【十五夜の月見団子の作り方とススキの飾り方と意味や由来とは❓】

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ここでは十五夜における、お供え物の意味や団子の作り方、飾り方などをご紹介しましょう!




「十五夜」のお供え物の意味

十五夜に行うお月見には、お供え物がつきもの。

ススキやお団子をお供えするのには、どんな理由があるのでしょうか?

まずはお供え物の意味を知ることから始めましょう。

十五夜団子・月見団子

団子を「十五夜」に食べる理由は、満月と同じ丸い形した団子を食べることで月神様の力を得ることができ、自分達にも健康と幸せがもたらされると考えられていたことが挙げられます。

また、お米で作られた満月のような団子をお供えすることで、その年の五穀豊穣を願います。

他にも、なぜ団子をお供えするかについては諸説あります。

昔は満月のことを「望月(もちづき)」と呼んでいたことから、その言葉になぞらえ餅を供えるようになったという説、中国では現在でも行われている「月餅(げっぺい)」を供える風習が日本に伝わったという説です。

どちらも餅が使われていることが共通していますが、団子になったのは団子が里芋の形に似ているからだとも言われています。

実際に地方によっては形が芋型になるところもあるようです。

そもそも「十五夜」では里芋などのイモ類や豆類がお供えされていたようですが、江戸時代の後期になると五穀豊穣の感謝を込める意味が加わり、収穫したお米で作ったお団子もお供えするようになりました。

団子は月に見立てた丸型の団子を15個飾り、最後にはお供えした団子を食べることで家族の健康や幸せを願います。

薄/ススキ

ススキは稲穂の代わりにお供えします。

月神様をお招きするので、神様が乗り移られる「依り代(よりしろ)」としての意味もあります。

本来は稲穂をお供えするのが良いのですが、この時期には稲穂が揃わないことから形が似ているススキが使われるようになったと言われています。

また、ススキには古くから魔除けの効果があると信じられていました。

そのため、お月見の後にお供えしていたススキを軒先に吊るすことで、1年間病気をしない無病息災のご利益を頂けるという言い伝えもあります。




秋の農作物

里芋や栗、枝豆など収穫されたばかりの農作物を供えて豊作に感謝します。

中でも里芋を供えることは多く「芋名月」とも言われています。

「十五夜団子」・「月見団子」の作り方

では実際に、団子を作ってみましょう!

材料(15個分)

  • 団子粉(100g)
  • 水(80ml)
  • お湯(適量)
  • 冷水(適量)

※団子粉とはうるち米ともち米を同量混ぜたもののことです。

作り方

①ボウルに団子粉、水を加えよく練ります。硬さは耳たぶくらいです。

②耳たぶの固さになったら15等分にして丸めます。真ん丸は葬式の枕団子に通じるのでほんの少しくぼませましょう。団子の大きさは十五夜にちなんで一寸五分(約4.5㎝)にします。

③たっぷりのお湯を沸騰させ、浮き上がってきてから3分程茹でます。茹ったらお湯を切って冷水にさらし冷まします。

④水気を切って器に盛り付けたら完成です。

水気は良く切ってバットなどに広げておくと更にきれいな照りが出ます。
お供えが終了したら、あんこやきなこなどのお好みの味で楽しみましょう。

「十五夜団子」・「月見団子」の並べ方

いよいよ団子を並べていきます。

団子は、三方(さんぽう)に盛ってお供えします。

三方がない場合は、白いお皿や木製のお盆などを使ってもよいでしょう。

三方は継ぎ目を自分の方に向けて、半紙や奉書紙などの白い紙をのせます。

通常「十五夜」では「十五」にちなんで15個の団子をお供えをしますが、1年の満月の数に合わせて12個(閏年は13個)や15個を簡略して5個にする場合もあります。

また、「十三夜」には13個または3個をお供えします。

並べ方は以下のようです。

15個の場合

1段目に3列×3列=9個

2段目に2列×2列=4個

3段目は正面から見て縦になるように2個並べます。




「十五夜」の飾り方

それでは飾りつけをしてみましょう。

上記のイラストは、自分から見た場合の飾り方です。

場所は縁側や庭先などの月が良く見える所に飾るのがよいでしょう。

まず、自分から見て向かって右側に草花を飾ります。

秋の七草の中でもススキは稲穂に似ていて、五穀豊穣を願う意味もある「十五夜」に相応しいとされています。

そして、自分から見て向かって左側には団子を飾りましょう。

団子のような人の手で作ったものをお供えする場所になります。

三方の足の部分(筒同:つつどう)のくり抜きがある方は自分側に向け、お月見が終わったら団子は家族全員で頂いても大丈夫です。

月見に見立てた料理「月見」に見立てた料理の数々

卵の黄身を満月に例えた料理をその見た目から「月見○○」と呼びます。

有名な「月見うどん・月見そば」は、茹でた蕎麦やうどんに雲やススキに見立てた海苔やとろろ昆布、ワカメを敷いて生卵を割り入れ、つゆと薬味を添えたものです。
これは月見の風情を見立てた料理なので、似たような料理に鍋焼きうどんや味噌煮込みうどんがありますが、熱いうどんや蕎麦に卵を入れても白身に火が通って黄身が見えにくくなるためか「月見○○」とは呼ばれません。

北九州市では月見うどんを「天窓」と呼ぶ

ちなみに、北九州市では焼きうどんなどにくぼみを作って卵を落とし、ひっくり返して焼いたものを天窓と呼んでいます。

これは「天窓から見える月」の様子を表現している月見の変型とも言える料理です。

マクドナルドの「月見バーガー」

また、マクドナルドでは1991年以降に秋限定メニューとして、9月から10月にかけて目玉焼きの入った「月見バーガー」を発売しています。

季節限定の「月見○○」という料理で秋を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

海外でもこのような「月見」の食べ物が見受けられます。




台湾のかき氷には「月見氷」なるメニューがある!

台湾のかき氷のメニューの1つに「月見氷(ユエチエンピン)」があります。

かき氷の上に黒糖蜜と練乳、ドライフルーツなどをトッピングし真ん中にくぼみを作って生卵の黄身を入れたものです。

中国語で月見は「賞月」と呼ぶ!

ちなみに、中国語で月見は「賞月」という言い方が普通です。

言葉の由来は中国から伝わったものが多いですが、中国語で「月見」のような目的語 や 述語の語順は本来用いないことから「月見」は日本独自の言葉と言えるでしょう。

ところで‥「行事食」とは? 

「行事食(ぎょうじしょく)」とは、当該、十五夜に食す団子のように四季の行事やお祝いの日に食べる特別な料理のこと

それぞれ旬の食材を取り入れて、体調を崩しやすい季節の変わり目に、栄養と休息を与えたり、家族の健康や長寿を願ったりする意味もあります。

さらに、子供の守り神でもある「端午の節句」に飾り、人形へお供えする「かしわ餅」などは、神様へお供えする食べ物、つまり神饌(しんせん)とも言えます。

神様へお供えした食べ物を頂くことで災厄を祓い、神様の恩恵を受けることにも繋がります。

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