【雑節】一覧表💋「2023年・2024年・2025年対応」

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雑節とは、二十四節気を補完する目的で作暦された純日本産の暦です。補完された理由は、二十四節気が中国で作暦された暦になりますので、中国の気候・気象に基づいて作暦されていることから、そのまま日本で活用すると季節と暦に誤差が生じるからです。

そもそも二十四節気や七十二候は農業を営む人々にとっては重要な位置付けの指標でした。そこに誤差がでると暦としての意味が成り立たなくなりますので、二十四節気に対して雑節のような日本の気象・気候に合わせた独自の暦を作ったのです。

現行の二十四節気は江戸時代後期の暦学者・渋川春海が改訂した二十四節気(七十二候ふくむ)に基づき、1874年(明治7年)に改暦された暦になります。

以下では雑節の名前を中心として、日にちや定気法(太陽視黄経)、内容の解説を述べています。




【雑節】一覧表(カレンダー)

※各、表はタップしながら横スクロールで動かせます。

雑節名読み方日にち定気法
解説
土用(冬)どよう1月18日 ~ 2月3日太陽視黄経297度(入り)「土用」は立春・立夏・立秋・立冬の前に1年に4回の各18日間ある。
この期間、「土公神」が土に還る(宿る)とされたため柱を立てたり井戸を掘ったりするなど、土を動かすことは凶相を生むとされお忌みがられた。故に「土用」。
節分せつぶん2月3日頃太陽視黄経314度二千年前より立春の前後の日を新年と定め、この日は厄祓いなどの重要な儀式が行われてきた。
節分は立春の前日であり、2月3日か2月4日頃。
この日は豆を撒いて厄祓いとして鬼を追い出す風習があるがこれは中国から伝来したもの。
社日(春)しゃにち3月16日太陽視黄経355度(入り)社日の「社」の意味とは「土地神(産土神)」のこと。
この日、豊作を祈念して農作物を供した日(産土詣の日)であったことから「社日」と呼ばれる。1年に2回ある。
彼岸(春)ひがん3月17日 ~ 3月23日太陽視黄経356度(入り)春分、秋分を挟んだその前後3日の合計7日間を彼岸という。
この頃、昼夜の長さが等しくなることから「時正」とも呼ばれる。
「彼岸」の由来はこの頃、仏事の1つで「彼岸会」が行われることに由来。
土用(春)4月16日 ~ 5月4日太陽視黄経26度(入り)春の土用は立夏の前日(5月5日頃)まで。「土用」は陰陽五行説と密接した関係にある。
というよりも陰陽五行説から生じた発想といっても過言ではない。
前述で「土公」と称したのも陰陽五行説の教課に拠るものである。
八十八夜はちじゅうはちや5月1日頃太陽視黄経40度立春から数えて88日にあたる日という意味で「八十八夜」。
例年5月1日か5月2日頃。
この頃になると霜が降りなくなり、種撒きができることから目安とした。ウフ
入梅にゅうばい6月11日頃太陽視黄経80度入梅とは「梅雨の時期に入る」という意味。
「梅雨」の由来はこの頃、長雨が続くが、その一方で梅が熟して黄っぽくなる頃なので梅雨と呼ばれる。
半夏生はんげしょう7月2日頃太陽視黄経100度「半夏」とはサトイモ科の「カラスビシャク」のことを言う。
また「ハンゲショウ」という花もあり、ちょうどこの頃、白い花弁を付けることから総じて「半夏」が生育すると書いて「半夏生」と呼ぶ。なお、半夏生は七十二候にも集録されている。
土用(夏)7月19日 ~ 8月6日太陽視黄経117度(入り)夏の土用は立秋(8月6日か7日頃)まで。江戸時代より土用の丑の日はウナギを食べる風習がある。
二百十日にひゃくとおか9月1日頃太陽視黄経158度立春から210日目にあたる日ということで「二百十日」と呼ばれる。
この頃、高頻度で大型の台風が襲来することから雑節に採り入れられた。
古くから雑節に採用された節句ではなく、江戸初期に成立した伊勢暦が初出。
二百二十日にじゃくはつか9月11日頃太陽視黄経168度上記、二百十日と同様、立春から220日目にあたる日ということで「二百二十日」と呼ばれる。
やはりこの頃、台風が頻繁に襲来し、海が荒れる時期としたことから江戸改暦の折、幕府天文方の渋川春海も採用した。
彼岸9月19日 ~ 9月25日太陽視黄経約175度(入り)「暑さも寒さも彼岸まで」という言葉があるが、これは春・秋の各彼岸期間中に季節の分かれ目となる春分と秋分を挟むために生まれた有名な言葉である。
彼岸の期間に昇降する日は極楽浄土に通じるとされ、礼拝対象とされた。
社日(秋)9月22日太陽視黄経179度春の社日では五穀の種を神前へ供し豊作を祈願し、秋の社日では収穫直後の初穂を供して豊作への感謝の意を示した。
春の社日は「春社」、秋の社日は「秋社」とも呼ばれる。
土用(秋)10月20日 ~ 11月6日太陽黄径207度(入り)秋の土用は立冬(11月6日か7日頃)まで。
特に秋の土用は「土公が井戸に在り」と云われ、井戸掘り、井戸替えなど井戸にまつわる作事が禁じられた。
ちなみに土公は季節の土気の守護神であり、春は台所、夏は門、秋は井戸、冬は庭に鎮座すると云われる。各季節、土公の鎮座場所を動かせば凶相をもたらすとされてきた。




雑節は時に13節気で数えられることもある

上記の表では9つの雑節を紹介しましたが、これは現今においての一般的な雑節です。

実は雑節は次の4つを加えた13とする例もありますので、ご紹介しておきます。

雑節名読み方日にち定気法
解説
初午はつうま2月最初の午の日この日、日本全国の神社で初午祭が行われる。
中でも伏見稲荷大社(京都)の初午大祭は有名。
中元ちゅうげん旧暦1月15日(上元)
旧暦7月15日(中元)
旧暦10月15日(下元)
これらはかつて先祖供養を行う日として「三元」と呼ばれた。
現在は「中元」のみが残る。贈答の「お中元」が有名。
盂蘭盆会うらぼんえ毎年7月13日〜16日(旧暦7月15日)太陽視黄経111度通称「お盆」が有名。
この期間、全国規模で先祖供養で墓へ詣でたり灯籠流しなどの仏事が行われる。
大祓おおはらえ毎年6月と12月の晦日(月末)大祓とは、今年1年の穢れを祓い、向こう1年の厄災を取り除く神事のこと。
毎年6月の「夏越しの大祓え」と12月の「年越しの大祓え」で知られる。

雑節の意味や由来・起源(歴史)・覚え方

雑節の意味や由来・起源(歴史)・覚え方は下記ページにてご紹介しています。

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