ひな人形(お雛様)の飾る時期はいつからいつまで?早く片付けないと縁起が悪いって本当?

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久しぶりに納戸にしまってあった雛人形を取り出して「ひな祭り」をキチンとした形でしようと思った時、

「アレ?雛人形はいつ出せば良かったのかしら?」・・などと焦ってしまうような事はありませんか?

そもそも、ひな祭りの用意の仕方や雛人形をいつ出すのかなど、実際に「ひな祭り」を行おうとすると「?」と思うことも多いでしょう。

今回は今更聞けない、雛人形の準備と片付けについて、ご紹介していきます。

ひな人形(お雛様)の用意 ~誰が、誰のために飾るのか~

では、ひな祭りはどのようにすればいいのでしょうか?順を追って見ていきましょう。

ひな人形は誰が用意すべきか?

通常、雛人形は、母方の実家が用意するのが一般的と言えるでしょう。

しかしながら、地域によっても違い、一概に言うことはできません。

もちろん、父方から贈られる場合もありますし、両家の折半や、親が自分たちでそろえることも多いです。

しかし、なぜ、母方の実家が一般的なのでしょうか?

昔の日本では、結婚には嫁ぎ先の家が結納金を出し、嫁ぐ家が嫁入り道具を用意するのが一般的な習わしだったからです。

その為、雛人形は、嫁入り道具として扱われていました。

ちなみに、他にも、お宮参りの晴れ着や、鯉のぼりなど、子どもの成長を祈る品のほとんどは嫁入り道具だったようです。

しかしながら、別の理由もあったようです。

昔は嫁入りという言葉通り、結婚すると、婿側の家庭に入り、親御さんと同居する場合がほとんどでした。

このため、嫁側の両親は、嫁入りした娘に会いたくても、会いに行くことはなかなか困難だったのです。

そこで、娘や孫と会う口実として、娘の親は祝い事の度に祝いの品を嫁ぎ先に持参して、娘や孫の様子伺いをしていたのです。

祝いの品を持って尋ねていくことで、娘に会うための良いきっかけとなっていたのですね。

ひな人形は姉妹ごとに必要なのか?

女の子の健やかな成長を願い、子どもの身代わりとして災いを引き受ける役割もある雛人形は、姉妹でも1人に1つずつ用意したいものです。

もちろん、代々引き継がれてきた母親の段飾り人形でも大丈夫ですが、傷んだ人形や小物は買い換えたり、修理したりすることが必要でしょう。

引き継がれてきたものを含めて何体かの雛人形がある場合は、一番新しいお雛様を中心に、一緒に飾ります。

ひな人形は何歳から何歳まで飾る?

通常、雛人形は、初節句と呼ばれる、子供が生まれて初めて迎える特定の節句に用意します。

その為、年齢は1歳未満のことが多いでしょう。

つまり、雛人形は0歳~1歳の初節句に用意をします。

それでは、何歳になるまで飾るのでしょうか?

何歳まで飾るかは、地域の風習によっても異なります。しかし、実際には特に決まりはないようです。

雛人形は、何歳になっても飾ってよいのです。

もちろん、結婚後に飾って、子供に引き継ぐのも良いのですが、本来、女児の災厄の身代わりとなるといった役目もあるので、新しく生まれた女の子には、新しい雛人形を用意してあげた方が良いかもしれません。

雛人形(お雛様)を出す日はいつ?理由は?

早めに出しておくことが大事

昔から、お正月飾りも同様ですが、「一夜飾りは縁起が悪い」と言われています。

一夜飾りとは、必要な日の前日に慌てて飾ることを意味します。

一夜飾りがいけないとされる理由は、「一夜」と言うと、通常一夜で用意するお通夜やお葬式を連想させ、縁起が悪いとされているからです。

また、雛人形は、子供の災厄を引き受けて下さる人形です。

そのような守り神である人形を一夜で飾るのは失礼だという考え方もあります。

その為、お節句の前日になって慌てて雛人形を飾ることはやめましょう。

それでなくとも、雛人形はお節句が終わり次第片付けてしまうので、お子様のためにも早めに飾ります。

まだ雛人形をお持ちでない場合は、ひな祭り(3月3日)の1か月前には準備しておくのがよいでしょう。

余裕を持って飾ることが大切です。

飾る時期はひな祭り前1か月

飾る期間は、具体的には、「節分(2月4日頃)から2月中旬頃」です。

立春(節分の翌日、2月4日ごろ)から2月中旬にかけて出すことで、季節の分かれ目の節分で豆まきをして厄を払い、春になるタイミングである立春に飾る、という流れを作るためです。

ちなみに、昔の季節の指針であった、二十四節気では、この時期のことを「雨水(うすい)」と呼びます。

雨水とは、降っていた雪は雨へと変わり、積もった雪も溶けだす頃という意味です。

こうして、田畑に水が満ちる雨水は、農耕の準備をはじめる目安の時期でもありました。

また、雨や治水を司り、雨水の時期にそのご神威を発揮して五穀豊穣をもたらす「弥都波能売神(みつはのめのかみ)」は、子宝や安産の神としても信仰されてきました。

このことから、春の雨が降る日におひな様を飾ることは、良縁につながるという言い伝えも残っています。

〈まとめ〉ひな人形を出す(飾る)おすすめな日

2月4日から3月1日までの大安か友引の日

  • 立春から一夜飾りにならない日までで、縁起の良い大安か友引の日
2月19日頃の雨が降る日

  • 二十四節気の「雨水」にあたり、雨の日は神のご加護が特に強く、良縁に繋がるといった言い伝えがあるため。
縁起の良し悪しは「時間次第」?

仏滅などの縁起が悪い日も「時間が変わればさわりない」とも言われています。気になる方は、時間帯を気にしてもいいかもしれません。

  • 大安・・・一日中良い日。
  • 友引・・・午前11時~午後1時の正午前後を除く時間は吉。ただし、凶事には凶の日。
  • 先勝・・・午前中は吉、午後は凶。
  • 先負・・・午前中は凶、午後は吉。
  • 赤口・・・午前11時~午後1時の正午前後が吉。それ以外の時間は凶。
  • 仏滅・・・一日中あまり良くない日。

〈まとめ〉ひな人形を出してはいけない日

3月2日

  • 3月3日の前日の為、「一夜飾り」と言ってお通夜やお葬式を連想させ縁起が悪く、子供の災厄を引き受けて下さる人形に失礼だという考え方があるため。

※この他、ご紹介した通り、赤口や仏滅の日を避けるという考え方もあります。




ひな人形をしまう(片づける)のはいつ?

せっかく出した雛人形ですが、昔から、「雛人形をいつまでも出しておくと娘が縁遠くなる」と言われてきました。

「雛納め」とも言われる、雛人形を片付ける日はいつがいいのでしょうか?

ズバリ、 雛人形を片付けるタイミングは「お節句(桃の節句、ひな祭り)が終わったらできるだけ早く」とされています。

ただし、どうしても3月4日に片付けなければいけないわけではありません。

日付にとらわれず、お節句が過ぎたらなるべく早めの都合のつく日、特にお天気のよい日を選んで雛人形をしまって下さい。

雛人形は一度外気にあてて、湿気をとばします。

羽根のハタキや柔らかい筆を使って人形のホコリをはらってから、しまいましょう。

「ひなまつりが終わってすぐに雛人形をしまわないと婚期が遅くなる」という言い伝えは俗説です。

娘を嫁がせることが親の使命だった時代に、娘を嫁がせることは「片付ける」と呼ばれていました。

そこから、雛人形をいつまでも片付けないと、娘も片付かないという連想から、広まったという説もあります。

また、「雛人形を早くしまわないと結婚できない」というのは、いつまでもしまわない、だらしなさを注意する躾のためだとも言われています。

他にも、ひな祭りは雛人形に子供の災厄を移して祓う意味合いもあるので、流し雛を川へ流すように、早く片付けないと雛人形に移した穢れが戻ってしまうといった考え方もあるようです。

しまい忘れてしまったら!?

なるべく早く片付けましょうとお伝えしたひな人形ですが、やむを得ず片付けが出来ない場合もあるでしょう。

忙しい日が続いたり、人形をしまうのに向かない雨の日が続いたりすると、仕方ありません。

そのようなとき、お雛様をわざと後ろ向きに飾って、「お帰りになった」とか、「眠っていらっしゃる」と解釈することもあるようです。

地方によっては、旧暦でひな祭りを祝うことから、旧暦の3月3日(4月の上旬頃)まで飾っておく地方もあるようです。

まとめ

ひな祭りは行事の中でも、用意するものや片付けなど、手間のかかる行事かもしれません。

しかし、それほどにいろいろな願いが込められています。

その手間のかかる準備や片付けの時間すら、お子さんの健康・安全を祈る大切な時間になります。

女の子お子さんがいらっしゃるなら、できる範囲のひな祭りを楽しんでいただけたらいいですし、ご自身の為にもご無沙汰だったひな祭りを是非やってみて下さい。

春の訪れと共に、きっといい思い出が出来ると思います。

Writing:YUKIKO-加藤

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