【冬至の食べ物(北海道から沖縄まで)】なぜカボチャを食べる❓

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冬至の日は年内でもっとも昼間時間の短い日であり、古来、特別視されてきた歴史をもちます。

中には冬至を1年の始まりと定めた時代もあり、それだけ冬至というものは1年の中でも重要な位置づけの日になりまする。

この日本においても冬至の日は特別視されており、様々な風習や行事が踏襲されていますが、本項ではその中でも冬至の食べ物・行事食に限定して述べているものです。




冬至に南瓜を食べる?

冬至に南瓜を食べる話は有名な話で今でもごく普通に冬至になると南瓜を食べるご家庭も多いと思います。

冬至に食べる南瓜は行事食として捉えられており、古来、「冬至唐茄子(とうなす)」や「冬至カボチャ」と呼ばれ、「冬至に南瓜を食べると中風にならない」というコトワザまで出回るほどです。

ちなみに中風とは、手足がマヒしてしまう症状のことを言います。往時は風邪の一種という認識があったようです。

冬至に南京を食べる風習はいつから?

冬至に南京を食べる風習はいつ頃どこで誕生したのかは判然としていません。

ただ、南瓜が日本へ伝来した経緯を鑑みれば、16世紀(江戸時代)にポルトガル船によって持ち込まれ、以来、全国的に広まりを見せるのですが、残念無念ながら江戸時代の記録に南瓜が冬至の行事食として食べられるようになったなどの記録は残されていないのです。

だとすれば江戸時代以降に始まったと解釈され、比較的、新しい時代に生まれた風習になりまする。

冬至の代表的なカボチャを使った料理

いとこ煮(南瓜と小豆)

いとこ煮は、南瓜と小豆を煮込んだ郷土料理の1つです。

主に山形県庄内地方、北陸地方(新潟県、富山県、石川県)、奈良県、山口県萩市周辺で有名なようですが、地域それぞれで若干、味やブチ込む具材が異なるようです。

材料を煮るとき、煮えにくいものから「おいおい」とブチ込んでいき、「めいめい」と煮立てることから、いつしか「いとこ煮」と呼ばれるようになっていまする。

冬至の食べ物(北海道から沖縄まで)

小豆粥

冬至の日はもっとも太陽の力が弱まる日であり、昔はこれを厄災に見舞われやすい日と捉えていたのです。

そこで「冬至粥」と称して厄災を祓う霊力が備わるとされた小豆粥を食べ、無病息災を願ったとのこと。

小豆を食べる理由は、その色にヒントがあります。

小豆は煮てしまうと黒ずんだ色になりますが、本来、朱色に近い赤色をしており、これがすべてを燃やし尽くす一方で生命を育む太陽に連想されたのです。

このように赤色は古来、魔除けの色として邪気を祓う霊力が備わるとされてきました。

通称「稲荷塗」と呼ばれる伏見稲荷大社の朱色の千本鳥居がその代表例です。

小豆の効能

小豆はタンパク質、食物繊維、ビタミンB1、B2、B6、ポリフェノールやカルシウム、鉄分を含むミネラル、イソフラボンなどを包有し、代謝を整え、余分な老廃物を排出させる作用があります。

また、ムクミや倦怠感を改善し、痒みや吹き出物などのお肌のトラブルにも一役買うといわれます。

ビタミンB1は解毒作用や脚気予防、ビタミンB2は皮膚を健康に保つ、ビタミンB6は身体の倦怠感や疲れをとる働きがありまする。

小豆の語源

あまり知られていませんが、小豆の「ア」はその赤色から、「ズキ」は溶けるほど柔らかいという意味合いから、”アズキ”と名付けられたようです。

小豆豆腐

小豆粥以外にも小豆を豆腐にして「小豆豆腐」として食べる地域もあるようです。

小豆豆腐は関西・中国地方で盛んであり、例を挙げれば奈良県、大阪府、鳥取県、山口県などがあります。

鳥取県や山口県では単に豆腐と呼び、これを冬至に食べたそうな。




トゥンジージューシー

沖縄では古来、冬至の日を迎えると「冬至雑炊」もしくは「冬至炊き込みご飯」を食べる風習がありまする。

沖縄弁で「トゥンジー」は冬至を意味し、「ジューシー」は「炊込みご飯」を指します。

かつては里芋と野菜だけを使用した単純なものだったようですが、時代が下ると昆布や豚肉、カマボコ、人参などの食材をブチ込むようになり、豪華になっていまする。

砂払い(コンニャク)

あまり知られていないようですが、冬至の日に「砂払い」と称する一種の厄払いをする地域があり、主な地域としては茨城県、栃木県、埼玉県、長野県の一部が挙げられまする。

なんでも「砂おろし」と言って、コンニャクを冬至に食べることによって1年間に身体に溜まった有害な「砂(いわゆる”毒素”のこと)」を体外に排出できるとされ、これを「砂払い」と呼んだそうです。

ただ、残念無念なことに今では風習自体が廃れてきているようですが、往時は「冬至、コンニャク、砂払い」とまで言われるほど、盛んに食べられたようです。




年越し蕎麦

もはや語るまでもなく有名な大晦日の食べ物?行事食??‥に年越し蕎麦がありまする。

往時は「つごもり蕎麦」や「蕎麦切り」などと呼ばれていましたが、現在では「年越し蕎麦」です。

お蕎麦が細長いことにかけて、食べると長生きできるとされ、あらたな向こう1年の健康長寿を祈念して豪快にススり込みます。

また、蕎麦の麺は細く切れやすいということから、旧年の不運や苦労も断ち切ってくれるとされ、縁起物としての側面も併せ持ちまする。

年越し蕎麦の詳細は下記ページにて!

年取り魚

大晦日、年越しそばを胃袋へシコ流しするよりも少し前となる夕食の際、白飯とともに「年取り魚(としとりさかな)」を食べる地域があるようです。別名「正月魚(うお)」。

「年取り」とは、年神様を迎えるに際し、ご馳走を並べてお迎えする風習のことです。

年取り魚を膳に添えることで年神様をもてなすことができるとされています。

なお、この年取り魚は地域によって異なるようで、概ね次のようになっていまする。

  • 東日本ではサケ(塩鮭/しおざけ)
  • 西日本ではブリ(塩鰤/しおぶり)
  • 長野市ではサケ(松本市ではブリ/佐久市では地元の特産品であるコイ(佐久鯉))
  • 青森県ではタラおよびたらこ
  • 三陸では子持ちのナメタガレイを用いた煮物や汁物

冬至に食べると良いされる野菜・果物を使った料理一覧

冬至の七種(とうじのななくさ)

冬至の七種とは、冬至の日に食べると運がつき、風邪をひかない、出世すると言われる食べ物のことです。うきゃ

  1. なんきん
  2. にんじん
  3. れんこん
  4. ぎんなん
  5. かんてん
  6. きんかん
  7. うんどん(うどん)

上記、7つの食材をご覧になっても分かるとおり、「ん」が2つついています。

このように「ん」がつくものを食べる理由は1年を締めくくり、旧年の厄や不運を払い落とし、リフレッシュして活力に満ち溢れた新年を迎えるために一陽来復を祈念して食べるのです。




ダイシガユ(大師粥

「ダイシガユ」とは、東北地方および山陰地方の一部の農村にて、冬至の晩に決まって食されたとされる粥のことですが、その実態は「小豆粥」です。

なんでも旧暦11月23日の夜、ちょうど冬至の前後の吹雪の晩に「ダイシサマ」という高僧が家々を訪問すると言われ、このダイシサマをもてなすために家々では小豆粥と団子を用意して家に籠るようです。

ちょっと風変わりなのがこの小豆粥の味で、なんとぉぅ!塩をいっさい入れないとのこと。

なんでもダイシサマは赤貧チルドレンであったがために塩が買えなかったという話や、吹雪の晩に塩を買いに出てそのまま行き倒れになってしまったなどという言い伝えが残されているようです。

さらにこの逸話はこれだけでは終わらず、こんな話も残されています。

なんでもこの晩、きまって吹雪や降雪があるのですが、この理由は、とある赤貧カップルがダイシサマをもてなすために他人の家に入って塩を盗み、その様子をみかねたダイシサマがその足跡を消してやるために雪を降らせた‥‥と、いう話です。

ちょっとこの2つ目の話‥、ちょっと涙袋が‥。‥熱くなる話じゃねぇ〜か!コノヤローが!!!

‥‥

‥‥

‥‥え?  いや、ぜんぜんオモロなぃで

柚子(ゆず)

柚子風呂

”冬至(とうじ)”に”湯治(とうじ)”をかけて「柚子湯」に浸かる風習があります。

それゆえ、「冬至に柚子風呂に入ると風邪をひかない」というコトワザまで出回るほどです。

ちなみに湯治とは温泉宿などに長期間滞在して病気の治療を行ったり療養したりすることです。

かつて冬至は1年の始まりとされていた経緯からも察するとおり、特別な日でした。この冬至の日に身体を清めることで新たな1年を迎えることができたのです。

そこで香りが強く、薬効も備わる柚子を湯に入れて、これに浸かることで一種の禊(みそぎ)の意味があったと云われます。

事実、戦前の東京中の銭湯では冬至になると入口に「本日、柚子湯」などの看板や貼り紙されたそうです。

柚子風呂に入る風習はいつころから始まった?

柚子風呂は1838年(天保9年/江戸時代末期)に刊行された「東都歳時記」に記されており、これによれば「最近、流行し始めた」などの記述があることから、柚子風呂も比較的、新しい風習になるようです。

このように考えていくと、平和な時代にこそ文化というものは生まれるものであり、この柚子風呂のような風習も江戸時代の世相がよく投影されていると思います。




柚子料理

柚子は酸っぱすぎて生食はできませんが、その強力な成分ゆえ、食すことで体内から邪気を消除できるとされてきました。

柚子は「融通」に通じ、「お金を融通し、融通を利かせて世渡り上手になれる」などと語呂合わせで用いられるようになり縁起担ぎの食べ物としてみられるようになっています。

生食は困難であることから、上述の年取り魚の上に柚子の絞り汁を振りかけたり、柚子胡椒を何かの料理に用いるなど、何かの付属とすることで体内に摂りこむことが可能です。

柚子を体内に摂り入れることで風邪を引かないとか、霜ヤケしないなど無病息災に過ごせると云われます。

冬至に飲むと良いとされるお酒とは?

冷酒

なんでもクソ寒い冬至の日に、あえて冷酒を飲む風習がある地域があるようです。

酒を飲むと身体が温まりホコホコとするので菌という菌を過去の都合の悪いことなどと一緒にキレイサッパリと体外へ放出できそうな気がするのですが‥オヒっ!

ただ、なぜ冬の寒い時期に、あえて冷酒を飲むのかの理由は明らかにはされていません。

‥というより調べても出てこなかったというのが本音です。うきゃ

冬至の日に特別な食べ物を食べる理由

全国一律で同じというワケではありんせんが、冬至の日にある特定の食べ物を摂取することによって、「夏病み」を防げるとされ、その効力は翌年の夏至の頃まで続くという伝承があります。

昔は冬至の日に祭典が執り行われ、その際、野菜などのお供え物を捧げ、祭典が終わるとその野菜を下ろして食したそうです。

その後、時代を下るにつれ、こうした冬至の行事の本意は語られることがなくなり、特定の物だけを食べる風習のみが現代まで受け継がれてきたのでしょう。

冬至の食べ物について

冬至に食べる食べ物について実は昭和30年代末に当時の文化庁が全国調査を行なっており、これによれば次のような食べ物が主に列挙されたようです。

  • 南瓜
  • 小豆
  • こんにゃく
  • 豆腐
  • 柚子
  • 赤飯

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