【半夏生】期間中の行事(イベント)と風習 一覧

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夏至の時期の中頃を少し過ぎたあたり、夏至から数えて11日目には「半夏生」という日が、「雑節(ざっせつ)」と「七十二候(しちじゅうにこう)」という暦で定められています。

雑節と七十二候の2つの暦で集録されている事実をもってしても、半夏生がいかに重要な日とされてきたのが理解できます。

雑節や七十二候という暦は農作業の目安とされていることからも、半夏生が農作業においての1年の重要な節目と位置付けられているからに他なりません。

以下では、半夏生の期間期間中の行事と風習を一覧形式でご紹介しています。




【半夏生】期間中の風習 一覧

半夏生の日は天から毒が降ってくる?

旧暦の時代には、半夏生の日は毒気が天より降るとされ、井戸に蓋(ふた)をして、種まきを控える風習がありました。

毒気とは「どっき」「どくけ」と読み、これは人に対してあらゆる災いを及ぼすような、目には見えない黒く澱んだ悪い気のことです。

「予想だにもしない相手の言動や行動にたじろいでしまう」ことを「毒気にあてられる」もしくは「毒気をぬかれる」とも言いいます。

毒気を帯びれば、集中力が散漫になり、物事が立ち行かなくなる原因にもなり兼ねません。

「毒気が天より降る」の意味

天から悪い気が降りてくるので、日常の生活水である井戸水に毒気が混じるから蓋をして、その年の米の収穫に影響を及ぼす、種まきは忌むようにと言うことです。

半夏生は物忌みの日

半夏生の日は古来、物忌みの日として作事や農作業を控えたり、野菜を食べないようにするなど、何かと物忌みの日としての風習が残されています。

物忌みとは、何かの要因や理由があって、その日、あるいはその期間中に特定の食べ物を控え、言動を慎んだりすることです。




半夏生以降は田植えを忌む

青森県の農家では、半夏生以降に田植えをすると「1日ごとに米1粒ずつ収穫が減る」という言い伝えがあり、半夏生以降の農作業を控える風習があります。

野菜(竹の子・わらび)を食べるな!

埼玉県の農家では、半夏生の日になると、竹の花が咲いたり消えたりすることがあり、それを見てしまうと死が訪れるという俗信があるようです。

竹の花は120年に一度しか咲かないという幻の花であり、花弁が穂先に似ていることから、これを散らすと秋の収穫が減る。だから「家から出るな」ということが言いたいのでしょう。

すなわち農作業を半夏生までに終えておくようにという、半ば警告じみたコトワザです。

畑の神「地荒神」を祀る日

佐賀県の農家では、半夏生の日は「地荒神(ちこうじん)」と呼ばれる畑の神を祀る日だったという言い伝えがあります。

「地荒神」とは、荒神信仰における神の一種であり、屋外に祭壇や祠を設けて祀った荒神のことです。

半夏生の日になると、同族や集落の家々が一堂に会し、順番を決めて祭を主宰するといった古い形態の祭を執り行います。

三重県熊野や志摩では半夏生の日に「半夏(ハンゲ)」という妖怪が出る?!

三重県熊野地方や志摩沿岸部では、半夏生の日に、その名も「半夏」と書いて「チン毛」という、‥おっと、「ハンゲ」!という妖怪が出るという言い伝えがあるようです。

なんでも半夏生までに田植えを終えなければチン‥またか、ハンゲ!!が田んぼに出現して徘徊するため、半夏生の日以降は農作業を終わらせて家で休息しておかなければならないとのことです。

群馬県の一地方ではネギ畑には入ってはいけない?!

群馬県では半夏生の日にネギ畑に入ることはタブーとされているようです。

「半夏半作」

簡単に意味合いを説明すると、「半夏生以降に田植えをした稲は育ちが悪く収穫の目処が立たない」という意味。

現代の農業では機械が導入されたことで田植え時期が早くなっていることや、稲の品種改良が盛んに行われている影響から、農家でも半夏半作という言葉は死語になりつつあります。

「半夏半作」の意味

農業を営む方々の間で古来、踏襲されている専門用語のようなものがありんすが、その言葉が「半夏半作」です。

半夏半作の「半作」とは、『田んぼに植えた米の半分の米が、秋に収穫できる』という意味です。

昔は半夏生が生える頃までに田植えを終えることができれば、秋の実りの季節になったとき、なんとか半分の米は収穫できるという目安にされていたのです。

万が一、半夏生の期間を過ぎて田植えをした場合、期間外に植え付けた稲は発育が悪く、収穫量も減るという意味合いから、何がなんでも半夏生の期間内で田植えを終わらそう!‥いう指標的な意味合いの言葉として用いられたのです。




「チュウ(夏至)は外せ、ハンゲ(半夏)は待つな」

長野県の北佐久(きたさく)郡や、兵庫県但馬(たじま)地方、岡山県上房(じょうぼう)郡などでは夏至のことを「チュウ」とも呼びます。

この言葉に端を発し、『チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな』と呼ばれる言葉もあるほどです。

意味合いは、「夏至が過ぎて半夏生を迎えるまでに田植えを終わらせると秋の収穫を期待できる」という意味のことわざです。

【半夏生】期間中の行事 一覧

祇園祭

ちょうどこの半夏生の頃、京都八坂神社で盛大な祭典が執り行われます。「日本三大祭」と聞けば、すぐにお分かりになると思いますが、京都一の大祭と言えばジオンまつ‥おっと、「祇園祭(ぎおんまつり)」!!です。久々に‥ジーク・ジオン!

祇園祭は、京都で流行した疫病を鎮めるために御祭神(当時は御本尊)である「素戔嗚尊(すさのおのみこと)/※当時は牛頭天王」を祭で盛大にもてなし、その見返りとして疫病を鎮めてもらい、向こう1年の厄災除けを祈願する趣旨の祭典です。

7月1日の「吉符入」を皮切りに7月17日には、有名な「山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)」、お神輿が登場する「神輿渡御」が行われ、最大のクライマックスを迎えます。もっともな見どころとなるのは最大12トンもの山鉾(やまぼこ)です。

以降も祭典は続き、7月31日に終了を迎えます。

祇園祭公式HP: http://www.yasaka-jinja.or.jp/




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