狛犬の玉の意味とは?玉乗りや玉を口にくわえ込んでいるのはなぜ?

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神社のみならず、お寺でも見かけることのある狛犬。

特に神社に置かれている姿が散見されますが、‥‥‥どの神社も同じ狛犬がほぼ無いというのが、まず、驚き!

そんな狛犬をジ〜っと見ているとこんな疑問が湧いてきませんかぃ?

狛犬はよく見ると玉を口に咥えこんでいたり、足に踏んでいたりする‥‥なぜ?

もしくは、あれば本当に玉なのか?実は鞠?それとも実はドラゴンレーダーに検知されない幻のDBボールの1つで7.5つ集めると何かがブヨんとしたモノが出てくる??…7.5個?半分に割るんか?

‥‥などなど、そんな疑問にこのページではお答えしましましょう!

阿形の狛犬がくわえている「玉」の意味とは?足元にある鞠と同じ?

阿形の狛犬は玉をくわえたり、足元に玉や鞠を踏んでいたり、あるいは持っている姿が散見されますが、この状態を「玉取り」と呼びます。

狛犬(獅子)と玉との関連は、少なくとも中国の文献に見ることができます。

中国の図絵などに獅子が描かれる時、獅子が玉を転がして遊んでいるような図案で描かれることがあるのです。

したがって、日本では狛犬の阿形が口の中に玉をくわえている様子がスタンダードに思われがちですが、どちらかというと足回りに鞠がある状態がルーツだった可能性が濃いでしょう。

足元の鞠=富や吉祥の象徴

狛犬の足元にある鞠は、富、財産、あるいは吉祥の象徴です。

ここで言う鞠というのは美しい刺繍や装飾が施されており、宮中で飾りや遊びに使われる貴族のオモチャでもあったのでしょう。

獅子はもともと、神社の番犬というよりは王者の守護者であったわけですから、きらびやかな世界の存在です。

したがって、王者の権威を象徴するため、獅子もまた豪奢な鞠で遊ぶさまが中国の図絵に描かれた。

これが転じて、狛犬が鞠を踏んだまま神社の守護にあたる姿となったと考えられます。

口中の玉=虚言妄言に対する戒め

足元に鞠を遊ばせる狛犬とは違い、口の中に玉を含む狛犬は、楽しそうな感じはせず、むしろ「口の中にずっと玉を入れとくなんて、何かの修行かな」と思わせる部分があります。

「阿吽」とは、口の開閉、全ての始まりと終わり。すなわち、言おうと思えば人語を操り、万物のすべてを口に出すことができてしまう存在です。

特に阿形は、吽形とは違い「口に出すほうの役割」ですから、口から出そうと思えば何でも出る。

しかしだからこそ、口の中に邪魔くさい玉を常に含んでいると考えられます。

つまり、なんでもかんでもペラペラしゃべるな。まして虚言妄言を吐いて、世の人を惑わせたり、傷つけたりするようなことを口に出してはならない、という戒めなのです。

玉=高貴なものの象徴

古代中国で玉(ぎょく)と言えば、高貴なものの象徴でした。身分の高い人が身に付けるのが玉であり、玉は身分が高いことを表すアイテムです。

そして獅子もまた同じような立ち位置にいたはずです。古代エジプトで高貴な人を守護するために獅子の像が置かれたように、獅子は高貴であることを示すアイコンの1つでした。

ですから、その獅子に玉あるいは宮中で使われるような飾り鞠を付随させることによって、獅子の在るところに高貴な方がいらっしゃる、と示したことが想定されます。

中国において玉と獅子とが結びついた姿が、日本に入ってきて密教思想とつながりを持ち、現在の狛犬の姿になっているのでしょう。

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