お盆(盂蘭盆会)に詳しくなろう!【意味・歴史・飾り方・食べ物・宗派の違いまで】

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夏になるとお盆(盂蘭盆会)休みが待ち遠しくなると思います。

しかし、お盆(盂蘭盆会)は、夏休みのためにあるのではありません。

お盆(盂蘭盆会)には、お先祖様を供養する大切な意味がきちんとあります。

今回は、お盆(盂蘭盆会)の意味や歴史、期限などを詳しくご紹介します。

正しいお盆(盂蘭盆会)のやり方やお盆期間のスケジュール、帰省する際のふさわしい服装など、細かくご紹介するので、是非お役立てください!

お盆(盂蘭盆会)の読み方

お盆(盂蘭盆会)は「おぼん(うらぼんえ)」と読みます。

お盆(盂蘭盆会)は英語でなんて言うの?

お盆(盂蘭盆会)は、日本独特の行事です。

そのため、お盆(盂蘭盆会)をそのまま表現するような英語はありません。

そのため、「お盆」は英語で「Obon」と表記されます。

ちなみに、「お盆休み」は、英語だと、Obon holiday」や「Obon vacation」、「Obon festival」のような表記をします。

お盆(盂蘭盆会)とは何?

お盆は、「季節の節目に行う先祖供養」のことです。

まず、「お盆」について確認をしておきましょう。

かつて日本人は、季節の節目に先祖供養を行ってきました。

その代表的な行事が、「お彼岸」と「お盆」で、夏の時期に行われるのが「お盆」です。

昔、亡くなった人は、旧暦の7月15日に帰ってくるとされていたことから、先祖の霊(精霊:しょうりょう)を家に迎えて供養をし、家族の無事を先祖に感謝するようになりました。

実は、お正月も先祖供養の1つとされていて、「盆と正月」という言葉があるように、いずれも重要な行事でした。

ちなみに、「盆暮れ正月(ぼんくれしょうがつ)」という慣用句がありますが、これは、盆と正月が同じような行事をする時期であると共に、「盆と正月が一緒に来た」というような、「とても忙しいこと」や「とても喜ばしいこと」が「重なること」の例えに使います。

そのため、お正月休みやお盆休みがあり、多くの人が帰省するのです。

お盆と盂蘭盆会の違い

「お盆」と「盂蘭盆会」は何が違うのでしょうか?

「お盆」と「盂蘭盆会」は、同じ意味で、お盆は、盂蘭盆会の略がお盆とも言われています。

盂蘭盆の語源は、古代インドの言葉、「サンスクリット語」の「倒懸:とうけん(人の手足を縛り、逆さまにつるすこと)」を意味する「ウランバナ」だという説があります。

なぜ、手足を縛って、逆さまに吊るされる意味を持つのか?

その言葉の由来となったお話があります。

お釈迦様の弟子である目連(もくれん)尊者が、地獄で逆さまに吊るされて苦しむ母を救いたいと、お釈迦様に助けを求めます。

すると、お釈迦様は、「7月15日に夏安吾(げあんご:僧侶が一定期間、寺に籠って修行をすること)を終えた僧侶に、数多くの食べ物を供養しなさい」と言われたので、その通りにしたところ、弟子の母が成仏したという話です。

また、古代イランの言葉である、「アヴェスター語」の「霊魂」を意味する「ウルヴァン」が語源だとする説もあるようです。

古代イランでは、「フラワシ」と呼ばれる、精霊が信仰されています。

そのような精霊を信仰する文化が、祖先の霊を信仰する風習と習合して、「祖霊(それい:先祖である、家族または親族の祖先の霊魂)」を家に迎え入れてお祀りする宗教行事となったのです。

2つの語源は、母である祖先を救うことや、祖霊を祀ることを意味しています。

このことからも、現代のお盆と盂蘭盆会は通ずることが分かります。

中には、お盆は、盂蘭盆会を略した言葉という説もあります。

では、なぜこのような漢字表記になったのでしょうか?

漢字表記については、「盂蘭盆」を「ご飯をのせた盆」であるとする説を唱えた学者もいます。

『盂蘭盆経(うらぼんきょう)』と呼ばれる経典の中に、「鉢和羅飯(はつわらぼん)」という語が記載されていて、これは、旧暦の7月15日に、僧侶達が外に出る日を指します。

この日は、一定期間寺に籠って修行をしていた僧侶達が、外に出られると共に、互いに懺悔や告白をしあう日で、古代のインドでは、この日に信者が僧侶へご飯などのお布施をする行事とがあったことから、「ご飯をのせた盆」と同じものであるとしているのです。

さらに、盂蘭盆の「盂蘭」は、ご飯を意味する「オーダナ」の音からきたもでもあるので、ご飯をのせる「盆」が「盂蘭盆」であると説明しているのです。

しかし、そもそも、『盂蘭盆経』は、竺法護(じくほうご)と呼ばれる僧侶が翻訳した仏教経典ですが、この竺法護の翻訳には疑いが持たれています。

なんと、西域か中国で成立した偽経とされているのです。

そのため、「盂蘭盆会」の漢字の由来に関しては不確かです。

お盆はいつ?2回あるの?

お盆は、「7月13日~16日、8月13日~16日のいづれか」で行います。

2回あるという表現よりは、7月の13日~16日か8月の13日~16日のどちらかの日付に行います。

7月に行うのか、8月に行うのかについては、地域によって違います。

しかし、13日~16日の日付については、いづれも共通しています。

お盆のある旧暦7月の1日は釜蓋朔日(かまぶたついたち)と言われ、ご先祖様があの世から出ていくたに、地獄の釜の蓋が開けられる日とされています。

そのため、お盆では、旧暦7月の1日は釜蓋朔日(かまぶたついたち)日から、13日までの間にお墓お掃除などを進め、お盆の準備をしてききます。

そして、準備を整えて迎えた13日から、お盆の期間がはじまり、お盆の終わりを迎えるのは、ご先祖様があの世に戻られる16日です。

地域によっては、15日までがお盆だというところもあるようです。

ちなみに、盆踊りはご先祖様をお見送りする儀式が由来となっているため、この頃に開催されることが多いのです。

新盆(あらぼん)・旧盆(きゅうぼん)って何が違うの?

毎年、新盆は7月13日~16日、8月13日~16日に行われます。

新盆と旧盆は、日付は違いますが、内容自体に差はありません。

新盆・旧盆だからといって、行事や風習の内容が異なるのではなく、お盆をする日程が、地域にとってどのような日程になるかが大きいと考えられます。

初盆(新盆)とは?

7月に行うお盆のことを新盆「あらぼん」と呼びますが、「にいぼん」と読む場合もあります。

「にいぼん」と読む場合は、初盆(はつぼん)と同じ意味を指し、前年のお盆以降に、お亡くなりになった人がいる家が初めて迎えるお盆のことを指します。

つまり、新盆は読み方によって2つの意味があります。

「あらぼん」→7月13日~15日に行うお盆

「にいぼん」→お亡くなりになった人がいる家が初めて迎えるお盆・初盆と同じ意味

といった具合です。

初盆(新盆)は、通常のお盆よりも盛大に行います。

故人の初めての里帰りとして、迷わないように提灯(ちょうちん)を下げます。

本来は、白地に家紋入りの提灯ですが、この白い提灯は初盆(新盆)でしか使いません。

最近は、翌年以降も使える通常の模様入りの提灯が好まれているようです。




なぜ新盆と旧盆に分かれているの?

お盆の時期が、新盆と旧盆に分かれている理由は、明治時代に改暦が行われたからです。

そもそも日本では、天保暦(てんぽうれき)と呼ばれる、太陽の動きをもとにして作られた太陰太陽暦が使われていました。

中国の流れをくむこの暦は、2~3年に1度のペースで訪れる閏月(うるうづき:13カ月目の月)を入れて、太陰暦のずれを太陽暦に合わせるという方式であり、日本の気候風土や農業中心の生活とは相性がよいものでした。

しかし、1872年12月9日(明治5年11月9日)に明治政府は改暦をすることを決めます。

改暦をする事になった理由は、定かではありませんが、財政難であった明治政府が、閏月の分の月(13ヶ月目の月)を削除することで官公吏の給料節約を図ったという説もあります。

いずれにしても、当時は日本が西洋化へ進み始めた時期です。

日本は、暦も西洋と同じグレゴリオ暦(太陽暦)と合わせることで、世界に並ぼうとしたのだとも考えられます。

このように、明治政府が改暦を公布した僅か1か月後、天保暦は明治5年12月2日(1872年12月31日)に改暦が行われ、翌日の12月3日をもって明治6年(1873年)1月1日に改められたのです。

しかし、改暦が、いきなり社会全般に徹底されたわけではありませんでした。

官暦と呼ばれる、政府発行の暦でも、明治6年版には、改暦の混乱を避けるために旧暦が併記されています。

そして、その後も1910年(明治43年)まで、旧暦併記は続けられていました。

日本の改暦は、この明治5年以来行われていません。

よって、現在では、明治5年まで使用されていた天保暦を「旧暦」呼び、西洋の流れを汲んだグレゴリオ暦を「新暦」と呼びます。

旧暦と新暦には、約30日の遅れがあり、もともと旧暦の7月15日に行われていたお盆は、新暦の8月15日に行われるようになったのです。

今では、新盆は東京を中心とした一部の地域のみとされ、大多数の地域は旧盆でお盆を執り行います。

では、なぜ東京だけに新盆が根付いているのでしょうか?

その説は色々ありますが、他の地域は7月は農業が盛んな農繁期のため、1ヶ月遅らせてお盆を行ったという説もあります。

つまり、農作業にあまり関係のない都市部から根付いていったと考えられます。

現在でも旧暦は、占いや伝統行事などで使われており、「旧暦」や「陰暦(いんれき)」と呼ばれ親しまれています。

お盆の時期が地域で異なるのは何故か?

お盆の行事は、全国各地で行われますが、地域によって時期は異なります。

農耕を生業としている家が多い地域では、7月の農耕繁忙期には行わずに、8月に行います。

このように、地域の事情によってお盆の時期は異なります。

それは、お盆が大切な行事と思われているからこそ、忙しい時期に慌てて行うのではなく、丁寧に大切に執り行える時期に決めているからだということが分かります。

中には、新盆・旧盆の日付ではない日程をお盆としている地域もあるのです。

例えば、沖縄や南西諸島などでは、旧暦7月15日を守っているため、お盆の日が毎年異なります。

つまり、2~3年に一度のペースで訪れる閏月(うるうづき:13カ月目の月)を入れているので、日付は毎年違った日にお盆が行われます。

また、京阪地方では、7日を七日盆(なぬかぼん)と言い、7日を盆祭の始まる日と考えているところが多く、京都では生花をこの日に床の間に飾るべきものであり、精霊が乗って帰ってくるようにと、藁で作った馬を庭に出すところもあるようです。

2020年のお盆はこの日

2020年(令和2年)の新盆(にいぼん)は、「7月13日(月曜日)から7月16日(木曜日)

2020年(令和2年)の旧盆(きゅうぼん)は、「8月13日(木曜日)から8月16日(日曜日)

お盆(盂蘭盆会)の起源

お盆の起源は、「古来インドの説話と日本古来の風習」です。

お盆の起源は、一般的には仏教の説話からだとされています。

しかし、本来は仏話との関係はなく、十五夜の満月の日を中心とした祖先の精霊を迎える儀式という、日本独自の風習でした。

この祖先の精霊を迎える儀式は、1年を2期に分けて(盆と正月)、その折り目の始まりを告げる行事の1つとして、祖先の精霊を家に迎えて、生活の繁栄を祈ったのです。

そのような、日本古来の風習と、7月15日に行われた仏教の行事「夏安吾(げあんご)」が結びつき、現代の風習として残っているのです。

このように、盆と正月は同じように祖先の精霊を迎える行事でしたが、現在では、正月の風習には残っていない行事なのに対し、盆には色濃く風習として残っていることで、仏教色が強く感じるのだと考えられます。

お盆の歴史

先ほどの、起源でお話したように、お盆は、古来インドの説話と日本の風習が合わさり出来上がった行事だと言えます。

起源に繋がったインドの説話が、日本に伝わった時期は明確になっていません。

しかし、日本には、推古天皇(593-628年)のころに宮中の正式行事として中国から伝わり、斉明天皇(さいめいてんのう)3年、つまり657年の古墳時代には、すでに飛鳥時の西出盂蘭盆会が行われていたという記録が残っています。

平安時代には、貴族の年中行事として定着しました。

その後、次第に、日本古来の御霊祭り(みたままつり)や農閑期の祭りなどの、家や地域社会の風習と結びついていきます。

江戸時代以降になると、大衆化したお盆は、全国各地で盛大に行われるようになりました。

お盆(盂蘭盆会)の意味

お盆の意味は、「先祖や故人の精霊を迎えて供養する期間のこと」です。

お盆は、ご先祖様や故人の精霊を自宅にお迎えして供養する期間のことです。

お盆の時期には、あの世からご先祖様や故人がこの世に戻ってくると考えられています。

ご先祖様や故人の精霊を1年に1度、家にお迎えして共にひと時を過ごします。

そうすることで、1年間の一族の健康を感謝するとともに、ご先祖様や故人の精霊を供養します。




宗派の違い(曹洞宗、真言宗、浄土宗、日蓮宗、浄土真宗)

お盆は仏教を中心とした行事ですが、仏教の中でも宗派によって違いがあります。
自分の家庭がどこの宗派なのかをきちんと確認をした上で、お盆を迎え、ご先祖様を供養しましょう。

曹洞宗(そうとうしゅう)

曹洞宗(そうとうしゅう)は、鎌倉時代に開かれた仏教の1つです。

「道元禅師(どうげんぜんじ)」という僧侶が、中国に渡り、修行を終えて日本に帰国、その後、自らの教えを正伝の仏法として、人々に伝えたことから始まりました。

ご本尊は、「お釈迦さま(釈迦牟尼仏)」です。

曹洞宗のお盆のやり方は、日程も含め、一般的なお盆のやり方とほぼ変わりません。

しかし、特徴はいくつかあります。

まず、曹洞宗のお墓には、「要らない物はない」とされるほど、お墓に用意出来る、全ての物が必要となります。

他の宗派では、要らないこともある、香炉や水鉢、塔婆立てなども必要です。

また、お供え物の特徴として、水の子と閼伽水(あかみず)が挙げられます。

水の子とは、ナスやキュウリなどをさいの目に切って、洗ったお米を混ぜ、はすの葉をしいた器に盛りつけたものです。

また、閼伽水(あかみず)とは、仏前に供養される水のことです。

水の子や閼伽水には、お盆に家に迎える全ての霊に、食べ物や水が行き渡るようにという願いが込められています。

そのため、食事と共に、お盆に戻って来られるご先祖様や故人の人数分用意されます。

真言宗(しんごんしゅう)

真言宗は、中国で密教を学んだ、「空海(くうかい)のちに弘法大師(こうぼうだいし)」という僧侶によって、平安時代の初期に日本に開かれた仏教のひとつです。

ご本尊は「大日如来(だいにちにょらい)」がお祀りされています。

お位牌や墓石の戒名に、梵字が刻まれているので、分かりやすいかもしれません。

真言宗も、ひと通りの内容は一般的なお盆と代わりません。

その中でも、特徴は、精進料理を盆棚に飾り付けることです。

精進料理とは、肉や魚の動物性の食材を取り入れない料理方法で作られた食事です。

ご先祖様や故人が、そのまま食べられる状態にしてお供えをします。

また、真言宗では、お盆で使われる「提灯(ちょうちん)」が重要な意味を持つことも特徴と言えるでしょう。

一般的なお盆で「提灯」は、ご先祖様や故人が、家に帰るために迷わないようにする役目です。

しかし、真言宗の「提灯」は、迷わないための灯火という意味だけではなく、故人が迷いの世界で道を照らすために使う道具としての役割も意味しています。

そのため、真言宗では、盆棚に提灯を真似たホオズキを飾ることが多いのです。

浄土宗(じょうどしゅう)

浄土宗(じょうどしゅう)は、鎌倉時代に開かれた宗派です。

平安時代の終わり頃から、鎌倉時代初めの頃に存在していた、「法然(ほうねん)」という僧侶を宗祖としています。

ご本尊は「阿弥陀如来(あみだにょらい)」です。

比叡山で天台宗の教学を学んだ、法然は、特に阿弥陀仏の誓いを信じた人物です。

そのため、「「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば、死後は平等に往生できる」といった教えを説きます。

浄土宗のお盆のやり方の特徴は、「盆花」です。

きれいな生花を生けるのではなく、枝豆やガマの穂、ホオズキなどを盆棚に生けます。

さらに生け方にも特徴があり、逆さに吊るすように生けるのです。

日蓮宗(にちれんしゅう)

日蓮宗は、鎌倉時代の中期に「日蓮(にちれん)」という僧侶によって開かれた宗派です。

ご本尊は、「お釈迦様」なので、お釈迦様が説かれたとされる「妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)」、つまり「法華経(ほけきょう)」というお経が中心となっています。

「法華経」は、聖徳太子の時代に、仏教の経典の1つとして日本に伝来した経典です。

日蓮は、「神様から良い報いを与えられような、良い行い」は、全て「南無妙法蓮華経(なむみょうほれんげきょう)」の中に集約されていると説いています。

そのような、日蓮宗の特徴は、やはりこの念仏です。

他の宗派では、「南無阿弥陀仏」が多いのに対し、日蓮宗では、「南無妙法蓮華経」と唱えます

浄土真宗(じょうどしんしゅう)

浄土真宗は、鎌倉時代の初めに、法然を師と仰いでいる「親鸞(しんらん)」が開いた宗派です。

親鸞は、「法然によって伝承された、死後に仏や菩薩の住むとされる浄土に生まれかわれること(浄土往生:じょうどおうじょう)を説く真実の教え」を人々に継承し、高めて行くことに力を注ぎました。

そのため、他の僧侶と違い、自らが開宗する意志は無かったと考えられています。

よって、自身の寺院は持たず、各地に簡素な念仏道場を設けることで、教えを説きました。

ご本尊は、法然が開いた「浄土宗」と同じく、「阿弥陀如来(あみだにょらい)」です。

浄土真宗が、他の宗派と異なるのは、開派した理由だけではありません。

まず、他の宗派と大きく違うことは、「亡くなった方は霊になることがない」ということです。

亡くなると、精霊になるのではなく、極楽浄土と言われる浄土の世界に生まれ変わるのだと信仰されています。

そのため、精霊をお迎えする儀礼や準備は意味を持ちません。

浄土真宗のお盆は、別名で「歓喜会(かんぎえ)」と呼ばれています。

「歓喜会」は、阿弥陀如来から頂いた教えによって救われる喜びを表しています。

また、自身の命の尊さを再確認して、生まれたことに感謝する日です。
つまり、先祖に感謝する日です。

お盆が、先祖を供養すること意味する他宗教とは、お盆の意義も違っているのです。

お盆を「感謝の日」と捉える浄土真宗では、仏壇も特別な飾りは付けません。

もちろん、お坊さんにお経をあげて頂く必要もなく、一先祖に感謝の気持ちを持ってお参りするだけです。

しかし、日本のお盆は、地域の昔からの風習によるものでもあるので、必ずしも盆提灯やお供え物などのように、地域の慣習に沿うようなものであれば、特に禁じているわけではないそうです。

【豆知識】宗教によっても違う新盆(初盆)

日本には、さまざまな宗教が存在します。

では、他の宗教において、新盆(初盆)にあたる行事はあるのでしょうか?

例えば、神道の場合、神式の新盆す。

仏式と違いは少なく、神式の新盆のお香典には、「御玉串料」や「御神前」という表書きを書きます

キリスト教の場合には、カトリックでも、プロテスタントにおいても新盆と同じような行事はありません

そのため、親族が集まる法要もないですし、お香典も不要です。

しかし、故人を偲んで訪問する場合には、「御花料」と表書きして包む場合もあります。

お盆のスケジュール(7月または8月)

1日釜蓋朔日(かまぶたついたち)ご先祖様があの世から出ていくたに、地獄の釜の蓋が開けられる日
7日七日盆(なのかぼん)お盆を迎えるためにお墓の掃除や仏壇の掃除をします。
12日草の市(くさのいち)・盆市・お迎えの準備花やろうそく等の盆棚に飾る物を用意します。
13日迎え盆(むかえぼん)・宵盆(よいぼん)お墓に行って迎え火を焚いてご先祖の霊を家に迎えます。
15日盆中日(ぼんなかび・ぼんちゅうにち)

藪入り(やぶいり)

明かりは絶やさないようにします。また、家族と同じ食事をお供えします。親戚の家の盆棚にお参りします。
16日送り盆(おくりぼん)夕方に送り火を焚いて、ご先祖様を送りだします。盆棚を片付けます。

【豆知識】盆花迎え

昔は、お盆に入る前の12日の夜から、13日の朝にかけて、「盆市」や「草市」といった市が並び、盆行事に必要な品を揃えていました。

お盆には、盆花、精霊花などと呼ばれる花を、11日または、13日に迎えてきます。

山から採ってくるのが本当の風習ですが、都会では、なかなか花を採ってくるのは難しいので、盆市などで手に入れていたのです。

「迎える」とするのは、精霊がこの花に乗ってくるとされていたためです。

このように、植物に乗って精霊が帰ってくるといった考え方は、正月の松迎えや若木迎えといった行事に通ずる風習です。

お盆(盂蘭盆会)のやりかた

お盆は、主に「先祖の供養」を目的として行われる行事です。

通常、お墓にいる精霊も、お盆の期間には家に帰ってくるとされています。

そのため、故人や先祖が迷わないように「迎え火」を焚いて家に迎え、「送り火」で送り出します。

また、毎日、食事やお茶、果物などのお供え物をして、読経をします。

では、実際にお盆はどのように執り行うのかを見てみましょう。




迎え火と送り火

13日の夕方に、家の門口や玄関で火を焚いて、故人や先祖の霊をお迎えすることを「迎え火(むかえび)」と呼びます。

迎え火は、ご先祖様や故人の精霊が道に迷わないための目印とされています。

また、「迎え火」と合わせて、精霊が帰ってくる目印になるように提灯に電気を付けます。

迎え火には、お盆ならではの物を使います。

麻の茎は、中が空洞になっていますが、拡大すると、繊維質の表面と白っぽい木質の部分に分かれています。

この木質の部分を乾燥させたものを「おがら(苧殻、麻幹、麻がら)」と呼びます。

お盆には、祖先の霊魂をあの世から迎えるために、家の前でおがらに火をつけ、お迎えする(迎え火)のが習わしです。

同じように、お盆が終了する時16日の夕方に、おがらに火をつけて焚き、故人や先祖の霊をお見送りすることを「送り火(おくりび)」と呼びます。

おがらは、ホームセンターやスーパーで購入することができます。

マンションなど、地面に直接火を当てることができない場合は素焼きのお皿を置いて、火を焚きます。

この素焼きのお皿も、お盆グッズの1つとして販売されています。

迎え火・送り火は、地域の風習によって大きく違いますので、事前に確認すると良いでしょう。

祭壇の飾り方(盆棚(ぼんだな)・精霊棚(しょうりょうだな))

亡くなった方やご先祖様の霊をお迎えするための棚を盆棚(ぼんだな)精霊棚(しょうりょうだな)と呼びます、また、先祖棚(せんぞだな)と呼ばれることもあるようです。

お盆にはこの棚を作ります。

まず、宗教や宗派によっても異なりますが、通常は、

  • 仏壇の前に設置して、故人や先祖のお位牌を仏壇から盆棚に移します

それから、お盆独自の風習として

  • 精霊馬(しょうりょううま)・精霊牛(しょうりょううし)の準備をします。

亡くなった方やご先祖様の乗り物になるとされているのが、この精霊馬と精霊牛です。

キュウリとナスで作り、キュウリが馬、ナスが牛を表します。

キュウリとナスに割り箸を切ったもので4本の足を作り、馬や牛の形に似せましょう。

ちなみに、キュウリとナスで表す、馬と牛には、

「故人が来るときには馬に乗って早く家に連れてきて、家から帰るときには牛に乗ってゆっくり」して欲しいという願いが込められています。

そのため、お迎えするときにはお仏壇側に向けて、お送りするときには外側に向けてお供えします。

お盆にしか目にしない盆棚に飾る物としては、

  • 「真菰(まこも)で編んだゴザ」を敷く
  • 「水の子(みずのこ)」と呼ばれる、さいの目に切ったキュウリとナス、洗ったお米を混ぜて蓮の葉にのせたものをのせる
  • 「禊萩(みそはぎ)」と言う、祓い清めの意味があるとされる禊萩の花を数本束ねたものを、水を入れた器にのせる
  • 「盆提灯(ぼんちょうちん)」は、一対、または二対を盆棚の両脇に置く。

上記のようなことがが挙げられます。

あとは、一般的は仏壇にある、

  • 仏壇に飾られる盆花(ばんばな)は、秋の花が主流ですが、地方によっても違います。
  • 果物や野菜、精進料理、故人の好物をお供えします。迎え団子を作る場合もあります。
  • 香りをお供えする意味のある、お線香を立てる香炉
  • 蝋燭(ろうそく)

以上のような物を揃えて、盆棚は完成します。

宗派によっては、ハスの葉に水を入れた「閼伽水(あかみず)」も供えます。

準備が整ったら、迎え火によって精霊を迎え、盆棚に祀るのです。

現在では、仏壇をそのまま利用した盆棚が主流ですが、本来は、屋敷や庭先などに特別な棚を組んで祀ったそうです。

四方に細く群がって生える篠竹(しのだけ)や木組みの柱を立て、その下に棚や机を置いて作っていました。

その際、過去1年間に他界した新仏、つまり、新盆(初盆)の棚だけは別に組んで祀りました。

なぜならば、死霊から祖霊へなるための段階を踏むためだと考えられています。

臨時に設置するという点では、お正月に年神様をお祀りする為に、屋内に臨時に設ける神棚と似ている盆棚ですが、この盆棚は、仏壇のなかった江戸時代以前の名残とも考えられています。

そのため、仏壇のある家では、わざわざ盆棚を作る必要はないと言われています。

さらに最近では、部屋が狭い家庭も多いため、仏壇の中に直接飾ることが多くなってきていますし、浄土真宗では、そもそも盆棚自体を作る必要もないとされています。

ちなみに、16日に送り火をし、お盆が終了した後は、棚に供えた野菜や果物類は紙に丁寧に包んで、精霊船に乗せるか、ゴミ箱に入れて処理をすると良いでしょう。

提灯は必要?

盆提灯は、亡くなった方やご先祖様の霊が、迷うことなく家に辿り着くことができるように準備するものです。

特に新盆では、故人が初めて里帰りをする事になるので、迷わないように提灯(ちょうちょうちん)を下げます。

本来は、白地に家紋入りの提灯(白提灯)ですが、これは新盆でしか使えないので、近頃は翌年以降も使える模様入りが好まれています。

新盆の盆提灯は、白提灯を玄関先やお仏壇の前に飾ります。

なぜ白い色なのかは、白という色が、亡くなってから初めて故人をお迎えする色として、相応しい色とされているからです。

白には、清浄無垢なイメージがあるので、柄付が流行りですが、白提灯もおすすめです。

白提灯には、家庭や地域によって、家紋を入れる場合があります。

家紋入れをお願いする場合には、手元に届くまでに期間を要するので、出来上がりの日付を必ず確認しましょう。

ちなみに、盆提灯と同じように精霊棚に元にある灯火として盆燈籠(ぼんとうろう・ぼんどうろう)が挙げられます。

燈籠は元々、仏前に供える灯火で、平安時代以降用いられているものです。

盆提灯や盆燈籠は、お盆の期間中はもちろんのこと、終わってからも軒先に吊るしておいたりしても差し支えありません。

お盆のアレコレ知っていますか?

ここでは、お盆の「アレ?」と思うことや「ナニコレ?」と分からないことなどの疑問にお答えします。

お盆と七夕って関係あるの?

ご存知の通り、7月7日は七夕です。

そもそも、七夕は「棚幡」(たなばた)と書くことをご存知でしょうか?

7月7日は、7月13日から始まるお盆の、準備期間でもあります。

そのため、故人を迎える精霊「棚」と、その「棚」に置く「幡(ばん)」と呼ばれる、目印や装飾として使う布で出来た旗のようなものを用意する日だったのです。

その行為は、7日の夕方から行われていたので、「棚幡」は、いつの頃からか、「七夕」に転じたという説もあります。

ちなみに、お盆の期間中に、僧侶に家へ来ていただいて、読経してもらうことを棚経(たなぎょう)参りといいます。

こちらの字も、精霊「棚」で読むお経ということで、「棚経」と呼ばれるようになったと言われています。

施餓鬼会ってなに?

お寺でお盆の時期に行われる「施餓鬼会(せがきかい)」をご存知でしょうか?

お盆の寺行事の1つとして数えられる「施餓鬼会(せがきかい)」ですが、もともと盆の行事とは別の行事でした。

仏が説いた教えの『救抜焔口餓鬼陀羅尼経(ぐばつえんこうがきだらにきょう)』には、このような明記があります。

仏の弟子である阿難(あなん)尊者の前に、焔口(えんく)という餓鬼が現れます。

焔口は、身体は細く痩せていて、口から火を吐き、髪は乱れ、目が鋭く光る醜い餓鬼です。

その焔口から阿難は次のようなことを言われてしまいます。

「お前は、3日のうちに死んで、餓鬼として生まれ変わる。もし、その苦から逃れたいのであれば、他に飲食を施して、三宝(仏教の中で、最も尊敬すべき3つ、仏・法・僧のこと)を供養せよ」

阿難は言われた通り、他の者に飲食を施し、仏などを供養するのですが、この故事にのっとって「施餓鬼会」は行われるようになった儀式です。

しかし、日本では、鎌倉時代に地獄思想(この世で悪いことをすると、死んでから地獄に落ちるという思想)が普及したことで、次第にお盆の行事の一環として行われるようになったのです。

また、お盆は、自分の家の祖先の霊を供養するための行事ですが、施餓鬼会はそれ以外の霊も供養してあげようという考えから生まれたという考え方もあるようです。




正しいお墓参りの仕方

正しいお墓参りの仕方をご存知でしょうか?

お盆には、正しいお墓参りをしましょう。

まず、お盆には、菩提寺(ぼだいじ:先祖の墓があり、仏事を営む寺)に行って、お墓参りをします。

最初に行うのは、本堂のご本尊様をお参りすることです。

その後に、墓地へと向かいましょう。

もし、お盆に施餓鬼会などがお寺で開催されている場合には、施餓鬼会に参列し、法会が終了してから墓地へ行きます。

お墓に着いたら、まずは、お掃除をしましょう。

雑草を抜くなど、墓周りをきれいにしたら、お花とお線香を供えて、手を合わせます。

お参りが済んだら、蝋燭は消して、ゴミを所定の場所に捨てましょう。

供物は、カラスなどに荒らされる場合があるので、持ち帰ります。

掃除が終わったら、花立にお花を生けます。

その後、水鉢と呼ばれる、墓石中央にあるくぼみ部分)に水を入れます

この水鉢は、お墓に埋葬されているご先祖様や故人に水を供えるためにあるものです。

そのため、お墓の中でも特にきれいに掃除をしましょう。

水鉢には、ご先祖様や故人の喉の渇きを癒す以外にも役割があります。

それは、あの世とこの世とを繋ぐ鏡としての役割です。

お水の鏡を作ることで、ご先祖様や故人に、お墓参りにやってきた私たちの姿を見てもらうという目的があるのですり。

お墓によっては、水鉢が設置されていないものもあるでしょう。

その場合は、代用として湯呑のような水を入れられる容器を置いて、きれいなお水を入れ、お供えをしましょう。

お水をお供えしたら、お供え物を置きます。 

正しいお墓参りの仕方で、よく議論になるのが、「お墓に水をかけるか?かけないか?」です。

答えはズバリ、「どちらでも構わない」と言われています。

つまり、お墓参りをする人たちの考え次第でどちらを選択しても構わないということです。

ちなみに、お墓に水をかけてもいいとする理由は、ご先祖様や故人が、常に喉の渇きと飢えに苦しんでいる「餓鬼道(がきどう)」に落ちている可能性があって、水を欲しているかもしれないからという理由が挙げられます。

そして、もう1つは、神社などを参拝する前に手水舎で手を浄めるように、お浄めにもなるという考えか方からお墓に水をかける人もいます。

また、お墓にお水をかけることで、お参りにきたことをご先祖様や故人に知らせることができ、ご先祖様や故人が墓前に出てきてくれるという考え方もあるようです。

その他にも、4月8日のお釈迦様の誕生日に行われる仏教行事、「花まつり(灌仏会)」で、お釈迦様の像に、甘茶をかけることが影響しているという説もあります。

一方で、お墓に水をかけてはいけないとする理由は、お墓が、墓石自体がご先祖様や故人を表すそのものだという考えが影響しています。

墓石がご先祖様や故人自体を表すので、お墓に水をかけることは、ご先祖様や故人の頭に水をかけていることと同じであって、失礼にあたるという考え方からきた理由です。

また、水をかけると墓石に急激な温度変化が起こってしまい、、墓石が割れてしまう可能性があるという理由もあるようです。

しかし、実際は水をかけた程度では滅多に石が割れることはないでしょう。

お墓に水をかけるか?かけないか?については、個人の考え方で大丈夫ですが、お墓に水を掛ける場合は、必ず綺麗なお水を使い、柄杓などを使って水をかけます。

お墓の上からかける場合と、お墓の後方のみにお水をかけるという場合もあるので、菩提寺や親戚の方に確認すると良いでしょう。

ちなみに、水鉢に樒(しきみ)と呼ばれる植物の葉を浮かべ、その樒の葉についた水をお墓にふりかける「水手向け(みずたむけ)」という方法もあります。

古来の仕来たりなので、今ではなかなか見ない風習ですが、地域によっては残っているところもあります。

お墓にみずをかけるタイミングは、花を生ける際や水鉢に水を入れる際に同時にする場合が多いですが、好きなタイミングで良いとされています。

水回りの供養が終わったら、お線香をあげて、合掌します。

 お線香は、火を付けたら、口で吹き消すことはせずに、手で振るように消します。

大人数でお墓参りに訪れている場合には、お墓に埋葬されている故人と、近しい間柄の人から順番にお参りをしましょう。

お盆に便所を祀る⁈

全国には、面白いお盆の風習が残されている地域があります。

ご存知の通り、便所は排泄の場所ですが、日本の各地で、便所を大切に祀ったり、神様がいる場所だと考えられていることがあるのです。

茨城県の筑波山麓の村々では、便所の神様を正月とお盆に祀ります。

特にお盆には、多くの家が便所を祀るようです。

茨城県高萩市の赤浜という村では、お正月には、歳神様の棚を作るときと合わせて、懐紙(かいし)にご飯をのせて、便所に供えます。

そして、お盆の時は、お盆の16日に、お盆様をお送りしてから、赤飯か小豆飯を焚いて青い柿の葉の上にのせ、明かりとともに便所に持って行きます。

なぜこのような事をするのかについては、伝染病の予防のために行うという説や、子供が便所にはまったりしないようにしているという説もあります。

また、茨城県筑西市向上野という村では、お盆の16日の夕飯のご飯を柿の葉に盛って、便所の窓や踏板のところなどにあげて、便所の神様に捧げるそうです。

他にも、正月に便所を祀る地域もあります。

なぜ、盆や正月に便所の神様をお祀りするのか?

それは、正月や盆が、神や仏がこの世にやってくると考えられていた日だということが理由として挙げられます。

また、便所には、妊婦が便所をきれいにすると綺麗な子が生まれるという伝承や、老婆が便所の掃除をすると寝たきりになって下の世話をかけることがないという伝承もあります。

これらは、妊婦や老婆が人の誕生と死をめぐる場所に近いということが理由として挙げられます。

お盆に相応しい服装

お盆に相応しい服装を考えるうえで、1番大切なのは、新盆(初盆)か、通常のお盆なのかです。

通常のお盆の場合には、一般的には普段着でよいとされています。

地域によっての違いがあるので、念のため確認は必要ですが、それほどかしこまらなくてもいいのです。

もちろん、供養の場なので、派手な服装や部屋着は避けた方が無難です。

一方で、新盆(初盆)は、喪服に準じた服装をします。

初盆とは、故人が亡くなってから初めて訪れるお盆のことです。

通常、普通のお盆よりも盛大に行われることが多いので、知人や遠い親戚にお招きされることもあるでしょう。

初盆に招かれたら、まず、案内状を確認します。

「平服で」と記されている場合は、喪服に準じた略喪服を着用しましょう。

なかには、宗派の違いや地域の風習などで、喪服や略喪服を全く必要としない家もあるので、一緒に行かれる知人や親せきの方に事前に確認することをお勧めします。

「中元」と「お中元」の関係

儒教の教えでは、正月である1月15日を「上元」、盆の7月15日を「中元」、10月15日を「下元」と呼びます。

この日は、先祖や故人の精霊に供養するだけではなく、生きている両親や目上の人、お年寄りなどに礼を尽くす日とされています。

日本でもかつては、お盆に、もち米を炊いたご飯やお赤飯を蓮の葉に包んで、親戚などに配る風習がありました。

これは、一族が健康にお盆を迎えられたことを祝うためのものです。

現在の「お中元」は、その贈答の名取りだと言われています。

また、「生き盆(いきぼん)」という言葉もお盆にはあり、お盆の期間中に、両親や主人、親方などの親しい目上の人に、子供や目下の者が物をあげたり、食物を整えて食べさせたりする風習もあります。

今では、会社付き合いや上司、恩師に贈ることが主になっている「お中元」ですが、原点に戻って、両親や身近な方に礼を尽くすのもいいかもしれません。

まとめ

お盆は、ご先祖様や故人を丁寧に迎え、供養し、送り出す行事だということが分かりました。

また、お盆のやり方は、宗派や地域の風習によっても違うことも分かりました。

お盆は年に一度、ご先祖様や故人を供養するとても大切な行事です。

また、なかなか会うことのない親戚が集まることもあるでしょう。

お盆の時期にご先祖様や故人の思い出話を皆さんでするのはいかがでしょうか?

昔話を子供たちに伝えることで、家族の繋がりも強くなり、何よりもご先祖様や故人への供養に繋がると思います。

Writing:YUKIKO-加藤

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