【2023年】半夏生はいつから?読み方の意味や由来と行事(風習)など|雑節

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夏至の時期の中頃を少し過ぎたあたり、夏至から数えて11日目には「半夏生」という日が、「雑節(ざっせつ)」と「七十二候(しちじゅうにこう)」という暦で定められています。

雑節と七十二候の2つの暦で集録されている事実をもってしても、半夏生がいかに重要な日とされてきたのが理解できます。

雑節や七十二候という暦は農作業の目安とされていることからも、半夏生が農作業においての1年の重要な節目と位置付けられているからに他なりません。

以下では、半夏生の期間や意味・由来(起源)・行事食(食べ物)・行事(風習)などをご紹介しています。

目次

半夏生の読み方

半夏生は「はんげしょう」と読むのが基本ですが、半夏生は田植え作業を終える目安の日とされたことから、地域によって呼ばれ方が異なり、ほかに以下のような呼び方もされます。

「ハゲ」「ハンデ」「ハゲン」「ハゲッショウ」。

2023年の半夏生はいつからいつまで?

  • 2023年の半夏生の日は「7月2日(日)」!
半夏生の日
2023年7月2日
2024年7月1日
2025年7月1日
2026年7月2日
半夏生の日の計算の仕方

半夏生は、夏至から数えて11日目の日になります。太陽の位置が黄経100度を過ぎる地点に充てられた日です。

平年は7月2日になることがほとんどですが、閏年になると7月1日になりんす。2020年は閏年なので7月1日になっています。

半夏生の名前の由来や意味

半夏生という言葉の意味や由来は以下のような諸説あります。

烏柄杓(半夏)が生えてくる頃を「半夏生」と言う

「半夏生」の意味は、「半夏」「生」とで分解すると分かりやすくなります。

「半夏」の意味

「半夏」は「はんげ」と読み、これは「烏柄杓(カラスビシャク)」という花の乾燥させた根茎のことです。

また、烏柄杓のことを「半夏(はんげ)」とも読み書きされることから、一般的に「半夏」と言えば烏柄杓のことを指します。

「生」の意味

「生」とは、「生きる」を意味しますが、この場合は「開花する」を意味し、これらをまとめると「半夏(烏柄杓)が開花する頃」という意味合いになりんす。

一般的に「半夏生」と言えば「カラスビシャクが生える頃」という意味合いになります。

半夏生の意味

半夏生は田植えを終える時期の目安

「半夏生」という言葉を用いて、単に「半夏生が開花する頃」を指すのではなく、「田植え」を終わらせておく指標的な意味合いで「半夏生の開花する頃」として植物の半夏生を引き合いに出した言葉でもあります。

田植えは4月〜6月の間に日本全国で行われますが、田植えの前にまずは養蚕農家であれば、養蚕と麦の収穫を終わらせて、それから田植えに入ります。

このようにこの初夏の時期、農家は一年のうちでもっとも繁忙期を迎えるのですが、これら一連の作業を終わらせる指標があると便利です。

そこで引き合いに出したのが植物の「半夏生が生える頃」という解釈です。

七十二候の第三十候・半夏生で示すとおり、半夏生が生える頃は「7月2日〜7月6日頃」としていますので、この期間までに田植えを終えておく必要があると定めたのです。

半夏生を農作業の節目と定めたことによって「半夏半作」という言葉まで生まれています。

【補足】田植え時期は地域によって異なる!

この「雑節・半夏生」および、「七十二候・半夏生」は、本州(関東地方・江戸)を基準にして作暦されていることから、本州の田植えの時期である6月上旬〜6月下旬頃までを目安にしています。

ところが、東北地方や九州・沖縄地方は本州よりも気候・気象が若干、異なることから、後述するのような期間内に田植えを終えておく必要があります。

理由は察しの通り、稲の生長度合いにが大きく影響を及ぼすからです。稲は基本的に気温15度を超さないと生長しません。逆に気温が10度以下になると稲の生長は停滞し、徐々に枯れていきます。

したがって田植え時というのは非常に重要なものであり、まして暦というものが確立されていなかった頃の時代ともなれば何か暦の代わりとなり得るような指標が必要だったワケです。

その指標というのが、この半夏生のような動植物の動きを基準とした、いわゆる「自然暦」といえるものです。

そう考えると、まさにこの七十二候の第三十候・半夏生とは、先人の知恵の賜物とも言えるものではないでしょうか。

全国の各地方における田植えを行う時期・一覧

  • 北海道:5月下旬〜6月下旬まで
  • 東北地方:5月上旬〜5月いっぱいまで
  • 関東地方:6月上旬〜6月いっぱいまで
  • 関西地方:5月下旬〜6月上旬まで
  • 九州地方:6月中旬〜6月いっぱいまで
  • 沖縄地方:3月下旬〜4月下旬頃まで

現今、一般的に田植え時期と言えば「4月〜6月いっぱい」と答えるのが通例ですが、これはあくまでも抽象的な回答です。縦長状の日本列島においては北端と南端で気候・気象が異なるのは当然であり、比例して田植え時期が異なってくるのも必然といえます。

半夏生とは三葉白草がもつ毒のことを意味する?!

神霊館発行の宝運歴では、半夏生の日を以下のように解説しています。

夏至より10日目のことを半夏生という。天文学的には太陽が春分点より東に100度離れた時より始まって、その後、5日間すなわち小暑の前日までを言う。
この頃、陰毒(いんどく)が生じるとか、毒気(どくけ)が降って井水(せいすい/地下水もしくは井戸水のこと)に混じるとか言われるが、これはこの頃、生える「三葉白草(かたしろぐさ/半夏のこと)」に毒があるからだとされている。


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半夏生の風習・行事(イベント)

半夏生の日は天から毒が降ってくる?

旧暦の時代には、半夏生の日は毒気が天より降るとされ、井戸に蓋(ふた)をして、種まきを控える風習がありました。

毒気とは「どっき」「どくけ」と読み、これは人に対してあらゆる災いを及ぼすような、目には見えない黒く澱んだ悪い気のことです。

「予想だにもしない相手の言動や行動にたじろいでしまう」ことを「毒気にあてられる」もしくは「毒気をぬかれる」とも言いいます。

毒気を帯びれば、集中力が散漫になり、物事が立ち行かなくなる原因にもなり兼ねません。

「毒気が天より降る」の意味

天から悪い気が降りてくるので、日常の生活水である井戸水に毒気が混じるから蓋をして、その年の米の収穫に影響を及ぼす、種まきは忌むようにと言うことです。

半夏生は物忌みの日

半夏生の日は古来、物忌みの日として作事や農作業を控えたり、野菜を食べないようにするなど、何かと物忌みの日としての風習が残されています。

物忌みとは、何かの要因や理由があって、その日、あるいはその期間中に特定の食べ物を控え、言動を慎んだりすることです。

半夏生以降は田植えを忌む

青森県の農家では、半夏生以降に田植えをすると「1日ごとに米1粒ずつ収穫が減る」という言い伝えがあり、半夏生以降の農作業を控える風習があります。

野菜(竹の子・わらび)を食べるな!

埼玉県の農家では、半夏生の日になると、竹の花が咲いたり消えたりすることがあり、それを見てしまうと死が訪れるという俗信があるようです。

竹の花は120年に一度しか咲かないという幻の花であり、花弁が穂先に似ていることから、これを散らすと秋の収穫が減る。だから「家から出るな」ということが言いたいのでしょう。

すなわち農作業を半夏生までに終えておくようにという、半ば警告じみたコトワザです。

畑の神「地荒神」を祀る日

佐賀県の農家では、半夏生の日は「地荒神(ちこうじん)」と呼ばれる畑の神を祀る日だったという言い伝えがあります。

「地荒神」とは、荒神信仰における神の一種であり、屋外に祭壇や祠を設けて祀った荒神のことです。

半夏生の日になると、同族や集落の家々が一堂に会し、順番を決めて祭を主宰するといった古い形態の祭を執り行います。

三重県熊野や志摩では半夏生の日に「半夏(ハンゲ)」という妖怪が出る?!

三重県熊野地方や志摩沿岸部では、半夏生の日に、その名も「半夏」と書いて「チン毛」という、‥おっと、「ハンゲ」!という妖怪が出るという言い伝えがあるようです。

なんでも半夏生までに田植えを終えなければチン‥またか、ハンゲ!!が田んぼに出現して徘徊するため、半夏生の日以降は農作業を終わらせて家で休息しておかなければならないとのことです。

群馬県の一地方ではネギ畑には入ってはいけない?!

群馬県では半夏生の日にネギ畑に入ることはタブーとされているようです。

「半夏半作」

簡単に意味合いを説明すると、「半夏生以降に田植えをした稲は育ちが悪く収穫の目処が立たない」という意味。

現代の農業では機械が導入されたことで田植え時期が早くなっていることや、稲の品種改良が盛んに行われている影響から、農家でも半夏半作という言葉は死語になりつつあります。

「半夏半作」の意味

農業を営む方々の間で古来、踏襲されている専門用語のようなものがありんすが、その言葉が「半夏半作」です。

半夏半作の「半作」とは、『田んぼに植えた米の半分の米が、秋に収穫できる』という意味です。

昔は半夏生が生える頃までに田植えを終えることができれば、秋の実りの季節になったとき、なんとか半分の米は収穫できるという目安にされていたのです。

万が一、半夏生の期間を過ぎて田植えをした場合、期間外に植え付けた稲は発育が悪く、収穫量も減るという意味合いから、何がなんでも半夏生の期間内で田植えを終わらそう!‥いう指標的な意味合いの言葉として用いられたのです。

「チュウ(夏至)は外せ、ハンゲ(半夏)は待つな」

長野県の北佐久(きたさく)郡や、兵庫県但馬(たじま)地方、岡山県上房(じょうぼう)郡などでは夏至のことを「チュウ」とも呼びます。

この言葉に端を発し、『チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな』と呼ばれる言葉もあるほどです。

意味合いは、「夏至が過ぎて半夏生を迎えるまでに田植えを終わらせると秋の収穫を期待できる」という意味のことわざです。

祇園祭

ちょうどこの半夏生の頃、京都八坂神社で盛大な祭典が執り行われます。「日本三大祭」と聞けば、すぐにお分かりになると思いますが、京都一の大祭と言えばジオンまつ‥おっと、「祇園祭(ぎおんまつり)」!!です。久々に‥ジーク・ジオン!

祇園祭は、京都で流行した疫病を鎮めるために御祭神(当時は御本尊)である「素戔嗚尊(すさのおのみこと)/※当時は牛頭天王」を祭で盛大にもてなし、その見返りとして疫病を鎮めてもらい、向こう1年の厄災除けを祈願する趣旨の祭典です。

7月1日の「吉符入」を皮切りに7月17日には、有名な「山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)」、お神輿が登場する「神輿渡御」が行われ、最大のクライマックスを迎えます。もっともな見どころとなるのは最大12トンもの山鉾(やまぼこ)です。

以降も祭典は続き、7月31日に終了を迎えます。

祇園祭公式HP: http://www.yasaka-jinja.or.jp/

半夏生の代表的な食べ物(行事食)

古来、半夏生になると食されている行事食というものがありまする。詳細は下記ページにてまとめてい‥‥‥申す。ギャヘっ


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半夏生の季節の花

※以下、画像引用先:https://ja.wikipedia.org/

烏柄杓(カラスビシャク)

カラスビシャクとは、サトイモ科の植物であり、名前の由来は「烏(カラス)」と「柄杓(ヒシャク)」に分ければ意味が理解できます。

カラスは鳥類の烏(カラス)です。柄杓は寺社の手水舎に置かれている柄杓(ひしゃく)のことです。

まとめると、烏(カラス)が使ってちょうどぐらいの大きさの柄杓に見えることから、「烏柄杓」と命名されています。

しかし本っ当、昔の人というのはユニークな発想を用いて名前を付けるものだ。ッハ

⬆️カラスビシャク

⬆️カラスビシャクの花弁

別名「半夏」とも呼ばれる!

カラスビシャクの乾燥させた根茎は、半夏(はんげ)という漢方薬として一般的に漢方薬として広く知られています。

⬆️カラスビシャクの根茎(乾燥前) (画像引用先:https://w.atwiki.jp/kuteikai/

 

⬆️粉末から固形状の漢方薬に加工されたカラスビシャクの根茎

カラスビシャクの別名‥その名も「ヘソクリ」?!

カラスビシャクは珍しい形の植物が故、いくつか別名があるようですが、そのうちの1つに「ヘソクリ」という名前があります。

名前の由来は、カラスビシャクの根茎が漢方薬として活用できたため、それを薬屋に売って小銭を貯めたことからきているそうな。

カラスビシャクには「仏炎苞」と呼ばれる花弁がある!

カラスビシャクには「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる珍しい花弁があります。

仏炎苞はサトイモ科の植物に多く見られる特徴の1つであり、名前の由来は仏像の背中にある光背(こうはい)と焔(ほむら)の彫り込みに見立てて「仏炎」と付されています。

https://xn----kx8ayh846avkd5qpey4akha.jinja-tera-gosyuin-meguri.com/wp-content/uploads/2019/12/1f8b7630c4206161c5d1db918b60ef76.jpg⬆️愛染明王坐像(宮島・大聖院)

⬆️同じサトイモ科の「ミズバショウ」の仏炎苞

苞(ほう)」とは、蕾(つぼみ)を覆うようにして葉っぱが変形したものです。(↓写真参照)

⬆️カラスビシャクの仏炎苞 (画像引用先:https://twitter.com/Ayano_Tsubaki

漢方の半夏(カラスビシャク)の効能・効果
  • 吐き気、嘔吐、不眠症改善、咳嗽(せき)
  • 茎部分は「ほそぐみ」と呼称し、妊婦の「つわり」に効く

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半夏生(ハンゲショウ)

実は上記、半夏(カラスビシャク)以外にも、その名も「半夏生(ハンゲショウ)」という植物があると言えば驚かれますでしょうか?

一説では、この半夏生の葉が白く染まる時期が田植えを終わらせる時期の目安にされたとも云われています。

ハンゲショウ(半夏生)とは?

半夏生は別名「カタシログサ(片白草)」とも呼称し、由来は葉の片面が白く変色することからきています。

また、白い葉が3枚あることから「三白草(ミツシログサ)」とも呼ばれます。

ハンゲショウはドクダミ科の多年性落葉植物であり、日本の本州はじめ朝鮮半島、中国、フィリピンなど東アジア地域に分布しています。

ハンゲショウ(半夏生)の名前の由来は、鼻毛状の花弁を付けることからハナゲジョウとされ、これが訛りを経て「ハンゲショウ」‥というのは冗談であり、半夏生の頃(7月2日頃)に開花するとされる説や、葉の一部が白く変化する様子を「半化粧」として「半夏生」に充てたという説もあります。

紫陽花(アジサイ)

  • 開花時期:5月下旬~7月

アジサイの名前の由来は不明とされていますが、一説には「藍色が集まったもの」を意味して、→「あづさい(集真藍)」になり、ここから時代を下りながら→「アジサイ」に着地したと言われています。

日本原産のアジサイは「ガクアジサイ」と呼ばれ、これを改良したものが現今に一般的に知られる「ホンアジサイ」です。

アジサイ鑑賞で有名なお寺が鎌倉にありますが、下記にご紹介しておきます。

バラ

  • 開花時期:5月~10月

現在のバラは品種改良や機材の発展により、四季咲きのものが多く、1年中見かけることができますが、本来のバラの開花時期は初夏です。

カキツバタ

  • 開花時期:5月~6月

下記、アヤメやカキツバタと見間違える花として有名なのがカキツバタです。一般的にはアヤメがもっとも有名なため知らない方も多いと思います。

その様相は『何れ菖蒲か杜若(いずれアヤメかカキツバタ)』の言葉でも知られているほどでありんす。

アヤメ

  • 開花時期:5月~6月

上記、カキツバタと本当に見た目が良く似ています。アヤメは他にも花菖蒲とも似ているので、素人が見た場合判断つきにくいほど似ています。

よく知られている見分け方はGW中に開花するのがアヤメ。アヤメから一歩遅れる形でGWが終わった頃に開花するのがカキツバタです。そして花菖蒲はその後、しばらく経った6月頃です。2

カキツバタや花菖蒲は水辺で見かけることが多いのですが、大してアヤメは陸上で芽吹く花です。

ホタルブクロ(蛍袋

  • 開花時期:5月下旬~7月

キキョウ科の多年草。多きな特徴はちょうどホタルが盛んに夜空を飛び交う、初夏から夏半ば前までに釣り鐘の形をした花弁を付けます。

関東地方では赤紫が多く、関西地方では白色の花弁を付けることが多いようです。

名前の由来は次のような諸説、語り継がれているようです。

  • 「子供が蛍を花弁の中に入れて遊んでいた」
  • 「蛍は夜が明けると、この花の花弁の中で過ごす」
  • 「火垂という提灯に形状が似ている」

皐月(サツキ)

  • 開花時期:4月~6月

家宅や公園、歩道脇などに生垣として植栽されていることが多く、視界に入ることが多い花です。しかしながら、花に興味でも無ければジックリくりクリと見る人が少なく、意外と知らない方が多い花でもありんす。

ハナミズキ

  • 開花時期:5月~6月

桜が君の純白のうなじのように儚げで切なく思わず抱きしめたくなっちまぅような花弁を散らした後に、ヒョコッと芽を出す花です。5月を代表する花でもあり‥ます。

一青窈(ひととよう)という女性シンガーの「ハナミズキ」という楽曲で知名度がグッと上がった花でもあります。

カーネーション

  • 開花時期:4月下旬~6月(10月~11月※秋)

カーネーションは上述した「母の日」に母ジャにプレゼントする花として有名です。5月を象徴する花でもありんす。

母の日の前後に切り花の流通量が増えますが、現在では1年中店頭で見かけることができます。

母の日に広告などで赤色のカーネーションが使用されていることから、カーネーションと言えば「赤」を連想してしまいますが、カラーバリエーションは豊富です。


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シャクヤク

  • 開花時期:5月~6月

シャクヤク(芍薬)も立夏の時期の花としては有名な花です。ボタン科の花に属するだけあって君の斜め45度から見たときの顔のように大輪の美しい花弁を付けます。

江戸時代の頃から茶道で飾る茶花として用いられたこともあり、観賞用の花として一般的になっています。

中国では古くから薬草として用いられています。

チョウジソウ(丁字草)

  • 開花時期:5月~6月

河川敷沿いなどで見かける機会の多い野花です。ちょうど立夏の頃に可憐で儚げで控えめな性格の愛おしい君を連想させるそれはそれは小さく可愛い花弁を付けます。君ネタそろそろサブい

関東地方ではちょうど立夏時期(GW期間中)に開花している姿を見ることができます。

半夏生の季節感・時節

夏至期間中である半夏生の日を示す言葉としては、「蒸し暑い」「蒸し々々とする」「梅雨の真っ只中」などの言葉が多用される季節です。

梅雨時期となる一方で、曇り空が続くため分かりづらいのですが、年内で昼時間がもっとも長く、長時間におよぶ暑さがあります。

一昔前の農作業においては、「農作業はどんなに天候不順な日が続いたとしても半夏生は以降はしない」という格言まであったほどの慣習まであったほどです。

雨雲の影響で閉ざされると、カラッとした暑さではなく、蒸し々々と蒸し暑い日々が続きます。また、洗濯物が乾きにくく、雨天であれば干す場所を考えたりする必要もできます。

体調管理に注意!

梅雨の時期は湿度が上昇します。すなわち蒸し暑くなるということです。

湿度が上昇するとイライラとしたりして落ち着かなくなったり、人によっては気が滅入ってしまって何も手につかなくなることもあると思います。

中には蒸し々々することからエアコンを24時間つけっぱなしで入れる家庭もあるでしょう。

こうした季節の変わり目で注意しなければならないのが、体調管理です。

蒸し暑くなったら、冷たい物を過度に摂取したり、集中力が散漫になりがちです。昔の人々はこういった時に食べ物から栄養を摂取して体調管理する方法を知っていたので、その季節に応じた食べ物や調理法をよく知っていたのです。

現代では、レトルト食品などで季節関係なく摂取することができますが、やはり、新鮮かつ旬な野菜や果物とは成分が異なりますので栄養価も異なります。できるだけ旬なものを摂取するような心がけが必要です。

「むくみ」に注意!

上述したように、梅雨時期に入ると高温多湿になります。高温多湿になると注意しなければならないのが、体内の余分な水分が体外へ排出されにくくなり、体内水分が停滞してしまいがちになることです。

この状態になると、身体の彼方此方で「むくみ」が生じやすくなります。

「むくみ」は体型がブヨブヨに見えるだけではなく、血管を圧迫しますので、血流も悪くもなり、冷え性の原因へとつながっていきます。

「むくみ」を起こさないようにするためには、水分代謝の上昇が見込めるような旬な食材を摂取する必要がありますが、この芒種時期の代表的な食材に「新ショウガ」が挙げられます。

新ショウガ(ショウガ)に含まれる辛味成分のジンゲロールが発汗作用を促し、水分代謝を上昇させてくれます。

新ショウガ(ショウガ)はできるだけ加熱せずに生で食べる方が効果的なので、刺身や冷奴、そうめんつゆに入れたりて食します。

半夏生の時候の挨拶

時候の挨拶とは?

時候の挨拶とは「じこうのあいさつ」と読み、これは挨拶状などの冒頭に書く文のことです。

例えばよく見る典型的な例が、「拝啓〜」と書いた後に続く文章です。

  • 一例:「拝啓、○○の候」or「拝啓、暑中お見舞い申し上げます」…etc

‥と、このような文章が時候の挨拶になります。

特に仕事の関係先や目上の方へのお手紙の冒頭には、きちんと時候の挨拶を入れたいとお考えの方もいるかもしれません。

半夏生の日は二十四節気の夏至の期間に含まれることから、夏至の季語でもありんす。

その「夏至」という言葉は、「夏至の候」「夏至のみぎり」「夏至の折」という形で、そのまま時候の挨拶になります。

例えば、「夏至の候(ぼうしゅのこう)」と言うと、次のような意味合いがあります。

  • 「梅雨の時期になりました」
  • 「いよいよ本格的な夏を迎えました」
  • 夏枯草(かごそう/=靫草うつぼぐさ)が枯れる頃(変色する頃)になりました」

そして、「拝啓 夏至の候、」という書き出しで、相手の安否・健康を気遣ったり、最近の気候や行事の話を続けたりします。

「拝啓」で始めたら、最後に「敬具」をお忘れなく!

夏至の候
  • 読み方:げしのこう
  • 意味:夜に比べ昼間時間が長くなる頃
  • 使用するに適した期間:6月中旬〜7月初旬頃まで

入梅の候
  • 読み方:にゅうばいのこう
  • 意味:梅雨入りする頃
  • 使用するに適した期間:6月初旬~6月下旬頃まで

向暑の候
  • 読み方:こうしょのこう
  • 意味:だんだんと日増しに暑さが伝わってくる頃
  • 使用するに適した期間:6月中旬~6月下旬頃まで

若葉青葉の候
  • 読み方:あおばわかばのこう
  • 意味:生い茂った若葉は青々として生気に満ち溢れてる頃
  • 使用するに適した期間:6月初旬〜6下旬頃まで

長雨の候
  • 読み方:ながあめのこう
  • 意味:長雨が連日のように続く頃(長雨は、いわゆる遠回しに梅雨のこと)
  • 使用するに適した期間:6月初旬〜6月いっぱい

首夏の候
  • 読み方:しゅかのこう
  • 意味:春が過ぎ、梅雨入りする頃
  • 使用するに適した期間:5月下旬~6月いっぱいまで

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半夏生(夏至)の日(期間)の季語

半夏生(夏至)で使用される有名な季語一覧

「入梅」「蛍狩」「梅雨」「田植時」「半夏生」「仲夏」

これらは仲夏を意味する代表的な季語です。それと忘れていけないのが、「夏至」「仲夏」そのものが季語だということです。ウフ

「半夏生(はんげしょう)」

意味:「半夏」とは、植物の「烏柄勺(からすびしゃく)」のこと。半夏生とは、季語になっているが雑節の1つに集録されている。

「入梅(にゅうばい)」

意味:梅雨入りする頃合いを入梅という。雑節にも集録されている。

ちなみに入梅とは正式な気象用語ではなく、いわゆる俗語のような性格がある。

「蛍狩り」

意味:蛍狩りとは、蛍を捕獲するのではなく、蛍を鑑賞すること。紅葉狩りと同形態の意味を成す。

「梅雨」

意味:梅雨とは、梅が成熟する頃に降る長雨ということで「梅雨」という。もしくは長雨が梅を成熟させるという意味合いで梅雨とも。

「五月雨(さみだれ)」

意味:旧暦五月(陽暦の6月)に降る長雨のこと。すなわち「梅雨」とほぼ同義。皐月雨と書いて「さみだれ」といも言う。

「田植時」

意味:田植え時を迎える言葉。田植えは本州では5月〜6月が頃合い。東北地方から北側では4月〜5月。

昨今の田畑では二毛作の農法が確立されており、稲以外にも麦を植えている。麦秋という言葉があるが、一般的にこれはちょうど芒種に入った頃の田んぼの状態を示す。

麦を刈り取って、空いた田んぼに田植えを行う。田植えは苗代で育った稲を田んぼへ移して行う。

「白夜(びゃくや)」

意味:白夜とは、北極圏及び南極圏で見られる現象の1つであり、真夜中になっても太陽が完全に沈むことがなく、薄明状態になっている現象のこと。

北極圏では6月下旬前後、南極圏付近では12月下旬前後に起こる。

「仲夏(ちゅうか)」

意味:「中夏」とも書く、意味は「夏半ば」。陰暦5月の異称でもある。

「空梅雨(からつゆ)」

意味:梅雨時期に梅雨が来ないことを空梅雨という。

「薄暑(はくしょ)」

意味:薄暑と書いて「少し暑さを肌身に覚える」などの意味合いをもつ。晩秋から春先まで汗をかかなかった季節から、急に暑さ増してきたのですぐに接吻して‥あイヤイヤ発汗!!してしまう。いよいよハンカチ‥じゃなくタオルの用意〜!的な事態にまで追い込まれる日も出てくる。

「梅雨寒(つゆざむ)」

意味:「梅雨冷え」と言う。「薄暑」とは言いつつも、その一方で梅雨時期は陽の光が射さないことから時に季節はずれの寒さを感じることもある。

北側から来るオホーツク海寒気団が、南側の太平洋暖気団を追いやって日本列島を覆ってしまうと、急激に気温が下がり、肌寒くなることがある。

この時に降る雨は冷雨と呼ばれたり、北海道地方では「蝦夷梅雨」や「リラ冷え(りらびえ)」とも呼ばれ、時に降霜(こうそう)し、結氷(けっぴょう)まであるという。

夏至南風(かーちーべー)

意味:沖縄地方では、夏至の頃に吹く湿気を帯びた南風を「夏至南風」と書いて、「かーちーべー」と呼び習わす風習がある。宮古列島や八重山地方では「かーちーばい「かーちべー」「かーちばい」などとも呼ばれることがある。

この南風は、南西諸島区域(九州南端〜台湾北東)の梅雨明け後、10日間ほど吹き続ける風である。10日が経過した後は、太平洋高気圧の勢力下に入る。

蝦夷梅雨

意味:北海道には基本、梅雨がないのだが、夏至のこの頃、ごく稀に、くずついた雨模様が続くことがあり、これを「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ぶ。

蝦夷梅雨は、主に7月下旬頃に見られる気象現象なのだが、定義が疎らなことから、少し雨が続いたり、曇りの日が続いて時折、雨がチラつくいたりすると「蝦夷梅雨」と言ったりする。ある種、北海道地方特有の言葉とも言える。

ちなみに蝦夷梅雨は正式な気象用語ではないので、性格的には俗語に近いものがある。

北海道に梅雨がない理由については下記ページをご覧ください。

半夏生は二十四節気「夏至」の一節!

半夏生は夏至の七十二候・末候にも集録されています。

半夏生の七十二候については下記ページをご覧ください。ウフ

二十四節気・七十二候・雑節について

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