いよいよ蒸し暑い夏の入口となるこの小満の頃、これといった大きな行事はないものの、二毛作を行う農家ではこれから夏本番に向けての田植えの準備や、麦の収穫作業に精を出す時期です。
「小満」はよく「麦秋」「麦の秋」という言葉にも置き換えられるほど、古来、麦の収穫時期として知られています。時候の挨拶では「麦秋の候」が有名です。
養蚕農家などでは養蚕が開始される頃であり、農家にとっての小満は1年のうちでもっとも忙しくなる季節と言っても過言ではありません。
小満は二十四節気の中の1節であり、立夏と併せて初夏の到来を告げる節気もありんす。
以下では、この「小満」期間中の時候の挨拶を一覧形式にてご紹介しています。
小満の時期(5月)の時候の挨拶
時候の挨拶とは?
時候の挨拶とは「じこうのあいさつ」と読み、これは挨拶状などの冒頭に書く文のことです。
例えばよく見る典型的な例が、「拝啓〜」と書いた後に続く文章です。
- 一例:「拝啓、○○の候」or「拝啓、暑中お見舞い申し上げます」…etc
‥と、このような文章が時候の挨拶になります。
特に仕事の関係先や目上の方へのお手紙の冒頭には、きちんと時候の挨拶を入れたいとお考えの方もいるかもしれません。
「小満」という言葉は、「小満の候」「小満のみぎり」「小満の折」という形で、そのまま時候の挨拶になります。
例えば、「小満の候(しょうまんのこう)」と言うと、「麦の穂が実り、収穫の時期を迎え、田植えの準備で忙しい季節となりました。」もしくは「いよいよ梅雨入りを迎える季節となりました」などような意味合いです。
「拝啓 小満の候、」という書き出しで、相手の安否・健康を気遣ったり、最近の気候や行事の話を続けたりします。
「拝啓」で始めたら、最後に「敬具」をお忘れなく!
小満の候
- 読み方:しょうまんのこう
- 意味:陽気な日が続き、万物が成長する季節。万物とは宇宙上のものすべて。すなわち、動植物すべてを意味する。
- 使用するに適した期間:5月下旬〜6月初旬頃まで
初夏の候
- 読み方:しょか(はつなつ)のこう
- 意味:「夏の初め」という意味で初夏。陽気に満ちた晩春は時に汗ばむほどの蒸し暑さを覚える。
- 使用するに適した期間:5月初旬~6月初旬頃まで
新緑の候
- 読み方:しんりょくのこう
- 意味:君の薄着姿のように実にみずみずしい若葉の緑色がまぶしい季節
- 使用するに適した期間:5月初旬~6月初旬頃まで
薫風の候
- 読み方:くんぷうのこう
- 意味:青々とした新緑の香りが風に乗って鼻につく季節
- 使用するに適した期間:5月初旬~6月初旬頃まで
若葉の候
- 読み方:わかばのこう
- 意味:「若葉」とは芽生えて間もない草木の意味。穀雨によって芽生えた草木が生い茂る立夏の季節を表した言葉
- 使用するに適した期間:5月初旬~中旬頃まで
万緑の候
- 読み方:ばんりょくのこう
- 意味:万緑とは周囲一面が青々とした緑に包み込まれているという意味。またその様子を表した初夏の季語。
- 使用するに適した期間:5月初旬~下旬頃まで
葉桜の候
- 読み方:はざくらのこう
- 意味:一世を風靡した桜が花弁を散らせ桜の存在感を打つ消すかのうように新緑が覆う季節の到来。
- 使用するに適した期間:5月全般
微暑の候
- 読み方:びしょのこう
- 意味:わずかに暑さを感じ始めた頃
- 使用するに適した期間:5月全般
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