梵鐘とは?お寺の鐘には種類があった!

スポンサードリンク

除夜の鐘で知られるお寺の鐘。

特にあまり何も考えないで突いている方も多いと思います。

大晦日に初詣に行かれる前にちょ〜っと梵鐘の意味について知っておきやせんかぃ?

普段何気なしに参拝していたお寺の価値観もこれで大きく変わるハズです。

以下では梵鐘とはどういうものなのか?その梵鐘の種類などを述べています。

⬆️建長寺の梵鐘

お寺の鐘は2種類!梵鐘だけではなかった!

お寺の鐘は一般的は「梵鐘(ぼんしょう)」と呼ばれますが、実は種類が2種類あって、もう1つ「喚鐘(かんしょう)」と呼ばれる鐘もあります。

梵鐘とは?

梵鐘の「梵」とは『清浄・神聖なもの』という意味合いがあります。

バラモン教における宇宙の根本原理や最高原理とも解釈されており、サンスクリットの音写で「brahman(ブラフマン)」と発せられます。

梵鐘の別名

梵鐘は別名で大鐘(おおがね)、釣鐘(つりがね)、鯨鐘(げいおん)などと呼ばれます。

梵鐘の材質

梵鐘は銅を基本素材とし、他に小量の錫(すず)や亜鉛が混ぜ込まれた合金のような材質でできています。

梵鐘の形状

梵鐘の形状は、おおむね全国的に統一してコップをひっくり返したような形状をしています。

下部から上部にかけて口径が細くなっていきまする。

梵鐘の高さ・直径・重さ

梵鐘の高さはおおむね150㎝〜200㎝です。直径は60㎝〜90㎝のものが多く散見されます。梵鐘の重さは様々です。

妙心寺(京都)
  • 制作年:698年
  • 総高:151.0cm
  • 竜頭高:27.6cm
  • 口径:86.0cm

※現存する日本最古の鐘

建長寺(鎌倉)
  • 制作年:1255年
  • 総高:208.8cm
  • 口径:124.3cm
  • 重さ:2.7トン
円覚寺(鎌倉)
  • 制作年:1301年
  • 総高:259.1cm
  • 竜頭高:54.0cm
  • 口径:142.4cm
東大寺(奈良)
  • 製作年:752年
  • 総高:385.5cm
  • 口径:271.0cm
  • 重さ:26t
興福寺(奈良)
  • 制作年:727年
  • 総高:149.0cm
  • 竜頭高:26.0cm
  • 口径:90.3cm

※日本で2番目に古い鐘




梵鐘の形状や特徴

 

画像引用先:https://dictionary.goo.ne.jp/

龍頭

上部に龍の頭をかたどった龍頭(りゅうず)と呼ばれる吊り手がありまする。この吊り手に図太い縄をかけて吊り上げます。

乳(ち)とは乳房が由来となった部位です。小さな無数の突起が鐘の上部に見えますがこれが乳です。

この乳の数は、人間の煩悩の数とされる108個になっているケースもありまする。フフフっ

乳の間

上部に乳房状の「乳の間ムフ」と呼ばれる部分です。フヒっ

銘文

ここには経典の一部が刻まれていたり、鋳造者(製作者)や奉納者の名前が刻まれていたりします。

突き座(撞き座)

下部には突き座(撞き座)と呼ばれる撞木(しゅもく)と呼ばれる鐘突きの棒をアテる部分が設けられています。円形をしていますが、おおむね蓮華がデザインされており、前後に2つ取り付けられています。

ただ、中には東大寺のように撞き座と撞木の位置を、わざとズラしているお寺もあります。

この理由は下記ページにて!

撞木(鐘を突く棒の大きさ)

以下は東大寺の例です。

長さ:4.48m
直径:30cm
重量:180kg(金具含め200kg)

現存する最古の鐘はどこのお寺の鐘?

日本で鋳造された鐘の中で現存する最古の鐘は東大寺の「奈良太郎」と呼ばれる大鐘だと思われる方が多いのですが、実のところ、京都の妙心寺の梵鐘(国宝)が最古と言われます。

この鐘は689年(文武天皇2年)に鋳造されたものだと伝えられています。(国宝指定)

一方で東大寺の大鐘(梵鐘)は752年(天平勝宝4年)に鋳造されたものです。(国宝指定)

日本に初めて鐘がもたらされたのはいつ?

日本に鐘が伝来したのは562年(欽明天皇23年)8月。

大将軍「大伴狭手彦(おおとものさでひこ)が朝鮮の高麗へ遠征した折、多くの品々と共に三口の銅製の鋳鐘を戦利品として持ち帰ったのが日本で最初の鐘と言われています。

喚鐘と梵鐘の違い

「喚鐘」と「梵鐘」の大きな違いは、鐘のサイズと鐘を突く用途(理由)です。

喚鐘はサイズが梵鐘よりも遥かに小型です。

梵鐘は法要や座禅、儀式が開始される前のおおむね30分〜1時間前に突かれる鐘なのに対して、喚鐘はそれらが開始された直前に突かれる鐘だということです。

梵鐘は人の耳に聞こえなければならず、喚鐘は開始を告げる合図の鐘だということです。

梵鐘の関連記事一覧

スポンサードリンク -Sponsored Link-



当サイトの内容には一部、専門性のある掲載があり、これらは信頼できる情報源を複数参照し確かな情報を掲載しているつもりです。万が一、内容に誤りがございましたらお問い合わせにて承っております。また、閲覧者様に予告なく内容を変更することがありますのでご了承下さい。