七五三はいつ?【由来・内容・意味・服装・お祝い金相場など】数え年・満年齢どっち?着物の違いと選び方

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秋晴れの清々しい日に神社の前を通りかかると、可愛い七五三の子供達を目にします。

「七五三」は、子供達の成長の節目に行う行事の1つです。

しかし、なぜ「七五三」は7歳・5歳・3歳で祝うのでしょうか?

そもそも、いつ行う行事なのでしょうか?

今回は、意外に知らないことの多い「七五三」について紐解いていきます。

「七五三」の由来や内容などの基本的な情報から、「七五三」に参列する親御さんの服装、お祝い金相場などもご紹介します。

これから「七五三」を迎えるお子さんがいる方や、「七五三」を迎える親戚や知人のお子さんがいる方も是非お役立てください。

 

目次

「七五三」とは?

「七五三」は、子供が3歳(男の子・女の子)、5歳(男の子)、7歳(女の子)になると神社に参拝をし、人生の節目をお祝いする行事です。

この年齢は子供にとって大切な節目の年であると同時に、ここまで無事に成長にたことを神様に感謝する行事でもあります。




「七五三」の由来

そもそも「七五三」の由来は何なのでしょうか?

詳しく見てみましょう。

「七五三」の由来となった時代背景

「七五三」の由来は、時代背景が関係しています。

昔は医療が未発達なこともあり、子どもの死亡率は高かったと言います。

そのため7歳までは、魂が定まらないと考えられていて「7歳になる前の子は神の子」と言われていました。

当時の「戸籍」の役目をしていた「人別帳」や「氏子台帳」にも7歳までの子供は登録されず、死亡しても死亡届を出す必要がなかったほどです。

このような高い死亡率から、7歳を迎えると神社の氏子となることで、危険な乳児期を無事に乗り切って成長したことへの感謝と、これからの成長にも末長い健康を祈るために神社にお参りに行ったのです。

「七五三」の由来となった3つの行事

「七五三」には、由来となった3つの行事があります。

もともとは公家や武家で行われていた行事で、年齢や性別、日取りなどは時代や階級によってもさまざまですが、江戸時代後期になると3つの儀式が1つになり、その後今のような形になって広がっていきました。

現在は「七五三」という名称から、該当する年齢に行う同じ行事のように捉えられていますが、実際にはそれぞれの年齢で行う別々の異なった行事です。

3つの異なる子供の行事を合わせて「七五三」と呼んだことから、本来の神事の内容は薄れてしまい、同じ行事のように思われてしまっています。

そのため現在でも「七五三」は、地方によっては年齢や祝う内容が異なります。

3歳で祝う「髪置きの儀(かみおきのぎ)」

生まれてから切ることもなく不揃いだった髪の毛を、数え年3歳の11月吉日から、男の子は結うために髪を伸ばし、女の子は髪をきちんと伸ばすために整える儀式を「髪置の儀(かみおきのぎ)」と呼びます。

平安時代に、将軍家と公家の間で世継の祝いとして盛大に行われていた儀式で、室町時代には一般庶民にも伝わり、現在でも城下町などでは盛んな行事です。

特に、現代の熊本ではこの行事が重要視されていて、数えの4歳で祝います。

衣裳は、男の子は「坊主頭に陣羽織(じんばおり)」、女の子は「おかっぱに被布(ひふ)」と決まっていているため、この地方の男の子はいったん頭を坊主にしてから伸ばしはじめるという習慣があるようです。

陣羽織や被布の中に着るのは、お宮参りのときに着た掛着です。

そして、男の子の陣羽織の背中には「背守り」をつけます。

「背守り」には、自分の干支から6つ先に位置する干支、もしくは自分の干支を1番目として7番目の干支のことである「裏干支」をアップリケのように張りつけて紋にします。

この土地では「裏干支」は、その人の守り神であると信じられているからです。

また、この祝着は、母親の実家が贈ります。

5歳で祝う「袴着の儀(はかまぎのぎ)」

「袴着の儀」は、男児の成長を祝って初めて袴をはく男の子のお祝いです。

この行事も、平安時代に貴族の間で行われた行事で、それから時代を経て武家へ、庶民へと行われるようになった行事です。

昔は、男女の区別なく3歳から7歳の間に行われていた行事でしたが、江戸時代以降になると5歳男児のみの風習となります。

「袴着の儀」は、子どもの成長を祝うと同時に、大人の仲間入りとして初めて袴を着る日とされています。

5歳になった男の子は、基盤の上に立って吉方を向き袴に着替えます。

他にも、冠を被って四方の神を拝んだりもしていたようです。

これは、戦場において四方の敵を制することができるようにという願いが込められていたと言われています。

「袴着の儀」は、源氏物語にも登場する行事です。

「光源氏」と「明石の御方」との間に生まれた娘である「明石の姫君」が、光源氏の北の方である「紫の上」のもとに引き取られた後に、源氏の娘であることのお披露目として行われています。

このことからも、当時は男女の区別なく行われていた行事だということが分かります。

7歳で祝う「帯解きの儀(おびときのぎ)」

「帯解きの儀」は、女児から子どもへの成長のお祝いです。

甚平のような幼児用のひも付きの着物の紐を結ぶのではなく、大人と同じような着物を着てしっかり帯を結ぶ着付けに変わることで、大人の仲間入りを表し子どもの成長を祝う日とされています。

「帯解きの儀」は、そもそも「紐落とし」とも言われていました。

鎌倉時代に幼児用のひも付きの着物の紐を取り、代わりに帯を結ぶ「紐落とし」という儀式が始まったとが由来だと言われています。

時代が変わり「帯解き」と呼び名が変わっていったのです。

この行事も、元々は男女の区別なく行われており、男女ともに9歳のときに行われていた行事ですが、江戸時代になると男の子は5歳に、女の子は7歳に大人の一員になる儀式が行われるようになりました。

「七五三」の意味

由来でお話したように、昔は医療の未発達がゆえに子供の死亡率は高く、成長を遂げていくことは大変難しいことでした。

そのため、3歳・5歳・7歳と言った年齢を区切りとして、子供の成長を祝い神様への感謝を込めたのです。

また、これからも健やかに成長してくれるようにとの願いも込めているのが「七五三」を行う意味です。

「七五三」はいつ?

「七五三」は、11月15日に行います。

現在では、必ず11月15日に行うというわけでもなく、11月中の土・日・祝日に行なうことが多くなっています。

また、北海道などの寒い地方では11月15日前後の時期は寒く積雪もあることから、1か月早い10月15日に行う場合が多いそうです。

2020年の「七五三」はいつ?

2020年の「七五三」は、2020年11月15日の日曜日です。

休日なので、「七五三」参拝の集中が見込まれます。




「七五三」はなぜ11月15日に行うのか?

なぜ「七五三」は、11月15日に祝うようになったのでしょうか?

由来は3つ考えられています。

11月15日が「鬼宿日(きしゅくにち)」にあたるから

1つは、11月15日がある特別な日とされていたことが由来しています。

古くから中国に伝わる「二十八宿」は、天の赤道に沿って天球を28に区分し、月の存在する位置を示す目印として選ばれた星座のことです。

中国ではこの「二十八宿」を元にして暦は作られ、日付の吉凶判断などにも使われています。

その「二十八宿」の中で、11月15日は「鬼宿日(きしゅくにち)」にあたります。

「鬼宿日」は、「二十八宿」の中でも最良の日とされていて、また、鬼が出歩かないと言われている日でもあることから、婚礼以外のお祝いは何事をするにも吉であるとされていました。

11月が「神様に収穫の感謝をする月」だから

旧暦の11月は、収穫が無事に終わった実りを神に感謝する月です。

「新嘗祭」と呼ばれる収穫を感謝するお祭りは、現在でも宮中を中心として行われています。

そのため、11月の満月の日である15日に、氏神様への収穫の感謝を兼ねて、子供の成長を感謝しこれからのご加護を祈るようになったとも言われています。

「徳川徳松の成長を祈った儀式」が11月15日だったから

最後の説は、天和元年11月15日(1681年12月24日)に江戸幕府第4代将軍・徳川家光の四男である、徳川徳松が満2歳・数えの3歳になったときに行った行事が始まりだされる説です。

徳川徳松は虚弱体質で成長が危ぶまれていたことから、長野善光寺にて健康祈願を盛大に執り行い、その結果、徳松は不思議なことに壮健に育ち、やがてこの儀は京都、大阪でも行われるようになったのを皮切りに、だんだんと全国に広まって行きました。

江戸幕府から始まった行事なので、現在では全国で盛んに行われていますが、元は関東圏における地方風俗であったようです。

他にも、7+5+3=15になることから11月15日となったと言う説や、11月15日をすべて足すと1+1+1+5=8になって、末広がりの吉日といった説もあるようです。

いずれにしても、11月15日は特別な意味を持つ日です。

縁起の良い吉日に子供の無病長寿を祈った親の深い愛情が感じられます。

明治に行われた改暦以降でも、11月15日の日付は変わらず行われています。

現在では、秋のイメージの強い「七五三」も旧暦の11月15日は新暦で言う12月24日頃にあたるので、クリスマス頃の冬の行事だったのです。

「七五三」は何歳で行うの?

「七五三」は、子供が3歳(男女)、5歳(男の子)、7歳(女の子)になったら行う行事ですが、「数え年」で行うのが正しいのでしょうか?それとも「満年齢」が正しいのでしょうか?

「七五三」は、昔は「満年齢」ではなく「数え年」で行うのが正式とされていました。

現在では、「七五三」をはじめとする主な年祝いの行事では「数え年」・「満年齢」のいずれで行っても構わないとされています。

ただし、地域によっては今でも「七五三」は「数え年」で行うのが一般的なところがありますし、世代の違う祖父母とは考えが違う場合もあるので、周りと相談しながら決めるのが良いでしょう。

「数え年」とは?

江戸時代に始まった神事である「七五三」は、旧暦の「数え年」で行うのが正式です。

「数え年」とは、生まれた年を1歳として、翌年の新年(1月1日)を迎えると1つ歳をとるという年齢の数え方です。

つまり、12月生まれの子は翌年の1月には2歳と数えられたのです。

そのため、「数え年」で11月15日に七五三を祝う場合には、誕生日で加齢する「満年齢」では2歳・4歳・6歳になる年にお祝いすることになります。

満年齢との大きな違いは、「生まれた日を1歳と数える」ことと、誕生日ではなく「正月(1月1日)が来ると年を取る」ことです。

なぜそうなったかの理由は様々あるようですが、代表的な理由としては、胎内(お母さんのお腹のなか)で赤ちゃんは妊娠期間である十月十日から命を宿しており、その期間も年齢として考えることから、生まれた時点で「1歳」とするようです。

命のはじまりを、出産前(数え年)とするか、出産後(満年齢)とするかの違いです。

また、日本では小学校1年生を0年生と呼ばないように、はじまりの示す数字に「0」を使わないという理由もあるようです。

「満年齢」とは?

第二次世界大戦以降は、誕生日で加齢する「満年齢」が一般的に使われています。

現在の日本で一般的に使われている年齢の数え方が「満年齢」ともいえるでしょう。

生まれた日を「0歳」と数え、次の生まれた日(誕生日)が来ると「1歳」年を取るという数え方です。

「数え年」と「満年齢」の違いまとめ

生まれた最初の年齢

  • 数え年→1歳
  • 満年齢→0歳

歳をとる基準

  • 数え年→正月(1月1日)
  • 満年齢→誕生日

重視しているのは

  • 数え年→何年生まれかの「暦」を重視
  • 満年齢→誕生日前か後かの「誕生日」を重視

「数え年」の計算方法

分かりづらい「数え年」の計算方法です。

「数え年」計算方法

誕生日前 → 満年齢+2歳
誕生日後 → 満年齢+1歳

「早生まれ」はどうすればいいの?

「早生まれ」とは、1月1日~4月1日の間に生まれた子のことです。

日本の学校教育では、同じ年に生まれた子よりも1つ上の学年に組み込まれてしまいます。

神社では「数え年」で行うのが普通ですが「七五三」を行う頃の子供は成長の個人差が大きいことが多いです。

特に3歳の場合は「数え年」だと長時間の和装や神社での儀式に耐えるのが難しかったり、トイレなどの心配事が多い、お昼寝の時間との調節が大変だったりします。

そのため、最近では「満年齢」でお祝いすることが主流となっていますが、「早生まれ」の場合は同級生と一緒にお祝いするために「数え年」を選ばれるお子さまもいます。

いずれにしても、3歳・5歳・7歳のその時々の子供の成長や状況を考えて、臨機応変に時期を選ぶのが現代のやり方のベストと言えるでしょう。




「七五三」男の子と女の子の違いまとめ

「七五三」は、7歳・5歳・3歳で行いますが、男の子と女の子では行事を行う年齢が違っています。

「七五三」を行う男の子と女の子の違いについてまとめてみます。

「七五三」を行う男の子の年齢

昔の習わしでは、男の子は「数え年」の3歳と5歳で「七五三」を行っていました。

最近では、「満年齢」で行う家庭も増えていまし、男の子は5歳だけ行うことも多いようです。

「七五三」の男の子

男の子が行う「七五三」は、着物・羽織・袴が正装になります。

とはいえ、活発な子が多い男の子は、慣れない和装だと転んでしまったり着崩れてしまったりということもあります。

そのため、初めから洋装にしたり、写真だけ着物を着て「七五三」の参拝はスーツを着たりするなどご家庭の考え方でどちらにするかを決めましょう。

しかしながら、5歳の「七五三」は「袴着の儀」が元になっている行事です。

男児の成長を祝って初めて袴をはく男の子のお祝いなので、5歳は洋装ではなく着物をおすすめします。

男の子の髪形に関しては、これといった決まりはありません。

流行に沿っていても、奇抜にならない範囲で時代に即した品の良い髪形にするとよいでしょう。

3歳男の子の「七五三」服装

  • 着物は「羽二重(はぶたえ)」と呼ばれる織物で作られた、袖の下と帯のあたりに横に模様が入った「熨斗目模様(のしめもよう)」の着物を使います。
  • 「紋付二枚襲(もんつきにまいかさね)」と言う家紋の入った着物を2枚重ねて着る着方をして、和服における男物の帯の一種である「兵児帯(へこおび)」を締めて、袖無しの羽織を着ます。
  • 足元は鼻緒のついた平底の和装履物などを履きます。
  • お宮参りの時の産着であった「のしめ」を「七五三」用にリメイクする場合もあります。

5歳男の子の「七五三」服装

  • 「羽二重」の生地に、家紋を黒地に白く染め抜いた紋が、背中に紋一、前身頃の抱き紋二、両後ろ袖に紋二と施された、計五ヶ所に家紋が入る「五つ紋」が付いた「五つ紋付のし目模様」の着物を着ます。
  • 「五つ紋付のし目模様」の着物の上には、色紋付の長着とそろいの羽織を合わせます。羽織には勇ましい鷹、兜、武者などの絵柄が人気です。
  • 下着は、真っ白な絹の生地でつくられた内着である「白羽二重(しろはぶたえ)」でできた、2枚の着物を重ねて着ているように見せるために仕立ててある「比翼仕立て(ひよくじたて)」のものを着ます。
  • 袴は黒や紺、茶の無地、もしくは「のし目模様のある羽織」か、仙台市で作られている格式の高い「仙台平」という灰色系統の縞模様柄にします。
  • 足元は、足の裏にあたる部分が畳でできている「畳表(たたみおもて)」の草履を履きます。最近では、のし模様など華やかな色柄を選ぶ場合もあるようです。
  • 白い扇子と守り刀を身につけます。

「七五三」を行う女の子の年齢

女の子は、3歳と7歳の「数え年」でお祝いをします。

女の子も男の子と同じように「満年齢」で行っても問題はありません。

「七五三」の女の子

女の子の「七五三」の衣装は、ワンピースか着物を着せる場合が多いですが、着物を着せてあげる親御さんが多いようです。

特に7歳は、「帯解きの儀」が元になっている「七五三」です。

「帯解きの儀」は、甚平のような幼児用のひも付きの着物の紐を結ぶのではなく、大人と同じような着物を着て、しっかり帯を結ぶ着付けに変わることで、大人の仲間入りと子どもの成長を祝う儀式なので、和装はいかがでしょうか?

最近では、着物を着る機会は少なく、女の子の場合には、「七五三」、「成人式」、「結婚式」のような限られたシーンでしか着物を着ない方も多いので、可愛らしく着飾ることができる7歳の「七五三」の着物はおすすめです。

また、3歳のお子さんに着物を着せてあげる時は、身体が小さいため、着物の重みで疲れたりふらついたりしてしまうので、なるべく軽い仕立てがされている着物を着せてあげるようにしましょう。

髪型は、3歳はリボンや花簪(はなかんざし)の髪飾りでつけてかわいらしく飾りますが、7歳は着物に合わせて髪型を少しお姉さんのように仕上げるのがおすすめです。

古風なイメージであれば、おかっぱやボブスタイルに髪飾りをつけて、髪の毛が長いのであればレトロな日本髪なども可能です。

ウィッグを使ってみたり、また三つ編みや編み込みをアレンジしてアップにしてみたりしてもいいでしょう。

本人が好きな髪型にすれば、ご機嫌よく参拝や写真が撮れるかもしれませんね。

洋服ならカチューシャやヘアバンド、リボンを利用するのもいいです。

3歳女の子の「七五三」服装

  •  晴れ着には、帯を結ばず、袖なし襟付きの朱色の「被布(ひふ)」を羽織ります。
  • お宮参りの時の祝着を仕立て直す場合も多く見受けられます。
  • 履物は「畳表」の「甲堀(こっぽり)」と呼ばれる下駄や、金糸を使った「金襴地張り(きんらんばり)の腰高(こしだか:かかとが高くなっている)草履などを用意します。

7歳女の子の「七五三」服装

  • 体に合わせて肩上げやおはしょり、腰あげをした友禅模様(曲線を用いて風景や草木、花鳥、器物などを描いた多彩で絵画的な模様)の絵つけや総柄の友禅模様の着物を用意します。
  • 格式の高い丸帯をしっかりと結んで、帯締めは、綿織りなどの丸ぐけ(布で綿をくるんだ紐)か、紅白のくみ紐を使います。
  • 履物は、草履は「畳表」の「ぼっくり(木履)」か、布製の草履を履きます。

「七五三」は何をするの?

「七五三」でやることは主に、「神社への参拝」や「家族での食事」、「写真スタジオなどでの記念撮影」などです。

1日で全てこなす場合には、「着付け→記念撮影→参拝→食事会」の流れが一般的ですが、かなり忙しいプランになってしまうので、写真撮影に関しては写真スタジオの前撮りプランや後撮りプランを利用することで、参拝とは別の日にして、いずれの日もゆとりを持たせるご家庭が増えているようです。

お参りは基本的には、近所の神社ですが、どこの場所でも構いません。

神社だけでなく、お寺でも「七五三」の祈願をお願いすることは可能です。

混みあう日の有名神社は、思いのほか移動や参拝に時間がかかってしまうので、子どもの負担が大きくならないように配慮しましょう。

「七五三」の準備と当日の流れ

  1. お参りする神社、写真を撮る写真館、参加人数や子供の衣装を決定します。会食上は、人数を把握した上であらかじめ予約しておくと良いでしょう。「七五三」用の会食が出来る場所も中にはあります。写真撮影も、早めに撮影することで割引がありお得な場合が多いです。
  2. 前日は早めに就寝しましょう。なによりも大切なのは子どもの体調です。持ち物(カメラのバッテリー、初穂料など)や着るものも用意しておきます。
  3. 当日は、子供に脱ぎ着の楽な前開きの服を着せます。襟元の狭い下着は着物から見えてしまうことがあるので注意しましょう。ヘアメイクや着付けをします。
  4. 写真撮影は、着くずれを防ぐためお参りの前にするのが一般的です。その場合には、着付け後に写真をとってから神社へ参拝に向かいます。
  5. 神社で参拝します。お参りだけではなく、厄祓いのご祈祷を受ける場合には、子どものトイレを済ませておきます。
  6. 会食場に向かいます。着物を汚してはいけないので、着替えの服と靴を持って行くのもいいでしょう。男の子ならスーツやタキシード、女の子ならドレスやワンピースなどの洋装でもいいと思いますが、子供も疲れているので親戚だけの会食ならセミフォーマルや楽な服装でいいと思います。

どうして「千歳飴(ちとせあめ)」を持つのか?

「千歳飴」の由来は諸説あるようですが、由来の1として江戸時代(元禄・宝永の頃)に、浅草の飴売りであった七兵衛が売り出し流行した「千年飴」から始まったとされています。

このことから、江戸時代には「千歳飴」がすでにあったことが分かります。

「千歳飴」には、親から子が長生きするようにとの願いが込められています。

「千歳飴」は、長く引っ張って伸ばして作られていることから「長寿」に通じる縁起のよい食べ物とされているだけではなく、色も紅白で、袋にも縁起のよい鶴亀や松竹梅が描かれています。

また、名前も「千歳(千年)」というおめでたい名前だということから「七五三」の晴れ姿に千歳飴の袋を持つことが定着したのです。




「七五三」の着物は買う?借りる?レンタルのメリット・デメリット

可愛い我が子のために着物は買った方がいいのか?借りた方がいいのか?迷う方も多いのではないでしょうか?

ここでは、「七五三」の着物をレンタルするメリットとデメリットをご紹介します。

「七五三」で着物をレンタルするメリット

着物を買うよりもリーズナブル

最近は、低価格で全てがセットになっている着物も沢山販売がされていますが、低価格な分、品質が悪かったり、生地が薄かったりすることもあります。素材やブランドにこだわった着物の価格は、10万円を超えることがほとんどです。しかし、レンタルは、品質が良いものやブランド品をリーズナブルな金額で借りることができます。レンタル店の中の着物には、個人では買うことができない商品も多くあります。ただし中には、ブランドの着物や人気の職人や人気の産地の着物レンタルでも高価な場合があるので注意しましょう。

自宅での保管・メンテナンス不要

着物を購入すれば、兄弟や姉妹で着回しが可能です。しかし、購入した後の管理はなかなか大変なものです。着用するたびにクリーニングに出すなどのケアを行い、着物を保管するスペースの確保や大切な着物をカビや虫などから守る注意も必要です。レンタルをすればそのような面倒な手間は一切かかりません。

 全てセットでレンタルできるからラク

ほとんどのレンタル店が、基本的には着物から小物までを含めた一式セットで借りることができます。自分たちで探す必要もないですし、安心して「七五三」当日を迎えることができます。

「七五三」で着物をレンタルするデメリット

レンタル日の変更は難しい

子供には急な体調不良があることも多いでしょう。また、当日の天候が悪い場合もあると思いますが、レンタル日の直前変更はできないことがほとんどです。数日前なら予約変更ができるお店もあるので、レンタルする場合にはその点も確認しましょう。

汚したら大変

ちょっとした汚れだとお店側が対応してくれることがほとんどです。しかし、あまりに酷く落ちないような汚れや大きな破損がある場合には、別途メンテナンス費用を請求されることもあります。汚さないようにする心掛けが必要ですが、転んだり、引っ掛けてしまったり予想できない事態を起こすのが子供です。

小物などの変更ができない

購入をすれば、着物だけでなく小物にもこだわって購入をすることが可能ですが、ほとんどのネットレンタルでは全てがセットになっています。個別に小物だけを変更することはできないことが多く、髪飾りやバック、草履などは事前に確認ができずに当日送られてくる場合もあります。「着物は気に入ったけど、小物がイヤ…」なんてこともあるかもしれません。

手元には残らない

購入をすれば、思い出として手元に残すことができますが、レンタルは手元に残りません。兄弟や姉妹で使いたい場合にはそのことも踏まえて買うかレンタルするかを考えましょう。

「七五三」着物レンタルの注意点

早めに予約しましょう!

「七五三」は11月15日と決まった日がある行事です。最近では、前後の土日にあたる10~11月の週末にお参りをする方が一般的です。そのため、レンタルする人も多いので早めに着物を決めて予約をしましょう。気に入った着物がレンタルできなくなってしまいます。早い方は夏頃に予約を済ませるようです。

付属品のセット内容を確認

着物以外の必要な小物など全てがセットになっていることが魅力なレンタルですが、お店によっては足袋が別料金であったり、髪飾りがついていなかったりなど細かいところに違いがあります。当日に小物が足りないと焦らないようにセット内容は事前にきちんと確認しておきましょう。

 着付け・ヘアセットの手配を忘れずに

ネットショップなどでは、衣装のレンタルのみになるので着付けとヘアメイクは別の手配が必要です。着物の着付けは、自宅近くの美容室で着付けを予約するか、ご家族が着付けをするかのいずれかです。美容院ならヘアセットも一緒にやってもらえるので安心です。ご自身でも、着付けの動画はネットで配信されていますし、男の子ならヘアセットは簡単です。女の子でもお子さんの髪型ならお母さんがやってあげてもいいと思います。写真館なら、着付けをしてくれるところもあるので確認しておきましょう。

レンタル日数に注意

ネットのレンタルで一般的なのは、3泊4日です。利用の2日前に着物のセットが到着して、着用した翌日に返送するというスタイルです。店舗の場合は当日返却もあります。レンタル日数の延長については、衣装の予約の兼ね合いが可能な場合には、追加料金を支払うことによってできることもあります。無断の返却遅延は、高額な延長料金を求められる場合もあるので注意しましょう。また、ネットの返却の場合は、送料もレンタル料金に含まれているか事前に確認しておきましょう。




「七五三」の親の服装

「七五三」の主役は子供です。

あくまでも親は付き添いですが、いくら付き添いとは言えTPOを考えて服装は選びましょう。

親の服装は、セミフォーマルの清楚なイメージにします。

ご一緒に参列されるおばあちゃん、おじいちゃんの装いもフォーマルが基本になります。

ここでは、おすすめの服装をご紹介します。

「七五三」での母親の服装

子供の衣装のことで頭がいっぱい、いろいろな準備で出費も大変と、なかなか自分の服装まで気が回らないというのが本音かもしれません。

それでも、子供の晴れの舞台ですし、写真はあとに残りますからお子さんに合った服装をしましょう。

母親の服装は、洋装と和装があります。

母親の洋装は「七五三」のためだけではなく、卒園式や入学式にも着られる洋服を用意するのをおすすめです。

髪型やコサージュでアレンジを加えることもできますよ。

洋装は、略礼装、スーツなどのフォーマルな装いにします。

和装の着物でも何でも良いわけではなく、格式があります。

洋服で言うところの普段着・フォーマル・セミフォーマルがあるのです。

「七五三」の場合の和装は、「訪問着」・「色無地」・「付け下げ」がいいとされています。

全体に上下の方向に関係なく細かい模様が入っている、「小紋」はNGとされています。

格式が低くなってしまう「小紋」ですが、江戸小紋は合わせる帯に気を付ければ大丈夫のようです。

素人にはなかなか難しいので、着付け師さんや呉服屋さんに相談してみるのがいいでしょう。

【豆知識】着物の種類

訪問着

色留め袖(上半身が無地で裾にだけ柄が描かれている着物)の次にフォーマルとされています。

色留め袖と違うのは、肩や胸といった上半身や裾にも柄が入っていることです。

おしゃれ要素が強い礼装とも言えるでしょう。

昔は、一つ紋、三つ紋を付けていましたが、現在は付けないのが一般的です。

色無地

一色に染めた無地の着物のことを指します。

地紋(織り出された柄)やお色目、紋の数によって礼装、準礼装、略礼装といったように街着にもかしこまったお席にも様々な場面に使える着物です。

最近では、紋を付けずに作る方も増えているので、紋がなくても大丈夫です。

付け下げ

戦時中、高いものや贅沢品はご法度とされていたことから、元々訪問着の豪華さを無くす目的で作られた着物です。

金糸や銀糸で作られた高級呉服である訪問着の使用が禁じられたので、代用品として作られたのが付け下げです。

付け下げは、着物の形にする前の反物の状態で模様付をします。

そのため、訪問着のような繋がり模様(絵羽模様)がないのが特徴です。

あえて見た目の豪華さを取り除いて作られているので、見た目は訪問着にもちろん劣りますが、付け下げも訪問着と同じようによそ行き着物にはなるので、締める帯によってはフォーマルな席にも着ることが出来るのです。

最近では、訪問着と似ている模様になっている付け下げ訪問着や、小紋柄である付け下げ小紋もあります。

「七五三」での父親の服装

お父さんは、洋装が主な服装になると思いますが、お子さんや母親に合わせて和装の方もいます。

大切なのは、母親の服装と格を揃えることです。

そのため、母親がフォーマルスーツの場合は、父親は礼装ブラックスーツになります。

母親が略礼装であれば、ダーク系のビジネススーツ、白いシャツ(派手ではない薄い色合いのカラーシャツ)とネクタイで大丈夫です。

母親が和装であれば、和装で揃えると家族で和装になるので素敵です。

父親が和装の場合には、羽織に着物か羽織に袴です。

紬地の無地や羽織は紬の縫い紋程度の着物にしましょう。

「七五三」の初穂料

「七五三」の参拝でお参りするだけではなく、ご祈祷をお願いする場合には、ご祈祷料にあたる「初穂料(はつほりょう)」が必要です。

包む金額の相場は5,000~10,000円程度のところが多いようです。

神社やお寺によっては、あらかじめ金額が決まっていることがあるので、ご祈祷の予約時に神社やお寺に確認をしましょう。

ホームページに掲載しているところもあります。

「初穂料」は、のし袋(金封)に包んで、神社にお渡しするのが礼儀です。

その際の袋の水引は紅白の「花結び(蝶結び)」のものを選びます。

のし袋の書き方は、上の中央部分に「御初穂料」・「御玉串料」・「御祈祷料」のいずれかを記入して、下にはご祈祷を受ける子供の名前をフルネームで記入しましょう。

地域によっては、名前の横に子どもの年齢を書き添えるところもあるそうです。

ご祈祷を受ける神社やお寺、地域のルールにのっとりましょう。

「初穂料」は、ご祈祷の申し込みをする際に神社の受付でお渡しして下さい。




「七五三」には誰を呼べばいいのか?

神社やお寺へのお参りは両親だけでも、祖父母が付き添っても構いません。

もちろん、父方母方両方の祖父母に声をかけてもよく、最近では多いようです。

「七五三」が初孫や内孫であれば、おじいちゃんやおばあちゃんも大変楽しみにしているの、日程を決める時点で声をかけて相談してみるとよいでしょう。

「七五三」の写真を撮るタイミング

先ほどもご紹介しましたが、「七五三」当日に参拝と写真撮影、会食を行うとスケジュールはかなりタイトになってしまいます。

そのため、写真は先に撮るというご家庭は大変多くいらっしゃいます。

写真館やフォトスタジオでは、「七五三」のシーズンである10月11月は大変込み合います。

このように、前後の余裕のある期間に撮影することは「七五三前撮り」、「七五三後撮り」と呼ばれています。

「七五三前撮り」は、一般的には4月~10月。

「七五三後撮り」は、一般的に12月~2月頃に行われます。

写真館やフォトスタジオでは、「七五三前撮り」・「七五三後撮り」のそれぞれの期間にお得なプランを用意しているところが多いようです。

予約の時期が早ければ早いほど、料金が安くなるように設定されているのです。

ちなみに、「七五三前撮り」は夏休みの日焼け前がおすすめのようです。

「七五三」のお返し

「七五三」のお祝いは身内で行うものなので、基本的に内祝いは不要です。

「七五三」の会食への招待がお返しとなります。

用意する場合には、千歳飴や赤飯、紅白餅などが一般的です。

会食場で用意してもらえる場合もあります。

当日会場で渡すか、後日届けましょう。

遠方の方からお祝いを頂き、内祝いを贈る場合には、もらった額の半額程度の品が相場です。

品物はお菓子が一般的で、老舗の和菓子や地元の銘菓などが喜ばれるようです。

送付する時ののし紙の表書きは「内祝」として、子どもの名前を書きます。

品物に「七五三」の写真やメッセージカードを添えると喜ばれます。

祖父母への内祝いには、「七五三」の写真をまとめたフォトブックはいかがでしょうか?

自宅保管用と合わせて何冊も作れますので、自分達の思い出にも残りそうです。

「七五三」は特別な行事

「七五三」は、今まで育った子供の成長に感謝し、これからの健やかな健康を祈願する行事です。

古くから、親が子供を想う思いが現代にも受け継がれています。

最近では、着物を着せずにワンピースやスーツで行う「七五三」もあります。

「七五三」は感謝や祈りを捧げることに意義があるので、洋服でも良いのですが、男の子の5歳には袴を、女の子の7歳には着物を是非着せてあげてください。

どのような由来で「七五三」を行い、袴や着物を着るのかをお子さんに説明してみるのもいいかもしれません。

秋空に映える素敵な衣裳を身につけたお子さんや、その姿を微笑ましく見届けるご両親やご家族の心に残る「七五三」ができるといいですね。

Writing:YUKIKO-加藤

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