「玄鳥去」「羣鳥養羞」の意味・由来・読み方|【白露(二十四節気)七十二候・末候】

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このページでは二十四節気「白露」の七十二候・末候における「「玄鳥去」「羣鳥養羞」の意味・由来・読み方についてご紹介しています。

玄鳥去の読み方

玄鳥去は「つばめさる」と読みます。

玄鳥去とは?

玄鳥去とは、二十四節気の「白露(はくろ)」をさらに3つの節気に分けた「七十二候」の第3節です。

72の節気を持つ七十二候においては「第四十五侯(第45番目)」の節気、「末候(まっこう)」にあてられた語句になります。

太陽の黄経は175度を過ぎた地点です。

白露期間中のその他の七十二候の種類・一覧

初侯:草露白
次侯:鶺鴒鳴
末侯:玄鳥去

玄鳥去の意味・由来

日本(略本暦)での解釈

「玄鳥去」の意味は、「玄鳥」「去」とに分解すると分かりやすくなります。

「玄鳥去」の意味

玄鳥とは、鳥類のツバメの別名です。

これに「去」を付して「ツバメが去る頃」厳密には「ツバメが南(東南アジアなど)へ帰って行く頃」となりんす。

ツバメのその他の別名

「つばくろ」「つばくら」「つばくらめ」。他に地方によって呼び名が異なることもありんす。

一例
  • 東北:ツンバクラ
  • 関西:ヒイゴ
  • 徳島県:ツバクロウ

別名が多い=それだけ認知度が高いということを意味します。これはツバメが農家にとっては、ほんとうにありがたい鳥だったので、ツバメを保護するうちにツバメの方も人に敵意が無いことを理解し、やがて人家に営巣しはじめるようになったのでしょう。

こうして、スズメやハトポッポと並び人にもっとも身近な鳥の一種として広く認知されるようになったのでしょう。

スズメやハトポッポは年中日本にいますが、ツバメが日本にいるのは、わずか半年足らず。そんな背景がありながらここまで認知されている鳥というのも珍しいものです。

ツバメの生態

ツバメは4月初旬頃、二十四節気で例えるなら清明の頃に日本へ飛来し、その後、営巣して7月頃までに産卵し、子育てをします。

営巣する時は土(泥)、枯れ草などを自らの唾液で固めて固形にしていきます。

ツバメは子育ての間、ヒナに与えるエサとして畑や田んぼの作物を食い荒らす害虫を捕獲してくることから、農家にとっては古来、益鳥として大切に保護されてきた歴史がありんす。

ツバメの方もそんな人間たちの思いを知ってか、やがて人家の軒下に営巣するようになります。

人家の軒下に営巣することでカラスやトンビなどの天敵の襲撃を避けることができ、人間の方もツバメが害虫を食べてくれるので駆除の手間を減らすことできます。

このようにツバメと人間は助長し合い、共存してきた歴史がありんす。

現今、ツバメの巣を自然環境で見かける機会が稀というほど人家の軒下で営巣する姿が当たり前になっています。

冬到来前の初秋に南国へ飛び去る

ツバメは年中、暖かい場所を求めて移動する渡り鳥なので日本大陸が寒気に覆われる頃、暖気に覆われた南国へ飛び去っていきます。

ですから、ツバメは秋口まで営巣と子育てを終えておく必要があり、枚挙にいとまがないほどセッセセッセと物事を進行させていく必要がありんす。

玄鳥帰は玄鳥来とセット!

中国の宣明暦では、二十四節気「春分」の初候(3月20日〜24日)までの「玄鳥至(げんちょういたる)」と、「玄鳥帰」が1セットになっています。

初春にツバメが飛来し、初秋にツバメが南国(東南アジアなど)へ飛び去って行く自然現象を集録しています。

二十四節気および七十二候は中国で作暦された暦ですが、この玄鳥帰を例として、なぜか鳥の行動をモチーフとした節気が多いのが特徴です。

略本暦(日本)にも集録されている!

玄鳥がらみのネタでは、日本版の二十四節気にも中国宣明暦と同様にツバメに関する節気が春と秋にありんすよ。

略本暦では二十四節気「清明」の初候(4月4日〜18日)「玄鳥至」で南国からツバメが飛来してくる頃とし、白露の末候「玄鳥去(9月18日〜22日頃)」でツバメが南国へ飛び去っていく頃としています。

二十四節気は中国で作暦された暦であることから、島国である日本大陸とは気候気象が異なり、日本へ伝来後、日本版の略本暦としてリメイクされています。

略本暦での玄鳥がらみの節気は中国宣明暦よりも約、半月ほど遅れて配置されています。

ツバメに由来したジンクス

ツバメは白露の頃になると暖気に包み込まれた南国へと飛び去っていきますが、再び春の清明の頃(4月初旬頃)になると戻ってきます。

この時、ツバメの習性からか昨年営巣した場所へ帰ってくるのですが、ツバメの巣を壊したり、売ったりすると不幸が舞い込んだり、金運が逃げるとされ、古来、大切にする風習が踏襲されています。

他にもツバメの巣に関しては以下のようなジンクスがありんす。

  • ツバメが巣作りした家は幸運が舞飛んでくる。
  • ツバメが巣作りした店は隆昌する。
  • ツバメが巣作りした家は家運が爆アップする。
  • ツバメが巣作りした家は子宝に恵まれる。 …etc

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中国(宣明暦)での解釈

中国における白露の初候・第四十三侯の七十二候は「羣鳥養羞」であり、読み方は「ぐんちょうしゅうをやしなう」になります。

羣鳥養羞の意味

羣鳥養羞の意味を考える時、羣鳥と養と羞に分けると考えやすいです。

羣鳥は群鳥(ぐんちょう)、すなわち鳥の群れを意味します。

養は「養う(やしなう)」を意味し、羞は、「食物を供えすすめる」「ご馳走をすすめる」を意味します。羞は一般的に「羞恥」など言葉で「恥じらい」などの意味で広く認知されていますが、この場合は少し意味合いが異なり上記のようになりんす。

これらをまとめると、

『多くの鳥が食べ物を集めて蓄える頃』

という解釈になりんすが、他にも3つの意味が考えられます。

  1. 1つ目は作物や餌となる生き物が雪に埋もれてしまうので取れなくなる
  2. 2つ目は冬が到来すると思ったように動けなくなる
  3. 3つ目は秋に作物が実るとそれが無くなってしまわないうちに集めて蓄える

「羞」の文字から本意を読み解くとこうなる!

中国の熟語に「反哺之羞(はんぽのしゅう)」とう言葉がありんすが、この言葉には「羞(はじらい)」が入っています。

反哺之羞の意味は、カラスは成長すると自らがヒナだった頃、親が口移しでエサを与えてくれた恩に報いるため、今度は逆に親鳥が老衰した時に美味しいエサを取ってきて、口移しで親鳥を養う。‥になります。

これを例として、羣鳥養羞の本意とは、

「冬になると動きづらくなり、挙句、作物が雪で埋もれてしまう前に、秋に実った美味しい作物を集めてくるだけ集めてきて蓄える。その後ウハウハで堕落の奈落に染まりきった冬休みを満喫する」などの意味合いも成り立つというワケです。

「玄鳥帰」「羣鳥養羞」の日にち(期間)

  • 太陽暦:9月18日〜22日頃
  • 旧暦:八月節(八月の節気)

二十四節気と七十二候について

雑節について

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