お守りが入っている巾着袋には、簡単に開けることができないようにキッチリと紐で封がされています。
しかし、よく見ると完全に密閉されているわけではなく、うまくすれば紐がほどけるようになっています。
そこでお守りを授かった後、人間のスケべったれなドスケベ心から「お守りの中身を見てみたい!」という衝動に無性に駆り立てられます。
はたしてお守りの巾着袋は開けてよいでしょうか?
もしくは中に何が入っているのでしょうか?
以下ではその秘密に少しせまってみたいと思います。
お守りの巾着袋の中には何が入っている??
まず、お守りの巾着袋にはおおよそ以下のような種類や特徴があります。
- ご利益や社号(お寺の場合は寺号)が書かれた巾着袋
- 少し膨れ上がった巾着袋
- 真っ平らな平べったい巾着袋
一般的に知られるお守りのイメージとは後者の「真っ平らな平べったい巾着袋」ではないでしょうか?
やはりお守りのイメージとしては平べったい形状しています。
実はお守りの中身は「内符(ないふ)」と呼称し、概ね以下のような物が入っています。
神社の場合
- 「神璽(しんじ/御祭神の印)」「御守護」などと朱色か黒色で書かれた紙
寺院の場合
- 御本尊の名前
- 御本尊に通じる経典の一部の文字
- 御影(御本尊の姿を描いたもの・御本尊の形をした金属製の小さな仏像など)
神社・お寺共通
- ボール紙やスポンジなど、お守りが折れないようにガードするもの
- その寺社にゆかりのある縁起物(樹木、草花など)
お守りの形状が、「膨れているもの」と「平べったいもの」とがありますが、これらは中に入っているスポンジなどのクッション材の影響による違いがほとんどです。
また、お守りはご利益によって外見が異なり、種類も色々ありますが基本的に中身は同じです。
お守りは神社では神職や巫女さん、寺院では僧侶によって作成された後、ご神前や須弥壇の御前にお供えされます。
お供えされた際、ご利益に応じた儀式を執り行いますので、中身の形状はほとんど、どのお守りも類似したものになります。
尚、この儀式とは、例えば、健康長寿、交通安全、学業向上など、それぞれ応じた内容の儀式が執り行われます。
そこで肝心の疑問・・「お守りの中身を見てもよい??」
これは寺社共通のことですが、「お守りの中身を見るのは厳禁」です。
確たる理由は定かではありませんが、古来、開けてしまうとご利益が逃げてしまい、効果がなくなってしまうと云われています。
子供の頃は好奇心旺盛なので親から持たされたお守りを不思議に思い、開けてしまった思い出を持つ方も多いと思います。
しかし、基本的には開けないことが暗黙のマナーとされていますので、お子さんに手渡す際はくれぐれもご注意ください。
尚、お守りの巾着袋を開けてしまったからといってすぐに効果がなくなるということではなく、その後のあなた自身のお守りへの接し方で大きく異なってくるでしょう。
お守りを日々敬って大切に扱い、祈りを捧げ、日々の一挙一動を意識していれば、お守りも神徳や仏力を帯び、ふたたび本来の力を取り戻すこともあるでしょう。
お守りの巾着袋を開封してしまい気になって眠れない場合
好奇心がおさえきれずにお守りを開けてしまった方もいると思われます。
どうしても気にされる方は、お守りには申し訳ないのですが、お詫びを申し上げた上で「古札」としてお焚きあげをお願いしてください。
その後、再度、新しいお守りを授かってください。
尚、お守りの事は寺社によって考え方が異なりますので、新しくお守りを授与される場合は直接、授与される寺社へお聞きするのが賢明です。