「麦秋至」「小暑至」の意味・由来・読み方|【小満(二十四節気)七十二候・末候】

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このページでは二十四節気「小満」の七十二候・末候における「麦秋至」「小暑至」の意味・由来・読み方についてご紹介しています。

麦秋至の読み方

麦秋至は「むぎのときいたる」と読みます。

「秋」の意味は?

麦と至は「むぎの」と「いたる」で理解できますが、「秋」に対して「とき」という言葉があてられている意味は理解できますか?

これは「秋」と書いて「実りのとき」と解しているためです。

詳細は後述しますが、「秋」といえば「実りの秋」と言われるように米の収穫期でもありんす。

麦秋至とは?

麦秋至とは、二十四節気の「小満(しょうまん)」をさらに3つの節気に分けた「七十二候」の1節です。

72の節気を持つ七十二候においては「第二十四侯(第24番目)」の節気、「末候(まっこう)」にあてられた語句になります。

太陽の黄経は70度を過ぎた地点です。

小満期間中のその他の七十二候の種類・一覧

初侯:蚕起食桑
次侯:紅花栄
末侯:麦秋至

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麦秋至の意味・由来

日本(略本暦)での解釈

「麦秋至」の意味は「麦」「秋」「至」の言葉に解体すると理解しやすいのですが、麦は植物の麦です。秋は季節の秋です。

至は「至る」は「その場所や時点に行き着く」などの意味合いがあります。

ここで気になるのが、初夏の七十二候であるにも関わらず「秋」という四季を司る漢字が入っている点です。

この秋の意味は「百果(ひゃっか)」、「百穀(ひゃっこく)」もしくは「成熟した時」を意味し、これは再び収穫時を迎えるなどの意味に解することができます。

この秋と麦と掛け合わせると「麦秋」になりますが、これは「ばくしゅう」と読み、初夏の代表的な季語になります。意味合いは「秋の米の収穫時くらい麦が実っている」という解釈になります。

ちなみに発祥地である中国でも「ばくしゅう」と読むようなので、これは訓読ではないことが分かります。

この麦秋に「至」の漢字を付すことで、このような意味合いになります。

『成熟した麦が穂を風になびかせながら、今か今かと刈り入れを待っている』‥そんな様子を表しています。

麦の秋

麦秋は別名で「麦の秋」とも呼ばれます。ちなみに米の収穫時期は9月下旬から10月上旬ですが、初夏が「麦秋(むぎあき)」であれば対義語として、秋は「米秋(こめあき)」とも言われます。

竹の秋

もう1つあまり知られていませんが、麦の秋や麦秋に類似した言葉に「竹の秋」もしくは「竹秋」という言葉もあります。読み方は「たけのあき」もしくは「ちくしゅう」です。

しかしながら、これは竹が衰えていく様子を示した言葉とされ、晩春(旧暦の3月)の季語になります。麦の秋とは逆の意味合いを持つ言葉になりますので、使用する際は注意が必要です。ウフ

麦生日

江戸時代〜明治時代の俳諧資料集である「改正月令博物筌(かいせげつれいはくぶつせん)」という資料の中に、次のような長崎県出身の俳人「森澄雄(もりすみお)」の俳句が集録されています。

『小満の日を麦生日ともいう。晴天なれば麦大いに熟す』

気になるのが「麦生日」という言葉ですが、意味合いとしては「麦の穂が実る」になります。この言葉を「麦が生まれた日」として表現しています。

意味合いは、「春の陽気に包まれて大きく育った麦は初夏の頃には小麦色の穂が実り、やがて収穫時を迎える」‥などといった感じです。

以上のように小満を解説する時には「麦」が多く登場しますが、それだけ麦が小満の代名詞的な位置付けの重要な季語だということが理解できます。

麦嵐(麦の秋風・麦の風)

黄金色の麦畑を吹き抜けてゆく爽やかな風を「麦嵐」もしくは「麦の秋風」単に「麦の風」とも言います。陰暦4月頃に吹く風全般のことを指す言葉でもありんす。

この頃独特の風情が感じられる風ということから、特別にこのような名前が付されています。

また、このような風が吹く時に麦をなびかせることから、その様子を見て「麦の波」とも表現されます。

麦雨(ばくう)

麦雨とは、収穫時期を迎えた一面に広がる麦畑に降る五月雨(さみだれ)のことを意味します。五月雨とは陰暦5月頃に梅雨を思わせる長雨のことです。

麦畑にパラパラと降り注ぐ長雨の見て、このような言葉が誕生したのでしょう。

中国(宣明暦)の小満の末候・第二十四侯の七十二候は「小暑至」!

中国における小満の末候・第二十四侯の七十二候は「麦秋至」ではなく、「小暑至」と書いて「しょうしょいたる」と読みます。

小暑至の意味

意味合いは「ようやく暑さが加わり(増す)始める頃」です。

「小暑」という言葉は日本の二十四節気・第11節に登場する言葉でもありんすが、「暑さが少し増す」などの意味合いがあります。

中国と日本では気候が異なるため、中国では日本に先駆けて夏の到来を意味する節気言葉が用いられています。

二十四節気が作暦された中原地方(現在の河南省の省都・鄭州(チェンチョウ))の5月の気温は、平均気温は21.8度で最高気温は27.6度になり、次月となる6月になれば平均気温が26.3度、最高気温は32.0度にもなります。

対して日本(東京)の5月は18.2度、最高気温は22.9度とおよそ3度〜5度ちかくの差があることが分かります。

実のところ、中国(鄭州)は7月がもっとも暑い時期でなりますので、したがって5月下旬の中国(鄭州)の気候というのは、春の陽光のもと、少し汗ばむ日もあると考えて、まさに小暑と呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。

なお、日本の小暑は7月7日頃〜22日頃までを指しますので、中国と比べると約1ヶ月〜1ヶ月半ほどズレがあることになります。

麦秋至の日にち(期間)

  • 太陽暦:6月1日〜6月5日頃
  • 旧暦:四月中(四月の中気)

二十四節気と七十二候について

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