」!

中国においての牡丹とは、楊貴妃(ようきひ)にも例えられるほど、中国の代表的な花であるにも関わらず、なぜか中国の七十二候に掲載されていません。

代わりに穀雨期間の中国版七十二候・末候(第十八侯)では「戴勝降于桑(たいしょうくわにくだる)」と書かれます。

戴勝降于桑の意味

意味合いは「戴勝(ヤツガシラ)が桑(クワ)の木に止って蚕を生む」とされています。

「戴勝」とは、ヨーロッパ南部・中部、アフリカ、南アジア〜東南アジア、中国、ロシア沿海州にかけて分布しているヤツガシラ科の鳥のことです。

ド頭の上にまるで冠をかぶっているようなユニークな冠羽があるのが特徴です。

ヤツガシラの産卵期は4月〜6月なので、それに先駆けて餌を啄ばむ時期なのでしょう。

意味合いは「戴勝」「降」「于」「桑」に分けると考えやすいのですが、「戴勝」は「たいしょう」と読み、「ヤツガシラ」という鳥のことです。「降」は「降りる」。「于(う)」は「ここに」などの意味合いをもちます。

「桑」は「樹木のクワ」のこと。

これらをまとめると「ヤツガシラが桑の木に降りてくる頃」とも解釈できます。

ヤツガシラが春先に飛来してきて蚕のエサである桑の木の害虫を食べ、その恩恵あって桑は益々、生長する。そして生長した桑(桑の葉)は蚕たちのエサになり、蚕を育む。

と、まぁこのような様相を「蚕を生む」と例えたのでしょうか。

牡丹華の日にち(期間)

  • 太陽暦:4月30日頃〜5月4日頃
  • 旧暦:三月中(三月の中気)

二十四節気と七十二候について

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