処暑の前の節気となる「立秋」は、「秋が立つ」と書いて立秋です。
しかしながら立秋とは名ばかりで実際はまだまだ残暑が厳しく、汗ばむ陽気が続く頃です。ただ、処暑の時期になると台風の襲来が多くなり、荒天も多いことから、いよいよ夏から次の節気となる秋へと移り変わる様子を感じる頃でもありんす。
以下では、「処暑」の読み方や意味・由来と、併せて処暑の旬な食べ物(行事食)や行事・風習をご紹介しています。
目次
処暑の読み方
「処暑」は「しょしょ」と読みます。
二十四節気は中国由来の言葉なので、すべて音読み+音読みの熟語となっています。
処暑とは?
処暑とは、二十四節気・七十二候の「立春」から始まる春の節気の14節(14番目)のことを指します。
また、二十四節気を二分した各12節気のうちの「正節(せいせつ)」を除いた「中気(ちゅうき)」に属します。
処暑の前の節気は「立秋(りっしゅう/8月8日頃)」で、立秋から数えて15日目くらいとなる8月23日頃が処暑です。
立秋の後の節気は「白露(はくろ/9月8日頃)」になります。
ところで・・「二十四節気」とは?
二十四節気とは、1年を24つ分けて、それらを1つ々々を「節気」と定めて。その節気に季節を司る言葉を付したものが二十四節気です。
1年を夏至と冬至の2つに分け、さらに春分と秋分の2つに分けて4等分とします。(二至二分)
- 365日÷4=91.25日
二十四節気はこの二至二分を基軸としています。
そして、それぞれの中間に立春、立夏、立秋、立冬を入れて8等分したのが、約45日間ずつの「八節」です。
- 365÷8=45.625日
さらに、八節を約15日ずつに3等分したものが二十四節気です。現行の二十四節気は、立春、立夏、立秋、立冬が各季節(四季)の先頭に来るように配置しています。
二十四節気は、中国から日本に伝来した生粋の中国文化ですが、中国と日本の時節(いわゆる季節感。動物・植物・気象など)が異なるため、日本では江戸の改暦(1842年/天保改暦)を経て、明治の改暦を経ながら日本の季節感いわゆる物候(ぶっこう)に沿わせるように改訂されています。
節気は各月に2つ存在し、毎月、「節」と「中」の節気が交互に来るようになっています。
「節」は「正節(せいせつ)」とも言い、「節気」とも呼ばれます。各月の前半に配置されるのが、この節です。
「中」は「中気(ちゅうき)」とも言い、略称で「中」とも呼ばれます。
現行の二十四節気は中国の太陰暦(月を参照した暦)を補完する目的で、逆の発想で太陽を参照して作暦されていますので、現在の太陽暦(グレゴリオ暦)に至っても、極度に形態を変えることなくそのまま使用され続けています。
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処暑の節気(期間)はいつからいつまで?
処暑の前の節気は「立秋(りっしゅう)」で8月8日頃〜8月22日頃までです。したがって処暑は、新暦(現在の太陽暦)で言えば8月23日頃を指します。
もしくは8月23日頃から始まる節気(期間)を指します。処暑の場合はその次の節気である「白露(はくろ)」の前日までとなる「8月23日〜9月7日頃までです。年によっては1日前後します。
処暑とは「特定の日」を指すのではない!
二十四節気は半月単位で節気が区切られています。したがって厳密に言えば「処暑の節に入る日」を意味します。
半月とは約15日になりますので、このどこかで処暑の節気で解説されているような季節感を感じて、本格的に処暑の節気に入ったことを意味します。
もちろん、世間一般では特定の日が節気の境目として、特定の日のみが言葉で交わされる感は否めません。しかし、それが世間通念上まかり通っているのも事実であることから、完全な間違いとは言い難いものがありんす。
ただ、これは本来、正式ではないということを理解しておきたいところです。
処暑は旧暦ではいつ?
処暑を旧暦で表記すると、7月最初の節気「七月節(申の月の正節)」の次の節気となる「七月節(申の月の中気)」であり、具体的には7月中頃になります。
「処暑」の次の節気である「白露(はくろ)」が「八月節(酉の月の正節)」になります。
処暑の前の節気は、「立秋(りっしゅう)」で7月最初の節気となる「七月節(申の月の正節)」になりんす。
現行の定気法では太陽が黄経約150度の点を通過したあたりになります。
定気法とは?
定気法とは、1844年(天保15年/江戸時代後期)の天保暦より使用された暦法であり、太陽が黄道を15度ずつ進むたびに節気を設けた暦法になります。それまでの平気法を改訂した暦法です。
節気間の日数は毎年差異が生じることから、旧暦2033年に9月と10月がなくなってしまうなど大きな問題に直面しています。
処暑の2023年・2024年・2025年の日はいつ?
- 2023年の日本の処暑の日は8月23日(水)!
年 | 正確な時間(UT基準) | 日本の処暑に日にち | 中国の処暑の日にち |
2023年 | 8月23日09:01 | 8月23日 | 8月23日 |
2024年 | 8月22日14:55 | 8月22日 | 8月22日 |
2025年 | 8月22日20:34 | 8月23日 | 8月23日 |
2026年 | 8月23日02:18 | 8月23日 | 8月23日 |
※参照先:「ウィキペディア」
「処暑」の言葉の意味や由来とは?
「処暑」をザっくりと一言で意味合いを言うと、「夏の暑さが止まる頃」となります。
ただ、ここで疑問が生じるのは「処暑」と書いて、なぜ、夏の暑さが止まる頃を意味するのか?‥です。
この理由は、この処暑の字体を分解すればよく理解できますが、まず、「処」は旧字では「處」になります。
意味は、「ある場所におる」、「場所」、「身をおく」、「住む」、「止まる」、「定まる」、「隠居する」、「
一方、「暑」の意味は、単に「暑いこと」、「暑い時節」などの意味合いがあります。
「処」は上述したよに幾多の意味合いを持つ言葉ですが、上記の中に「止まる」という意味合いがあることが分かります。
以上、これらをまとめると「暑さが止まる」となります。
なぜ、「処」が「止まる」の意味を持つのか?
ここでさらに疑問が生じるのですが、なぜ「処」と書いて「止まる」の意味になるのか?についてですが、ちょっと以下をご覧ください。
「処」の字体を分解すると次のような意味合いが成り立つのが分かります。
「夊」の意味
まず、「夊」は「すいにょう」と読み、これは「下を向いている足跡の形」を象形文字として表現したのが起源になります。
この様子は「くだって来る」と捉えることができます。
「几」意味
「几」は、「物をのせる台の形」を示し、「のせる・よりかかる」の意味になります。
これらを組み合わせると、「(夊)くだって来て」+「(几)よりかかる」=➡️「処(来て止まる)」になります。
「来て止まる」は、➡︎「居る」につながり、「居る」からは➡︎「場所」という言葉が吐き出されます。
すなわち、処暑とは「暑さ + 来て止まる(=処)」=➡️『暑さが止む』の意味に転じることになります。
大字典での処暑の意味の解釈
また、大字典(講談社)に拠れば次のようにも解説されています。
「人が歩み几(キ・おしまずき;脇息)のある場所に行きて止まり、几によりかかり息む義。」
として、
「暑さが処(や)む(=止(や)む・止(と)まる)」、あるいは、
「暑さが処(やす)む(=息(やす)む・止まり息(いこ)う)」の意味となる。
宝運歴での処暑の意味の解釈
神霊館発行の宝運歴によれば以下のような記述もみえます。
老陽(ろうよう)とは?
陽の気が最も極に達することを意味する。周易(しゅうえき)では九の数をいう。(周易=古代中国の周の時代に作成された卜術の一つ。)
秋陰(しゅういん)とは?
秋の曇り空。 「陰」は「曇る」を意味する。
処暑の暦便覧(こよみ便覧)
『陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也』
『陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也』の意味合いは「ようやく夏の陽気(日射し)が衰え、初めて熱気が退くのを感じた頃」などの意味合いになりんす。
秋に近づくにつれ日照時間も徐々に減少し行き、地熱の温度が下がりはじめます。この状況になると朝夕になれば肌寒さを感じ、いよいよ本格的な秋の到来を予見します。
暦便覧とは?
暦便覧とは、正式には「こよみ便覧」と書き、「こよみべんらん」と読みます。
この書物は、1787年(天明7年)に江戸で出版された暦の解説書であり、 太玄斎(たいげんさい)という人物が著した古書物です。
太玄斎というのは名前ではなく「号」であり、本名は「松平頼救(まつだいら よりすけ)」と言います。
松平頼救は常陸宍戸藩の5代目藩主でしたが、隠居して嫡男・頼敬に家督を譲った後、太玄斎を称しています。
処暑の季節感・時節
処暑の季節感や時期を示す最適な言葉としては、七十二候の「綿柎開(わたのはなしべひらく)」で述べられているように、綿を包み込む萼(がく)が開き始め、綿毛の収穫時期を迎えます。
また、同じ七十二候の「天地始粛(てんちはじめてさむし)」でも解説されている通り、暑気が去って暑さはようやく収まり、天地は清く爽やかで過ごしやすい季節の到来を告げます。
「粛」は「静まり返っているさま」を意味し、すなわち「暑さがおさまり始める頃」と解されます。
そして、秋と言えば1年の内でもっとも人々の顔に笑顔がこぼれる頃です。
現代での秋と言えば「読書の秋」や「食欲の秋」などと呼ばれるように、気温が落ち着き、何かと過ごしやすい日々が続くことを遠回しに表していますが、一昔前の秋と言えば「収穫の秋」です。
秋なれば夏に植えた稲が実り、いよいよ収穫の時期を迎えます。この様相はまさに七十二候の「禾乃登(こくものすなわちみのる)」で解説されているように、「稲が実り穂を垂らす頃」です。
処暑の七十二候
「七十二候」とは?
二十四節気をさらに72に分割した「七十二候」と呼ばれる暦法もありんす。
七十二候は二十四節気をさらに細分化し、日本の風土に合わせた各季節においての気象や動植物の変化を分かりやすく解説しています。
したがって二十四節気が抽象的表現の暦であるならば、それをもう少し具体的にしたものが七十二候ということになりんす。
七十二候には「初候」「次候」「末候」という3つの期間(候)を設け、それぞれの期間の季節感にマッチした季語が割り当てられています。
例えば、この処暑も七十二候に当てはめると3つの期間(候)に分けることができます。ウフ
初候(8月22日〜27日頃):綿柎開(わたのはなしべひらく)
意味:綿を包む萼(がく)が開く頃
綿柎開とは?
綿花はまず茎に蕾(つぼみ)を付け、この蕾が晩夏から初秋の頃になると開花して花弁を付けます。やがて花弁を落とすのですが、その後約40日~60日くらい経つと今度は蒴果(さくか)と呼ばれる萼(がく)が開裂して綿毛が飛び出てきます。
その様子はまるでフライパンの上で熱せられたコーンが次々とポップコーンとなって弾け飛ぶように次々と綿毛が飛び出してくるのですが、この状態になれば、いよいよ綿(わた)の摘み取りが開始されます。
こうして収穫された綿毛は、普段、私たちがお世話になっているタオルやハンカチ、おパンツなどの下着類を代表例として、お布団や座布団の中身、化粧水を付けてのホっぺたパタパタするヤツ、…etc などに使用されている私たちが日常生活を営む上で必需品となるものです。
次候(8月28日〜9月1日頃):天地始粛(てんちはじめてさむし)
意味:ようやく暑さが鎮まる頃
天地始粛とは?
上述したように、天地始粛とは、天(日射し)や地(地熱)の暑さが静まり始める頃合いを意味するものであり、「粛」は「静まり返っているさま」を意味します。
夏至の頃から蓄えられてきた地熱も太陽の日照時間の減少と共に徐々に温度が下がり始め、それと並行して、昼と夜の長さが段々と等しくなってきます。
この状態になると、暑気は去って蒸し暑さは消え失せ、汗をかかなくなり、過ごしやすい日々が到来します。過ごしやすくなるとそれだけで景色の見え方にも変化が訪れます。
同じ景色でも真夏日に見た陽炎でボヤかされた景色とは打って変わり、清く爽やかですべてが鮮明に見えてきます。これこそ秋の到来を告げるサインです。
末候(9月2日〜6日頃):禾乃登(こくものすなわちみのる)
意味:稲が実り穂を垂らす頃
禾乃登とは?
「禾(のぎ)」とは、「芒(ぼう)」のことを意味し、穀物の穂が垂れた様子を表現した象形文字から由来がきています。
「芒」は「芒(のぎ)」とも読むことができ、これは米や麦などのイネ科の小穂の先端にある刺々しい針状の突起のことです。
また、稲穂の「穂」は「禾に恵」と書きますが、解すると「穀物の恵み」となります。穀物(特に米)を主食とする私たち日本人にとって米の恵みとは、何にも代えがたい恵みとも言えます。
なお、「登」は、「実る」の意味合いがあります。
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処暑の期間中の行事(イベント)・風習
二百十日
「二百十日」とだけ書き記されていても何のことか意味が分かりませんが、立春から数えて「二百十日」という意味があり、新暦でいうとちょうど9月1日か2日頃になりんす。
この頃、季節の変わり目を迎えることから日照り続きの夏とは打って変わり、台風が頻繁に襲来し、暴風雨などが吹き荒れる日もあります。
このような天候の変化が頻繁に訪れると困るのが農家です。
秋の実りを前に到来するこのような著しい気象の変化が訪れる日は農家の人々にとっては厄日そのものであり、古来、恐れられてきた歴史があります。
また、農家では二百十日の10日後にあたる220日も厄日と定め、特に南洋から襲来する台風を警戒する日としています。
なお、二百十日は季節の重要な節目を告げる日とされ、雑節の1つにも集録されています。
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防災の日(震災記念日)
防災の日は大惨事となった関東大震災を教訓として、もし次、同様の事態が訪れたとしても、可能な限り犠牲者を少なくするために1960年(昭和35年)に制定された定日です。
関東大震災は1923年(大正12年)9月1日午前11時58分に南関東を襲ったマグニチュード7.9の首都直下型大地震のことです。
首都東京では140〜150ヶ所から出火し、下町で多くの人々が焼死し、火の粉を逃れるために隅田川に飛び込んだ人は溺死するなど、死者・行方不明者約10万5000人、全壊・全焼失約32万戸という大惨事となっています。
以来、この大惨事を忘れないように、もしくはこの大惨事に備えるようにと1960年(昭和35年)に「防災の日(旧関東大震災記念日)」が制定され、現在、9月1日になると東京都慰霊堂(旧・震災記念堂)の慰霊祭を代表例とし、各地で様々な催し物が行われています。
花火(花火大会)
7月後半〜8月初旬にかけて日本全国の水辺や海辺にほど近いスポットでは花火大会が開催されます。
全国で花火大会が行われる理由
花火大会は享保の大飢饉とその時に蔓延した疫病の犠牲者の霊を弔うために翌年となる1733年(享保18年)に両国大川(現在の隅田川)の川開きの時に行われたのが始まりと言われています。
すなわち花火とは元来、犠牲者の霊を鎮め、一夏を健やかに過ごせるように願をかけて行う行事だったのです。
花火の打ち上げに際し、「玉屋(たまや)」「鍵屋(かぎや)」という二大花火師が尽力しており、後に「たまや〜♪」「かぎや〜♪」とホザきながら花火を打ち上げる風習が日本全国へ伝播し、全国の川辺や海辺などで花火が行われるようになります。
熱田祭花火大会
熱田祭の花火大会は熱田祭の中のイベントの1つです。
熱田祭は例年6月5日に斎行される神事であり、平安時代から続く伝統ある行事になります。
メインの見どころとなるのは、無数の提灯に彩られた5隻の巻藁舟(まきわらぶね)と花火大会です。
宮島厳島神社花火大会
正式名を「宮島水中花火大会」と言い、厳島神社の沖合、大鳥居の付近で毎年8月中旬〜下旬の間の1日間を費やして行われる花火大会です。
「日本の花火大会百選」の1つにも数えられ、名前のとおり、大型の水中花火の打ち上げが大きな見どころとなります。
伊勢神宮花火大会
正式名を「伊勢神宮奉納全国花火大会」を言い、例年、7月中旬の海の日を含む連休の土曜に行われます。
開催場所は、外宮付近となる宮川下流畔(三重県伊勢市中島)であり、通称「宮川の花火」として広く知られています。「日本三大競技花火大会の」1つでもあります。
日本三大競技花火大会・一覧
- 土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市)
- 全国花火競技大会(大曲の花火)(秋田県大仙市)
- 伊勢神宮奉納全国花火大会
隅田川花火大会
隅田川花火大会は、毎年7月最終土曜日に開催される江戸時代より続く伝統ある花火大会です。上述したように江戸時代より「両国の川開き」と呼ばれ、両国橋上流で行われていましたが、昭和36年にインフラ整備の関係で打上場所が隅田川のさらに上流へ移動し、打上会場も2ヶ所となっています。
打上会場・一覧
- 「東京都の隅田川沿い(台東区浅草(右岸)」
- 「墨田区向島(左岸)周辺)の河川敷」
以上の2カ所で行われています。
毎年8月に開催される江戸川区花火大会と併せて「東京二大花火大会」の1つに数えられています。
地蔵盆
地蔵盆はもっとも庶民に親しまれてきた行事の1つではないでしょうか。
地域の必ず1つはあるお地蔵さんをお祀りするための行事であり、特に関西地方で盛んに行われている行事です。
お地蔵さんはヨダレ掛けをしている姿がよく散見されますが、これはお地蔵さんが親より先に死んで親不孝の罪で三途の川(賽の河原)へ流された子供を何とか天国へ返すために閻魔大王との間に入って折衝してくれる役割りを持つことに由来しているからです。
以来、時代を下りながら子供の発育を見守る守護仏として捉えられ、現今に至っては地蔵菩薩(お地蔵さんのこと)の縁日である24日(主に旧暦7月24日、新暦では8月23日頃)になるとお地蔵さんにお菓子や料理などを大量にお供えして、手を合わせてご祈願をした後、そのお菓子や料理を下ろして子供たちに配る風習があります。
なお、地蔵盆の風習は関西一円を中心として善光寺(長野)などでもありますが、お地蔵さんを洗い清めてお化粧を付けたり、ヨダレ掛けを新調したりと、内容は様々です。
ブタちゃん蚊取り線香
蚊取り線香と言えば、縁側でブタちゃんの形をした可愛い〜ぃ♡蚊取り線香を置いてウチワでパサパサと仰いでいる姿が夏の風流というものです。
この描写はあらゆるところで見かけることができます。
しかし、一体なぜブタちゃんの形をしているんでしょう?
あなたは、こんな疑問を抱いたことは一度もないですか?
蚊取り線香がブタの形をしている理由ってなに?
愛知県のとある養豚業者が夏時期にブタに蚊が止まるため、駆除に四苦八苦していたところ、ヤケクソで土管に蚊取り線香をシコタマぶち込んで使い始めたところ、意外にも効果を発揮します。
ただ、土管だと煙が大量に出ることから少しずつ、土管の口を狭めていったところ、不思議なことにブタの形に似てきたという話です。
後日談として、この蚊取り線香を常滑焼で家庭用サイズに焼き上げて売りに出したところ、予想外に好評を博し、以来、現在のように夏時期になるとホームセンターなどの店頭に並んでいる姿が恒例になっています。(筆者もお気にのを1つ持っています♡)
風鈴
初夏を迎えた頃、ホームセンターやスーパー、近くの雑貨屋などでは、風鈴を見かける機会が増えます。現在の風鈴はアニメキャラや可愛いイラストが描かれたガラス製の風鈴が人気ですが、風鈴にも以下のような歴史があり、起源というものがありんす。
風鈴の起源は中国とされ、中国では唐の時代の占風鐸(せんふうたく)というものが起源とされています。
占風鐸とは、竹林の東西南北に風鐸(ふうたく)を吊るし、風鐸が出す音で吉兆を占ったものが占風鐸です。
他にも中国では魔除けのためにこの風鐸を軒先に吊るしていたことも明らかにされており、この文化が日本へ仏教とともに伝来したが、現今の日本の風鈴の起源です。
風鈴の音がなる仕組み
風鈴を下から覗き見れば分かりますが、舌(ぜつ)と呼ばれる舌の形に似たようなヒモが付いた部品が垂れ下がっています。この舌が風にあたると揺れて外側を覆う鐘と触れ合い独特の心に染み渡る清涼感満載の音が生じるのです。ウフ
風鈴を吊るす場所
一般的に風鈴は洗濯竿の端っこや、窓の庇の下に付けたりする例が多く散見されますが、例えばエアコンの風が出るあたりや、室内の風あたりが良い場所に吊るすことで清涼感が得られます。
日本各地の風鈴一覧
南部風鈴
日本の風鈴と言えば、まず、南部風鈴の名前が出てくるほどメジャーな風鈴です。
南部鉄器から派生して誕生した風鈴です。
千里の彼方まで響き渡りそうな残響という部分に関してはズバ抜けています。
津軽びいどろ風鈴
津軽のびいどろ(ガラス)を用いて作られた風鈴です。綺麗かつ清涼感あふれる花柄模様が特徴的です。
越前焼風鈴
福井県の工芸品です。格調高い重厚な音を響かせます。ちなみに日本各地には焼き物の窯元(かまもと/産地)がありますが、それらの窯元からも焼き物を利用した風鈴が売り出されています。
高岡風鈴(富山県)
富山県の工芸品です。
格調高い、透き通った清涼感あふれる伸びのある音色を響かせます。
江戸風鈴
江戸の工芸品として今日においては浅草寺の「ほおずき市」にて、ほおずきと一緒に売られている姿が夏の風物詩にもなっています。
江戸風鈴はガラスを用いて、季節の花や風物詩をガラスに描いたものが特徴です。
ガラス同士が触れ合うカランカランと涼しい音がします。
駿河竹千筋細工風鈴(たけせんすじ)
静岡県の工芸品です。南部風鈴を細い竹ひごで覆ったオシャレな風鈴です。見た目から清涼感が得られます。
備前焼風鈴
岡山県の工芸品です。南部風鈴と双璧を成す風鈴の窯元です。「日本六古窯」に1つにも数えられます。
風にあたると心にまで響き渡るように透き通るような音を響かせます。
琉球ガラス風鈴
沖縄県の工芸品です。清涼感あふれるガラス素材を用いて作られた風鈴です。常夏の沖縄らしく、清涼感あふれるカラフルふるふるコノヤロー的な風鈴です。
琉球ガラス風鈴の最大の特徴は色もそうですが、デザインとして気泡がガラスの中に取り込まれているとうところです。ウフ
卓上タイプの風鈴もある!
吊るす場所がない場合や、身近に風鈴の清涼感あふれる音を楽しみたい方向けに便利な卓上タイプの風鈴もあります。
処暑の日(期間)の季語
処暑で使用される有名な季語一覧
「処暑」「残暑」「晩夏」「残夏」「暮夏」「暁夏」「残炎」「早涼」「新涼」「秋暑」「納涼」
これらは晩夏を意味する代表的な季語です。それと忘れていけないのが、「処暑」「晩夏」そのものが季語だということです。ウフ
「初秋(はつあき)」
意味:晩夏も過ぎ行く、秋の初めを感じる頃。
「秋めく」
意味:秋らしい頃合い。肌身に秋を感じるようになる頃合い。
「新涼」
意味:初秋の涼しさを感じる頃。
「八月尽」
意味:月尽とは「終わる」を意味する言葉。解すると8月の終わり、即ち、夏の終わりを意味する言葉。
「秋の朝」
意味:心地よい気温で過ごしやすい朝を迎えられるようになった頃。
「夏の果(なつのはて)」
意味:「果て」という言葉を夏に付すことで暑く苦しかった夏に哀愁を漂わせる心情を示した言葉。
「秋近し(あきちかし)」
意味:夏も終わりに近づき秋がもう手の届くところに来ている様子。秋を待つ心情を強く示した言葉。
「水無月尽(みなづきじん)」
意味:陰暦6月の晦日のことをこう言う。この日を境にして夏が終わり明日から秋を迎える。
「秋を待つ(あきをまつ)」
意味:夏の終わり、暑さに飽きて、いよいよ秋本番を愛おしく思う今日の心。
「夜の秋(よるのあき)」
意味:夏も終わりに近づくと夜は夏かと思えないぐらい涼しくなり、虫の声も聞こえ始めて秋を肌身に感じる。
「秋澄む」
意味: 秋の澄んだ大気が見られる頃。秋の大気は澄み切って遠くまで見透しが良い。
「いわし雲」
意味:「いわし雲」とは「巻積雲(けんせきうん)」のこと。秋になると綺麗に見られる雲として秋の季語にもなっています。
「盆の月」
意味:盂蘭盆(うらぼん)にあたる陰暦7月15日に見える満月のこと。即ち、遠回しに秋のことを意味する。
「晩夏(ばんか)」
意味:夏の終わり頃。心の中では夏の終わりを実感していながらも、一夏の恋のようにまだ覚めぬ暑さ(熱さ)は今もなお、残る頃。ウフ
「入道雲(にゅうどうぐも)」
意味:「晴天の青空に浮かぶ雲が坊主頭に見えた」という故事に倣い、故に入道雲と呼ばれています。入道雲は発達する雲であり、やがて黒雲に様変わりし、雨を降らします。雨が上がると急に涼しくなりますが、それでもまたもとの夏い暑の日々へもどります。
「朝凪(あさなぎ)」・「夕凪(ゆうなぎ)」
意味:朝と夕の陸風と海風が入れ替わる頃合いを示した言葉。海岸と内陸の気温差が影響して朝〜昼は海岸から→内陸へ吹いていた風が、夕〜夜になると逆に内陸から→海へ向かう風に変わる。
風死す
意味:夏真っ盛りの最中、突然、吹いていた風が止み、熱気と蒸し暑さだけが残り、如何ともしがたい状況のこと。やはり関西地方で多く使われる言葉である。
処暑の時期が旬の食べ物(行事食)
代表的な食べ物
スイカ(西瓜)
「スイカ」は熱帯アフリカ原産のウリ科のつる性一年草です。漢字では「西瓜」と書かれます。スイカの由来は「西瓜」を中国語で読んだときに、北京語では「シーグァ xīguā→ スイカ」もしくは、広東語では「サイクワァ→スイカ」が訛りを経て「スイカ」に着地したと考えられています。
「西瓜」の由来は、中国の西側地方から伝来した瓜からきています。
スイカの収穫時期のピークは6月中旬頃〜7月いっぱいです。スイカの旬は6月中旬頃〜8月いっぱいまで。
たまに勘違いされる方がいますが、スイカには花があります。緑色を基調として黒の縦ストライプが入ったボーリングの球のような形のものは「果実」です。すなわちタネ。
スイカは苗を5月に定植させた場合、収穫時期である6月中旬頃〜7月にかけて黄色い可愛らしぅ〜ぃ♡花を開花させます。その実がスイカになるというワケです。
スイカの果肉は、なんとも言えない程よい甘味があり、そのまま食されます。タネは日本では捨てますが、中国では炒ったりして酒のツマミなどにして食べます。
そうめん
夏の季語となりうるほど夏を象徴する食べ物の1つに、そうめんがあります。
このそうめんには日本3大産地があるのをご存知でしたか?
そうめん日本三大産地
- 「揖保乃糸(兵庫県龍野)」
- 「三輪そうめん(奈良県三輪)」
- 「小豆島そうめん(香川県小豆島)」
山奥や海岸に行けば流しそうめんをしているお店も散見されます。
一般家庭では、ガラスのどんぶり鉢に氷水をブチ込み、サクランボを入れてカツオぶしと昆布で煎じて作った「つけ汁」に浸け込んで一気に唾液にまみれた薄汚い口内へ流し込みます。
地域によっては七夕の日にそうめんを食べながら、素麺の麺を裁縫の針に見立てて、裁縫などの技芸が上達するように祈念しながら口内へブチ流ししていく風習もありんす。
ブチ流しとは?
「ブチ流し」とは、鼻穴から麺が飛び出すほど、クソ勢いよく素麺をすすり込んで速攻で胃袋まで素麺を到達させる技法のことです。このようなブチ流しの技法は鎌倉時代後期頃から見られる風習であり‥というのは冗談になりますがね。ふふぉっ
トウモロコシ
- 旬な食べ頃時期:6月~9月
あまり知られていませんが、トウモロコシはちょうどこの芒種の時期となる6月〜9月に旬な頃合いを迎えます。
トウモコロシはイネ科の一年生植物なので、タネを排出すれば枯死します。”トウモコロシ”?…メイちゃん?
トウモロコシの種類はいくつかあり、私たちが普段、日常的に食しているトウモロコシとなるのが、「スイートコーン」という種類のトウモロコシです。
主要な栄養成分はでんぷん質。ほかに、ビタミンB1・B2、カリウム、たんぱく質、食物繊維などが含まれており、食物繊維は特に外皮に多く含まれています。
このためトウモロコシの外皮には、腸内コレステロールと結びついて体外への排出作用を促すため、血管をキレイにして、動脈硬化の予防に一役買います。
また、トウモロコシの黄色い色素はキサントフィルと呼ばれるものであり、血管を柔らかくする作用があります。
生姜(新ショウガ)
生姜(ショウガ)は熱帯アジア原産のショウガ科の多年草であり、根茎部分が野菜や生薬として使用されます。
ショウガは実は大まかには2種類ありますが、ちょうどこの夏至の頃から8月頃にかけて出回るのが、新ショウガです。
新ショウガは辛味が下記の根ショウガに比べて穏やかであることから、寿司に付属するガリ(甘酢ショウガ)に使用されたりします。
一方、9月〜10月の秋口に出回るものが「根ショウガ」と呼ばれるものです。上掲の写真が「根ショウガ」になります。
辛味は根ショウガの方が強いことから、根ショウガは「すりおろし」て食されたります。
とうがん(冬瓜)
冬瓜(とうがん)は、インド・東南アジア原産のウリ科のつる性一年草です。ちょうどこの夏至の頃合いとなる6月下旬頃〜9月にかけて収穫され、同時に旬時期を迎えます。
収穫された冬瓜は、煮物や漬物、あんかけ、などにして食されます。種子は生薬として利尿作用を促したり、消毒薬に用いられます。
なお、冬瓜は秋の季語になっていますが、これは冬瓜の特徴の1つである貯蔵性が高いことに起因するものです。
貯蔵性が高いことから夏に成った実が、まだ秋口になっても見られるということを俳人たちが句で詠んだのが広まったのでしょう。
野菜・果物
新蓮根
旬な食べ頃時期:9月頃~1月頃
松茸
旬な食べ頃時期:8月下旬頃~10月頃
椎茸
旬な食べ頃時期:9月頃~11月頃
しめじ
旬な食べ頃時期:9月頃~11月頃
枝豆
旬な食べ頃時期:6月頃~8月頃
大葉
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
ツルムラサキ
旬な食べ頃時期:6月頃~10月頃
茗荷(ミョウガ)
旬な食べ頃時期:6月頃~10月頃
トマト
旬な食べ頃時期:6月頃~8月頃
きゅうり
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
いんげん
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
にんにく
旬な食べ頃時期:5月頃~8月頃
ししとう
旬な食べ頃時期:6月頃~8月頃
唐辛子
- 青唐辛子の旬な食べ頃時期:7月~9月頃
- 赤唐辛子の旬な食べ頃時期:8頃~10月頃
ピーマン
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
パプリカ
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
夏秋キャベツ(高原キャベツ)
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
レタス
旬な食べ頃時期:4月~8月(夏)/11月~12月(冬)
さつまいも
旬な食べ頃時期:7月下旬頃~翌年2月
ゴボウ(夏ゴボウ)
旬な食べ頃時期:4月頃~8月頃
かぼちゃ
旬な食べ頃時期:6月下旬頃~8月頃
ゴーヤ
旬な食べ頃時期:6月下旬頃~9月頃
オクラ
旬な食べ頃時期:6月頃~8月頃
ズッキーニ
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
なす
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
さや隠元(いんげん)
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
パイナップル
旬な食べ頃時期:6月頃~8月頃
マンゴー
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
※石垣島では4月下旬から7月下旬
※沖縄本島では5月中旬から8月初旬頃
桃
旬な食べ頃時期:6月頃~9月頃
梨(ナシ)
旬な食べ頃時期:8月下旬頃~11月頃
葡萄(ぶどう)
旬な食べ頃時期:7月頃~9月頃
小粒の品種は7月~8月、大粒(巨峰やピオーネなど)は9月頃。ちなみに「ぶどう狩り」は7月~9月頃がシーズン。
魚類
あわび(夏あわび)
旬な時期:7月~9月頃
しじみ
旬な時期:7月~8月頃(夏)/1月〜2月(冬)
まこかれい
旬な時期:7月~9月頃(夏)/卵待ち12月〜2月
アジ
旬な時期:6月~8月頃
※7月時期の鮎は「若鮎」と言われ絶品だと言われる。
鮎(アユ)
旬な時期:6月中旬~8月頃
スズキ
旬な時期:6月中旬~8月頃
こち
旬な時期:6月~9月頃
タコ(マダコ)
旬な時期:6月~8月頃
スルメイカ
旬な時期:5月中旬~9月頃
アオリイカ
旬な時期:5月~8月頃
※子イカは10~11月頃
ウニ
旬な時期:6月中旬~8月頃
キス💋
旬な時期:6月~8月頃
産卵前の初夏から夏にかけてが脂がのって美味しい。 スーパーや市場に並んでるものは「シロギス」と呼ばれる。九州産の少しサイズの大きい「アオギス」という種類もある。
イサキ
旬な時期:6月~9月頃
あなご
旬な時期:夏/6月中旬~8月頃・冬/11月~12月頃
カサゴ
旬な時期:8月下旬〜3月頃
秋刀魚(さんま)
旬な時期:9月〜11月頃
ヤマトカマス
旬な時期:8月〜11月頃
カツオ(戻りガツオ)
旬な時期:9月〜11月頃
とびうお
旬な時期:6月〜8月頃
たちうお
旬な時期:7月〜10月頃
処暑時期の季節の花
※以下、画像引用先:https://ja.wikipedia.org/
水引(みずひき)
- 開花期:8〜11月頃
一般的に「水引」と言えば祝儀の包装を結ぶための赤色の紙の糸をイメージしてしまいますが、実は実際に「水引き」という植物が存在し、包装してくくりつけた時の紙ヒモの形が「水引き」の形に似ていることから由来がきています。
実際にこの花を俯瞰して全体像を見れば分かりますが、真上から見ると赤く、下から見ると白く見えます。
水引は高さ30〜80cm、長さ6〜15cmの広楕円形で先端を尖らせた葉を四方に付けます。この花の大きな特徴は、茎や葉腋から長さ20〜40cmになる花穂を出し、この花穂に君のお手手のように小さくキュート♡な花弁をつけます。ウフ
朝顔
朝顔はヒルガオ科サツマイモ属の一年性植物です。現在、世界の中でも日本でもっとも新種改良が行われています。
朝顔は6月〜10月頃に開花する花です。小学校時代に自分の鉢をもらって朝顔を育てた記憶があるのではないでしょうか。
奈良時代末期に遣唐使が種子を薬として持ち帰ったのが、日本における朝顔の起源と伝えられています。平安時代には種子が和漢の薬草として認知されており、下痢や利尿剤としての効能があったそうです。
ひまわり
向日葵はキク科の一年草の植物です。漢字では向日葵のほか、日回りとも表記されます。
原産地は北アメリカ。開花時期は7月〜10月で7月下旬〜8月頃に見頃時期を迎えます。
向日葵の最大の特徴はまず高さ。3mくらいになるまで成長を続けます。それと大きな真っ黄きの花弁もそうですが、なんと!500個~3000個ほどの種子を実らせるということです。
この向日葵の種は現在、様々なものに利用されています。
種子は植物油として利用されたり、動物の餌、人間の嗜好品としても使用されます。
バラ
- 開花時期:5月~10月
現在のバラは品種改良や機材の発展により、四季咲きのものが多く、1年中見かけることができますが、本来のバラの開花時期は初夏です。
駒草(コマクサ)
コマクサはケマンソウ亜科コマクサ属の多年草の高山植物です。
高さわずか5㎝、花茎は10〜15㎝で淡紅色の花弁を外側に4個、内側に2個つけます。開花時期は6月下旬頃〜8月。
コマクサは高山地帯に生息し、他の植物が生長できないような土壌が砂利まみれでも生長できることから、「高山植物の女王」とも呼ばれている。
駒草の名前は、花の形が馬(駒)の顔に似ていることから由来が来ています。
オシロイバナ
オシロイバナとは、南アメリカ原産のオシロイバナ科の多年草または一年草で、日本へは江戸時代初期に渡来しています。
名前の由来は、種子には粉状の胚乳(はいにゅう)があることから、これが「オシロイ」の由来になっています。
夕方に開花して、芳香を漂わせることから、別名で「ユウゲショウ(夕化粧)」とも呼ばれまする。
根は利尿や関節炎の生薬として利用される他、葉は切り傷、たむし(体部白癬)の治療に用いられます。
開花時期は7月〜10月です。
カンナ
カンナは熱帯アメリカ原産のカンナ科カンナ属(Canna)に属する植物です。別名・橋本カン‥おっと、「ハナカンナ」!!
この花が変わっているのが、夏の炎天下の下でも平気で生き生きと生長します。
開花時期は、6月~10月中旬。
春に球根を植えると夏から秋にかけて特徴的な形状の花弁をつけます。
葉は、緑色のほか、枯れたような赤銅色の葉をつけるものもあります。
サルスベリ
サルスベリは、中国南部原産のミソハギ科の落葉性樹木です。別名は「百日紅(ひゃくじつこう)」。
名前の由来は漢字の「猿滑(さるすべり)」から来ているとされています。実際に樹皮が何回も剥がれ落ちて都度、生え替わ流のですが、生え替わった樹皮はスベスべと滑ることから、
樹木でありながら、桜のように花弁をつけます。開花時期は7月~10月。
野かんぞう(ワスレグサ)
野萱草(のかんぞう)は、中国原産のワスレグサ属 (ヘメロカリス属)の植物です。別名「ベニカンゾウ」。
開花時期は6月〜8月で、花弁の中心がオレンジ色でフチが黄色の花弁をつけます。
ワスレグサの名前の由来は、開花しても1日で花が枯れてしまうと考えられたため、この名前が付されています。
サギソウ
サギソウは、ラン科サギソウ属の湿地性の多年草です。開花時期は7月〜8月。別名は「サギラン」。
「サギソウ」の名前の由来は、唇弁(しんべん)が開いた時の形が、鳥のシラサギが翼を広げた様子に似ていることから由来が来ています。
山百合(ヤマユリ)
ヤマユリはユリ科ユリ属の多年生植物。日本原産のユリで北陸地方を除いた本州の近畿地方より北側地域の山地に分布する植物です。
ヤマユリは花弁が大きいために重さで弓なりになっている姿が最大の特徴です、花径は15〜18㎝もあり、これはユリ科植物の中で最大級のサイズを誇ります。
開花時期は7月〜8月。
処暑の時期(8月下旬〜9月初旬)の時候の挨拶
時候の挨拶とは?
時候の挨拶とは「じこうのあいさつ」と読み、これは挨拶状などの冒頭に書く文のことです。
例えばよく見る典型的な例が、「拝啓〜」と書いた後に続く文章です。
- 一例:「拝啓、○○の候」or「拝啓、暑中お見舞い申し上げます」…etc
‥と、このような文章が時候の挨拶になります。
特に仕事の関係先や目上の方へのお手紙の冒頭には、きちんと時候の挨拶を入れたいとお考えの方もいるかもしれません。
「処暑」という言葉は、「処暑の候」「処暑のみぎり」「処暑の折」という形で、そのまま時候の挨拶になります。
例えば、「処暑の候」と言うと、次のような意味合いがあります。
- 連日の酷暑の最中、にわかに秋を感じる季節となりんした。
- いよいよ暦上では秋の季節の境目の頃合いになりんした。
- まだ日も暮れぬ日中でもヒグラシの鳴き声が聞ける頃合いになりんした。
- 夏の隆々とした入道雲から秋を告げるイワシ雲やウロコ雲が見られる頃合いになりんした。
- 時折、吹く風が涼風として感じられる頃合いになりんした。
そして、「拝啓 処暑の候、」という書き出しで、相手の安否・健康を気遣ったり、最近の気候や行事の話を続けたりします。
「拝啓」で始めたら、最後に「敬具」をお忘れなく!
処暑の候
- 読み方:しょしょのこう
- 意味:まだまだわずかに残暑を肌身に感じながらも、にわかに秋を感じれる頃。
- 使用するに適した期間:8月下旬〜9月初旬頃まで
猛暑の候
- 読み方:もうしょのこう
- 意味:猛々しいほど暑さが盛る頃
- 使用するに適した期間:6月下旬~8月下旬頃まで
夏祭の候
- 読み方:なつまつりのこう
- 意味:夏祭り(盆踊り)で身も心もトキメキでキュンキュンとしちゃぅ♥季節になりました。
- 使用するに適した期間:7月中旬~8月いっぱいまで
炎暑の候
- 読み方:えんしょのこう
- 意味:燃え上がるような真夏の暑さを感じる頃
- 使用するに適した期間:7月中旬〜8月いっぱい
酷暑の候
- 読み方:こくしょのこう
- 意味:暑さがヒドく厳しい頃
- 使用するに適した期間:7月中旬〜8月いっぱい
盛暑の候
- 読み方:せいしょのこう
- 意味:夏真っ盛りの常夏を感じる頃
- 使用するに適した期間:7月1日〜8月いっぱい
厳暑の候
- 読み方:げんしょのこう
- 意味:厳しい暑さが連日続く頃
- 使用するに適した期間:7月中旬〜8月いっぱい
烈暑の候
- 読み方:れっしょのこう
- 意味:烈はヒドく激しいを意味。したがってヒドく激しく燃え上がるような暑さが続く頃
- 使用するに適した期間:7月中旬〜8月いっぱい
炎熱の候
- 読み方:えんねつのこう
- 意味:燃え盛る炎のような夏の暑さが厳しい頃
- 使用するに適した期間:7月中旬〜8月いっぱい
早秋の候
- 読み方:そうしゅうのこう
- 意味:まだまだ残暑はあるものの暦上ではようやく秋が立った頃
- 使用するに適した期間:立秋(8月7日頃)〜処暑(9月6日頃)まで
早涼の候
- 読み方:そうりょうのこう
- 意味:諸所で肌寒さを覚えるほどの冷たい空気など、初めて秋の涼しさというものを感じた頃
- 使用するに適した期間:立秋(8月7日頃)〜処暑(9月6日頃)まで